ビレストとミーレス
別棟のリビングでゆっくり休むことにすると、ビレストが前国王と話し込む
『こちらの焼き菓子どうぞ』
レセナが笑顔で持ってくる
『美味しそう・・・良い匂いがします』
クレオルが笑顔で言うと、セレメトも笑顔になり食べ始める
『美味しい』
クレオルが笑顔で言う
『それは良かったです』
レセナが嬉しそうに言うと、前国王とビレストの前に置く
『レセナも来ていたのか?』
前国王が見て聞く
『え? ・・・あ!! 挨拶しなくて申し訳ありません!!』
前国王の顔を見て慌て出す
『孫の付き添いのじいさんだ!』
前国王が笑顔で言う
『え! あ! 料理の勉強に遊びに来ている、レセナです』
レセナが笑顔で言うと、前国王と一緒に笑い始める
『あ! そうだ』
マルスが考えてから、ヒリアとメリアとリリアを呼ぶ
『マルス様、御用ですか?』
メリアが疑問そうに聞くと、リリアとヒリアもやってくる
『今日は、お客人の話し相手になってね。レセナさんも』
マルスが笑顔で言う
『初めまして、クレオル・オテリオスです』
クレオルが丁寧に挨拶する
『セレメト・レトリアル・クレトリアです。よろしくお願いします』
セレメトが緊張して挨拶する
『レトリアル・クレトリア・・・ヒリアです。こちらは、妹のメリアとリリアです』
ヒリアが呟き慌てて挨拶をする
『ヒリア、メリア、リリア元気であったか?』
前国王が真剣に言う
『お久しぶりです。前国王陛下』
『ヒリア、結婚おめでとう! 元気にしていてくれて良かった!』
前国王が笑顔で言う
『お父様、嬉しそうですね』
ビレストが微笑みながら聞く
『エリゼトスの大馬鹿が愚かでも、3人には罪は無い! 親の罪と母親の実家の罪で、不幸にしたくはなかった』
前国王が真剣に言う
『え?エリゼトス・・・ガベラスに嫁いだ・・・あ!!ヒリア、メリア、リリア!!』
ビレストが考えて驚き声をあげる
『あの・・・話して良いのですか? 』
ヒリアが不安そうに言う
『もう少しの我慢だ! ヘルトの結婚式で、恩赦になる! リリアは魔法学院に通えるぞ! 貴族学院でも良いが! 自由になれるぞ』
前国王が笑顔で言う
『ありがとうございます・・・』
ヒリアが涙目になる
『え! 自由に・・・マルス様の近くにいても良いのですよね?』
メリアが真剣に言う
『え? 勿論だが・・・そうなったか』
前国王が苦笑いすると、ビレストが苦笑いする
(メトリシアのライバルがここにも・・・)
『挨拶は終わりましたか? 追加の焼き菓子をどうぞ』
レセナが笑顔で持ってくる
『レセナも、菓子の説明でもしていてね』
マルスが笑顔で言うと、メトリシアに小さな声で伝える
書庫に向かい、メトリシアに前国王を連れてきてもらう
『マルス殿、内緒の話しとは?』
前国王が真剣に聞くと、ミーレスを見ている
『ミーレスです。リベリアの孤児院にいたのですが、不治の病です。ミーレス、指輪をこの人に見せてくれないかな?』
マルスが真剣に言うと、ミーレスが恐る恐る指輪を差し出して、前国王が見て険しい顔になる
『この指輪は? どこで手に入れた?』
『お母様から、別れる時に渡されました。』
『どうやってリベリアに?』
『山道を抱えられて、途中魔物に襲われながら・・・町に着いた時、孤児院の前で待っているように言われて・・・』
『家はどんな屋敷であった?』
前国王が真剣に言うと、ミーレスが思い出しながら説明をしている
ミーレスがエミール達の元に戻る
『マルス殿、調べておく・・・クレゼオルド・リオンド公爵家の生き残りだと、かなり面倒な事になる! 面倒はいつもの事か・・・不治の病は治るのか?』
前国王が真剣に言う
『エリカより重いですけど、弟子にします』
マルスが笑顔で言う
『あんまり教えすぎないようにして欲しい! もし本当なら、大変だからな』
前国王が真剣に言う
『エミールに伝えておきます』
マルスが笑顔で言う
『この屋敷なら仕方無いが、どう育てる?』
『来年、魔法学院に通わせます。クリス様の友達になって欲しいですね』
マルスが笑顔で言う
『クリスの友達か・・・良い考えだな!クレシアも心配していたから、一緒に通えるなら、心配ない! 下手にミーレスに害なすなら、クリスが黙ってないだろう!!』
前国王が笑顔で言うと、エミール達の勉強の様子を見に行き、微笑みながら覗いて、リビングに戻っていく
『あ!お祖父様』
クレオルが帰ってきた、前国王とメトリシアを見て言う
『クレオル、楽しいか?』
『はい! メトリシア御姉様とリベリアの英雄が英雄と呼ばれる理由が、良く解りました』
クレオルが嬉しそうに言う
『え! 何か恥ずかしい話しでも?』
メトリシアが驚いて聞く
『いつものメトリシアの話です』
レセナが笑顔で言うと、メリアが微笑んでいる
『クリス様も仲間に入れてあげてね』
マルスが笑顔で言うと、クリスが恥ずかしそうに見ている
『クリスです。クレシア御姉様から離れたくなくて、居候してます』
クリスが緊張して言う
『クレシア御姉様? リベリア!! 色々教えてください』
クレオルが笑顔で言う
『教えてください』
セレメトが目を輝かせて言うと、クリスも座り仲良く話し始める
『あんなに女の子と話すなんて、初めてですね』
ビレストが微笑みながら見ている
『全員従兄弟と言っても良いから、仲良くなって良い』
前国王が微笑みながら言う
『そうですね・・・この屋敷を襲う馬鹿は居ないのですか?』
ビレストが真剣に聞く
『襲ったら終わりだろう・・・怒らせたら、相手が誰であっても、叩き潰しに向かう・・・多分、結婚式の後、1国滅ぶだろう・・・』
前国王が呟く
『まさか、何か起きているのですか?』
ビレストが真剣に聞く
『グゼリオンス王国従魔団が、攻め込んで来た・・・リベリアとアーメルドを襲ったが、撃退した・・・暗殺計画に侵攻計画まで露見している』
『え! 結婚式所の問題では!!』
『今更だ! カミラを倒せる賊がいたら、見てみたいが・・・』
『は? 無理ですね! あれはもう人では無いです』
ビレストが真剣に言う
『パレードの護衛がカミラだ! 英雄騎士隊が各所警備もする・・・リベリア警備隊が10人も援軍に来る』
『リベリア警備隊? 10人で何か出来るのですか?』
ビレストが真剣に言う
『ヴァンパイアやキマイラ相手に、怯まない兵士だ! 英雄騎士隊ですら、子供扱いする実力者であり、キリシア殿の訓練相手だ!』
前国王が真剣に言い、笑い始める
(騎士よりも強いの? 基準がズレている?)




