レズオスの結婚式 前編
２日後、レズオスの結婚式の日になり、みんな式場に集まり、レズオスとヒリアが到着する
『凄い・・・こんな建物が』
レズオスが建物を見て呟く
『レズオス、ヒリア、早くしなさいね』
フローネが微笑みながら言うと、中に入り中を見て呆然とする
『フローネ様、この建物は・・・』
ヒリアが驚きながら聞く
『後先考えないマルス達の所為ですね！ 気にせず、準備してきてくださいね』
フローネが笑顔で言うと、侍女が出てきて、案内していく
次々と招待客が集まり始める
『ん？ あれはゼタル・・・どうしたのかな？』
マルスが呟くと、影から見ているゼタルを見付ける
『マルス、どうしたの？』
リリシャが微笑みながら聞く
『あそこにゼタルがいるから』
『何しているのでしょう？ ・・・あれ？ 呼んで無かったですね』
リリシャが思い出して呟く
『聞いてくるかな？』
マルスが笑顔で言うと、ゼタルに声をかける
『呼ばれてないが・・・良いか？』
ゼタルが真剣に聞く
『仕方無いね！ フローネ先生にちゃんと挨拶してね！ 来客も多いから、気を付けてね』
マルスが笑顔で言うと、入り口に連れて来る
『ゼタル、来ていたのですね』
フローネが微笑みながら言う
『レズオスの結婚おめでとうございます』
ゼタルが真剣に言う
『レズオスも喜ぶでしょう』
フローネが微笑みながら言う
『フローネ師、遅くなった』
ウイントレスが笑顔で言うと、ウルストとイーレシアとクリスがやってくる
『待っていましたよ』
フローネが微笑みながら言う
『ゼタル、元気にしていたようだな』
ウイントレスが真剣に言う
『ウイントレス様、お久しぶりです・・・レズオスの結婚式に参列するとは・・・場違いか？』
ゼタルが呟く
『気にしていたら、萎縮するぞ！！ レズオスの結婚式よりも、マルス達がいるから、とんでもない人が集まるぞ』
ウイントレスが笑顔で言うと、ゼタルを連れて中に入る
『間に合いましたね』
王妃が笑顔で入ってきて言う
『はい、御母様』
クレシアが笑顔で言う
『間に合って良かった』
ヘルトが笑顔で言う
『中を確認するぞ！ クレオル、セレメト良いな』
前国王が笑顔で言うと、クレオルとセレメトが微笑んでいる
『マルス様が作られた建物、楽しみですね』
ビレストが笑顔で言いながら、中に入っていく
『席はあそこです』
メトリシアが案内して、天井を呆然と見ている
『どうしましたの？』
アリシアが笑顔で聞く
『凄い立体感有るアーメリア様ですね・・・』
ビレストが真剣に聞く
『エミール師匠が、アーメリア様を見ながら作りました！ アーメリア様も乗り気でポーズとっていました』
メトリシアが笑顔で言う
『そうですか・・・』
ビレストが天井を見ながら言うと、王妃が微笑んでいる
レズオスとヒリアが入ってくると、集まっている人を見て青ざめる
『これって・・・』
『えーと、王族だらけですね』
レズオスが呟くと、ヒリアが呟き立ち尽くす
『レズオス、気持ちは解るが、もう遅い』
ルーセントが近付き言うと、レズオスとヒリアが前に進み、式を始める
『レズオスはヒリアを妻として、共に苦難に立ち向かい、共に喜びを分かち合う事を、偉大なる慈愛の女神アーメリア様に誓いますか？』
『共に死ぬ日まで愛し、どんな苦難が有っても共に歩む事を誓います』
レズオスが真剣に誓う
『ヒリアは、レズオスを夫として、共に苦難に立ち向かい、共に喜びを分かち合う事を偉大なる慈愛の女神アーメリア様に誓いますか？』
『どんな苦難にも共に歩み、愛し続ける事を誓います』
ヒリアが真剣に誓う
『偉大なる慈愛の女神アーメリア様の祝福が、レズオスとヒリアにあらんことを！！』
神官が大声で言う
『２人の誓い、しっかり聞きました！ 必ず幸せになりなさい！ 見守っていますね』
アーメリアが笑顔で言う
『ひぃーーーー！！ゆゆゆゆゆ幽霊！！』
