キリシアとヘルト
リビングに入り、ギレリムとカセテイとフローネが話している
『マルス、どうだった?』
ギレリムが笑顔で聞く
『キリシアから1本取ってくれました』
マルスが笑顔で言う
『取ったか!! キリシアはどうした?』
『ルメイルと警備隊隊員を叩き潰し始めたよ。エビリアとクレスタが回復魔法手伝っている』
マルスが笑顔で言うと、ケニスとヒストリアが入ってくる
『良いデキだな!! 動きの邪魔は無かったか?』
ギレリムがじっくり見ながら言う
『はい!凄い防具です!! ギレリム様ありがとうございます』
ヒストリアが頭を下げる
『壊れたら言ってくれ!!何度でも作ってやる!! マルスも何回でも付与魔法してくれるからな!!』
ギレリムがご機嫌で大声で言うと、カセテイが微笑んでいる
『もう手加減なんて、しないのですね』
フローネが鑑定して苦笑いして言う
『マルス師匠ですよ! 下手に手加減しろと言うと、新しい魔方陣を作ります。手加減しないから、この程度で済んだと思います』
リシリアが笑顔で言う
『手加減の意味を解らないのですから、マルスだからで済ませましょう』
フローネが微笑みながら言う
ヘルトとクレシアとクレオルとセレメトがやってくる
『クレシア様、結婚おめでとうございます』
ギレリムとカセテイが笑顔で言う頭を下げて言う
『ギレリムさん、来られていたのですね』
クレシアが微笑みながら言う
『マルスの注文品を届けに来た』
ギレリムがニヤニヤしながら言う
『注文品? ケニス、ヒストリアの鎧か』
ヘルトがケニスとヒストリアを見て言う
(伝説級なのか? 聞いたらダメだな)
『最高のデキだ!』
ギレリムが笑い始める
『アニーは厨房ですね』
クレシアが微笑みながら厨房に向かい、レセナが焼き菓子を持って出てくる
『レセナ様! お久しぶりです』
『クレオル様、食べますか?』
『はい!レセナ様!!』
クレオルが嬉しそうに焼き菓子を貰い、食べ始める
『訓練場から物凄い音がしていたが、何が?』
ヘルトが真剣に聞く
『キリシアに聞いてくださいね』
リリシャが微笑みながら言う
『キリシア殿に?解りました』
ヘルトが真剣に言うと、訓練場に歩いていく
『ヘルト、大丈夫かな』
マルスが呟く
『とばっちり食らいます!』
メトリシアが笑い出す
『何か有ったのですか?』
レセナが真剣に聞く
『ケニスとヒストリアで1本取りました! 今は機嫌が悪いですよ』
メトリシアが笑顔で言う
『え? 1本・・・凄いです!! あのキリシア様から1本なんて!!』
レセナが大声をあげる
『凄い・・・あのスネークを倒せる人から1本なんて・・・』
クレオルが尊敬の眼差しでヒストリアとケニスを見ている
ヘルトが訓練場に入ると、目の前にキリシアが警備隊隊員と英雄騎士隊員とルメイルを、次々と弾き飛ばしている姿が見える
(なんだ!! この事態・・・いつもより凄い)
『ヘルト、何しに来た!!』
キリシアが大声で怒鳴る
『凄い音がしていたから、覗きに・・・何が起きたのですか?』
ヘルトが恐る恐る考えながら聞く
『フン!!』
キリシアがそっぽを向くと、全員苦笑いしている
『では・・・ここで失礼します』
ヘルトが青ざめて、逃げるように訓練場を出る
(危ない・・・完全に怒っている・・・何が)
ヘルトは不安に思いながらリビングに戻る
『ヘルトお兄様、聞けましたか?』
メトリシアが笑顔で言う
『え? あれは何が起きたのですか? 相当怒ってます・・・近付く事も出来無い・・・誰かに喧嘩売られましたか?』
ヘルトが青ざめて、震える声で言う
『ケニスとヒストリアで1本を取って、猛特訓中です』
メトリシアが笑顔で言う
『は? 1本を取った!! あのキリシア殿から!!』
ヘルトが大声をあげる
『誰かに言ったら、キリシアがなんて言うか解るよね! 失言に気をつけてね』
マルスが笑顔で言う
『え? 殺される』
ヘルトが呟き、青ざめる
ヘルトが落ち着き、クレシアが焼き菓子を持ってくる
『そう言えば、クレオルとセレメトはどこに?』
ヘルトがクレシアに聞く
『さっき見てきましたが、仲良いですね。クリスがあんなに楽しそうに話しているなんて』
クレシアが微笑みながら言う
『は?』
ヘルトが疑問にクレシアの後を着いていくと、セレメトとクリス達が仲良く話している隣で、レイナとイリアとレティナがギムと遊んでいる。その向こうでクレオルとレセナとメリアが話している
『ビレスト伯母様は、これだから連れていけと・・・何回もマルスの屋敷に遊びに来ていたのは、こう言うことか・・・』
ヘルトが呟く
『レセナとクレオルは、お似合いですね。2人共許嫁はいませんね』
クレシアが微笑みながら言う
『狙われているのか・・・友好国同士良いのか? セレメトもクリスと?それともリリアか?』
ヘルトが真剣に見る
『当人に任せましょう。王族ですから、決めたら早いですからね』
クレシアが微笑みながら言うと、戻っていく
『仲良くなったなら良いか・・・伯母様は、喜んでいるのか?』
ヘルトも呟き、クレシアの後を追う