献上と魔導車作成
ロイドがやってくると、情報を説明する
『これは・・・この国、大丈夫なのですか?』
ロイドが苦笑いする
『ロイド任せるぞ! 騎士団長では対応不可能だろう』
国王が真剣に言う
『あれ? ロイド、騎士団長より偉いの?』
マルスが呟く
『ロイドの調査能力は、騎士団長など足元にも及ばない! 権力欲も無いから信用できる』
国王が笑顔で言う
『ロイドだから、苦労してね』
マルスが笑顔で言う
『これだと、賊の聞き取りも必要です』
ロイドが書類を読み終え、真剣に言う
『ベアーズ号に捕らえてあるから、引き取ってね』
マルスが笑顔で言う
『そうそう!狩りの成果ね』
キリシアが上機嫌で言う
『狩りの成果?』
ロイドが苦笑いする
(賊を返り討ちじゃないのか?)
『お父様!! キリシア師匠肉を横取りされて、怒って従魔使いを狩りの獲物にしてました!! 確認して、代わりに肉をください』
メトリシアが笑顔で言うと、説明を始め、全員が苦笑いする
『狩りから帰らないと、思ったら・・・肉の無い獲物ですか・・・』
フローネが頭を押さえながら呟く
『狩り・・・騎士団は本気で探しているのですか?』
王妃が真剣に言う
『魔物代わりが、グゼリオンス王国の従魔師団か・・・最早人の扱いもしてないのか?』
ヘルトが呟くと、全員が顔を見合わせて苦笑いする
『人の扱い? 従魔のエサだなんて言う奴らが、人ですか? ふふふ』
リリシャが微笑みながら見ていると、ヘルトの顔から血の気が引く
(めめめめ目が笑ってない!!キレた!!)
『それで・・・余計な事を言ったのが、原因ですね』
フローネが呟き、リリシャを呆れながら見ている
ベアーズ号に行くと、ロイドに引き渡してから、全員で部屋に行く
『あれが・・・もう完全な廃人だな』
国王が苦笑いする
『まだまだお仕置きが足りません!!』
リリシャが真剣に言う
『この国は本当に大丈夫なのか?』
前国王が呟くと、国王と王妃とヘルトがため息をする
『ヘルト、クレシア様にちょっと早いけど、お祝いの品が有ります』
マルスが笑顔で言うと、エミールとエレーヌが箱を置く
『え?これは?』
ヘルトが箱を見て聞く
『開けて良いですよ』
マルスが笑顔で言うと、クレシアが箱を開けて、腕輪を手に持つ
『何でしょうか?すごく元気になります』
クレシアが腕輪を見ながら言うと、ヘルトも剣を見て青ざめている
『クレシア様使って貰えますか? 気に入らなかったら、マルスに他の物を作って貰います』
リリシャが真剣に言うと、みんなクレシアを見ている
『ありがとうございます。大切に使いますね。青と白なんて、どのように作られたのですか?』
クレシアが微笑みながら聞く
『青はブルーミスリルで白はホワイトミスリルです。プラチナが土台です』
リリシャが微笑みながら言うと、クレシアが腕に嵌めている
『どんな付加ですか?』
クレシアが微笑みながら聞く
『聞かない方が良いですね・・・マルスの本気ですから・・・もう古代魔道具のレベルでは無いです。状態異常対策がされてますから、身に付けていれば、毒と麻痺等防げます』
フローネが微笑みながら言う
『え!マルス殿の本気!! どのぐらいのものでしょうか?』
ヘルトが青ざめながら聞く
『クレシア様に任せます』
マルスが笑顔で言うと、国王と王妃が笑い出す
『一国と同じぐらいの価値としましょう! 子孫に引き継ぎ永代に国宝として、身に付けさせます!!』
クレシアが笑顔で言う
『この剣も永代に渡り、引き継がせます。』
ヘルトが真剣に言うと、剣を持ち驚いている
『羨ましいな・・・』
国王が呟くと、全員が笑い出す
『お父様、祝いの品を横取りはしないでください』
メトリシアが笑いながら言う