神官が大声を上げて尻餅をつく
『アーメリア様、ありがとうございます』
レズオスとヒリアが、微笑みながら言い、口付けをする。みんなで祝福の言葉をかけていく
『ヘルトの結婚式よりも、豪華なのか？』
前国王が呟く
『アーメリア様本人が出てきたら、反則ですね』
王妃が微笑んでいる
『それ以前に、セクラ王女、レセナ王女、メーレス王女、メーレシア王女、レイナール王女、クセリオ王子、ウルシナ公太子、エレストリアクレイス王太子、クレオル王太子、セレメト王太子まで集まっている時点で、意味不明だな！話し合いに来ているような状況か？』
国王が見渡して言う
『全員が仲良く話しているのは、良いですね、ヘルトも仲良くしてきなさいね』
王妃が微笑みながら言う
『クレシアに任せます。女同士仲良く話してくれます』
ヘルトが真剣に言うと、クレシアを見ようとする
『ふふふ、もう一緒に話してますよ』
王妃が微笑みながら見ている
『いつの間に・・・』
ヘルトが苦笑いしている
『レズオス、沢山祝いに来てくれて良かったね』
マルスが笑顔で言う
『祝いに来てくれたのか？それともリベリアの英雄が近くにいるから、遊びに来てくれたのか？解りませんけど』
レズオスが苦笑いして言う
『贅沢だな！ １国の国王陛下に参加して貰えるだけでも、凄いことだぞ』
ルーセントが真剣に言う
『それはそうですが・・・』
レズオスが苦笑いして、ヒリアを見ている
『師匠を安心させるように』
ルーセントが笑顔で言う
『ルーセントも、もっと修行をしてくださいね』
フローネが笑顔で言う
『解りました』
ルーセントが真剣に言う
『ルーセント、リーベル、ミドルは、弟子も育てなさいね』
『え！弟子を！ それはそうですが・・・』
『リシリアは、弟子を育てていますよ』
フローネがクララを微笑みながら見ている
『え！ もう弟子と言うより、１人前ですよね』
ルーセントが真剣に言う
『リシリア、１人前ですか？』
フローネが微笑みながら聞く
『まだまだ半人前です！』
リシリアが笑顔で言う
『クララの実力で半人前！！』
『いえ！私がまだまだ半人前です！ まだフライも使えませんから』
リシリアが笑顔で言う
『師匠・・・リシリアになんか言ってください』
ルーセントが苦笑いして言う
『いつもの事です。１人前と言う人が、ここには１人もいません。師匠が成長をやめないからですね』
フローネが、マルスとリリシャを微笑みながら見ている
『ルーセント様、何を言っても無駄です。関わるとついていけません』
リーベルが真剣に言う
『リーベルがマルスとミリアとメトリシアのお目付け役でしたよね』
フローネが笑顔で言う
『え！ 無理です！！ いつの間にか大賢者研究室を作ったり、屋敷を改築していたのですから！！ 目を離すと何をしているか解りません！！ レズオス兄さんも監視してください』
リーベルが真剣に言う
『無理だ！』
レズオスが真剣に言う
『ふふふ、この建物も、レズオスの結婚式をする為だけに、楽しそうに作ってましたね！ 数日ですよ』
フローネが微笑みながら言う
『は？ ここはレズオスの為に建てられたのか！！』
ルーセントが大声をあげる
『マルス様に頼みました！ レズオスさんの結婚式が終わったら、王家で借り受けると！』
クレシアが笑顔で言う
『迎賓館になるなら、泊まりたいです』
セクラが笑顔で言う
『両隣の建物には、部屋も有りますが、風呂が１番お勧めですね』
クレシアが微笑みながら言う
『見学したいです』
メーレシアが真剣に言うと、メーレスとセクラも頷いている
『案内してきますね』
クレシアが笑顔で言うと、王族全員を連れて、出ていく
『ミドル、どうした？』
ルーセントがミドルを見ている
『もう見たくない・・・貸し出し賃どのぐらいなんだ！！ 価値はどのぐらいなんだ！！』
ミドルが頭を抱えて叫ぶと、全員が笑い出す