『暗殺対策になるのであろう! 付加内容は気になっても、後でこっそりハルドに鑑定させれば良いだろう』
前国王が真剣に言う
『ハルドを青ざめさせてね』
マルスが笑顔で言う
『相当な付加なのですね・・・楽しみですね』
王妃が微笑みながら言う
マルス達はシルフィード号に乗って屋敷に帰ると、マルスは早速魔導車を作成し始める。一方ハルドとアーセルが呼ばれ、宝剣を鑑定する
『え・・・・・』
ハルドが信じられない様子で呆然としていると、アーセルも鑑定して、呆然としている
『ハルド師、アーセル師、鑑定内容は?』
ヘルトが真剣に聞く
『何て言えば良いのですか?』
ハルドが青ざめながら呟く
『この杖の時、どれだけ手加減をしてくれたか解りました・・・』
アーセルが苦笑いする
『相当な付加内容なのだな!』
国王が真剣に聞く
『これは多分防具としての付加内容です。比べられる魔道具は・・・伝説上の杖や剣に匹敵します。魔法にも強く、状態異常防御、状態異常耐性強化、状態異常回復強化・・・精神魔法防御、精神魔法耐性強化これだけで、大抵の事は防げると思われます』
ハルドが真剣に言う
『え!五つ?』
ヘルトが青ざめながら聞く
『いえ! 15個付加されてます。』
アーセルが真剣に言う
『は? じゅじゅじゅじゅ15個!!』
ヘルトが大声をあげる
『やっぱり1国と同じ価値ですね』
クレシアが微笑みながら言う
『魔法研究院無くして正解だったな・・・誰も真似は出来ないだろう』
前国王が真剣に言う
『結婚の祝いがこれだと、マルス殿の結婚の祝いは・・・1国あげるように打ち合わせしておきますか?』
王妃が微笑みながら言う
『国王にならないと言われるだろう』
国王が真剣に言う
『マルスの弟のライオちゃんでしたね・・・ふふふ』
王妃が不敵に笑い出すと、アーセルが苦笑いしている
(王妃様も顔に出ています!! 悪巧み始めるのですか?)
マルスは魔導車の基本構造を作成する
『魔力供給は・・・魔法玉を使うとして、魔力の通る水は・・・これで良いのかな?』
マルスが魔導書を読みながら呟くと、シリウスが説明を始め、マルスが魔法水を作り始める
数日後、完成する
『マルス、これなら良く見渡せます』
リリシャが中に座り周囲を見ている
『キリシア、本気の一撃で破損しないか確認したいなーー』
マルスが笑顔で言う
『壊せないでしょ!! 一撃だけだよ!!』
キリシアが槍に闘気をまとわせて、助走して槍を振り下ろすと、周囲に衝撃波が伝わる
『キリシアの一撃でも大丈夫だね』
マルスが笑顔で言う
『次はエミール、本気の魔法で吹き飛ばして』
マルスが笑顔で言う
『ファイヤーキャノン』
エミールの魔法を放つと大爆発と周囲に熱風が吹き荒れる
『大丈夫です!! 壊れてません』
ミリアが笑顔で言う
『マルス、魔晶石の魔力も減ってません』
リリシャが微笑みながら降りてくる
『魔法玉の制御も大丈夫そうだね』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠、これって魔力補給係、要らないのですか?』
メトリシアが真剣に聞く
『魔導炉が作られる前の技術だからね! 魔法玉があれば、魔導船や魔導車沢山作れるよ! 魔法玉は魔法で作るしか無いけどね』
マルスが笑顔で言うと、みんな魔導車をじっくり見て回る
『騎士に操作させるのですか?』
カミラが真剣に聞く
『カミラ、操作よろしくね! 王族警護だから、元護衛役のカミラが適任だよ』
マルスが微笑みながら言う
『え!! 私ですか!!』
カミラが驚いて大声をあげる
『エミール、カミラにコツを教えてね』
マルスが笑顔で言うと、エミールが微笑みながら頷き、エミールが教えながらカミラが操作を始める