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礼服

キスカとオリバンは、椅子に座り、落ち着き始める

『お母さん、大丈夫？』

レティナが心配そうに聞く

『レティナ、この屋敷どうなっているの？』

『お兄ちゃんの友達が多いからです』

レティナが笑顔で言う

『落ち着いたようですね』

フローネが苦笑いして言う

『はい・・・確かに倒れました』

キスカが苦笑いして言う

『それが普通ですね。あの子達の常識の無さは、国王が認める程です』

フローネが微笑みながら言う

『あははは・・・冗談に聞こえなくなってきました』

キスカが苦笑いしている

『ただいま帰りました』

エリカが笑顔で入ってくる

『エリカさん、研究室の帰りですか？』

フローネが微笑みながら聞く

『はい、フローネ先生、お客様ですか？』

エリカがキスカとオリバンを見て聞く

『マルスの御両親です。後、弟のライオちゃんも来ています』

フローネが微笑みながら言う

『え！申し訳ありません！マルス師匠の弟子になりました。エリカです。どうぞお見知り置きを！』

エリカが慌てて挨拶する

『マルスの弟子！！どうなっているの？』

キスカが苦笑いしている

『マルスの弟子や先生と呼ぶ人は、結構います。直弟子は、この屋敷に住んでいます』

フローネが微笑みながら言う

『え！まさか・・・貴族様ですか？』

『貴族ではありません。孤児院にいましたが、マルス様に養って貰っています』

エリカが真剣に言う

『これ以上貴族様は居ないのですか？』

『え？これ以上？』

エリカが聞くと、フローネが苦笑いしながら、説明する

『もう１番偉い貴族の方に、挨拶をしているので、大丈夫です』

エリカが笑顔で言う

『そうですか・・・疲れました』

キスカが呟くと、オリバンが苦笑いしている

『マルス様は？』

オルガー探しに来る

『マルスは、ベアーズ号に行きましたよ。何か有りましたか？』

『フローネ様、アーメルドのオルクス様が来られました』

オルガーが真剣に言う

『オルクスさんが？あ！礼服の件ですね！客間に案内を頼みます』

フローネが微笑みながら言うと、エリカがマルスを迎えに行く

『また貴族様ですか？』

『服を作って貰っている。商人ですね』

フローネが微笑みながら言う

『商人様ですか？』

キスカが苦笑いしている

『キスカ様、ライオ様お腹が空いたようです』

サーリンが泣くライオを抱いて来る

『あ！！もうそんな時間でしたね』

キスカが乳をあげ始める

『沢山飲んで、沢山寝ましょうね』

サーリンが笑顔で言う

『赤ちゃんの扱いに慣れているのですか？』

『孤児院に居た時、少しだけ世話しました。マルス様に子供が出来たら、世話係になりたいと思います。競争になりそうですけど』

サーリンが真剣に言う

『やっと普通の人がいました』

キスカがホッとしている

マルス達が応接室に入る

『まさか、こんな大豪邸とは、知りませんでした』

オルクスが笑顔で言う

『土地貰ったから、作っただけです』

マルスが笑顔で言う

『キリシア様ですから、疑問も有りません』

オルクスが笑い出す

『今日は？』

キリシアが聞く

『礼服が完成しました。もし手直しが必要で有れば、直ぐに直します』

オルクスが笑顔で言うと馬車に向かい、箱に入った礼服を、それぞれ試着する

『あ！！マルス、似合いますね』

リリシャが微笑みながら言う

『リリシャも、サイズ丁度良いね』

マルスが微笑みながら言う

『マルス師匠！どうですか？』

エミールがぐるって回って言う

『似合いますね、賢者様に見えますよ』

リリシャが微笑みながら言うと、マルスも頷く

『マルス師匠どうですか？』

ミリアが笑顔でやってくる

『似合っているよ。サイズも丁度良いかな？』

『はい！マルス師匠！！』

ミリアが満面の笑顔で言う

『お兄ちゃんどう？』

レティナがぐるっと回りイリアも回る

『可愛い！！』

リリシャとメトリシアが笑顔で言う

『お母さんに見せてきます』

レティナが笑顔で言うと、イリアとナディアが一緒に向かう

『こんな感じかな？』

キリシアが笑顔で言う

『似合ってます！！キリシア師匠』

エミールが笑顔で言うと、ルメイルも少し照れながら来る

『私達の分も用意していただき、ありがとうございます』

カミラとソリナが笑顔で言う

『良い生地ですね』

フローネが微笑みながら呟き、リシリアが嬉しそうに微笑んでいる

『マルス、付与魔法も終わらせますか？』

リリシャが微笑みながら言う

『そうだね、礼服だから、暗殺対策だよね』

マルスが笑顔で言う

『そうですね・・・マルスが手加減しないでしょう』

フローネが微笑みながら言うと、みんな笑い出す

『フローネ先生が諦めました！！』

メトリシアが笑いながら言う

『そんなに着ないので、良いですよ』

フローネが微笑みながら言う

『やるぞ！！』

マルスが笑顔で言うと、フローネが苦笑いする

（不味かったかしら？マルスのやる気、何を付与するつもりでしょうか？）

着替えてオルクスの元に戻って来る

『サイズも良くて良かったです』

オルクスが笑顔で言う

『ありがとうございます』

マルスが笑顔で言う

『また頼むね』

キリシアが笑顔で言う

『良いできです。マルスが、喜んで付与魔法するつもりですよ』

リリシャが笑顔で言う

『それは楽しみです！明日、ルキア様にサイズの確認をしてきます』

オルクスが笑顔で言う

『確認したら、持ってきてください』

マルスが微笑みながら言うと、オルクスが帰ろうとする

『英雄殿、商人ですか？』

ヘルトが笑顔で聞く

『アーメルドのオルクスさんです。礼服完成したから、持ってきてくれました』

メトリシアが笑顔で言う

『礼服を！！えーと、メトリシアの分も作ったのか？』

『はい！マルス師匠の弟子ですから』

『紋章の問題も・・・』

ヘルトが苦笑いする

『オルクスだから、大丈夫でした』

ケニスが微笑みながら言う

『それなら良い』

ヘルトが笑顔で言う

『キリシア様、こちらは？』

オルクスが真剣に聞く

『ヘルトお兄様です』

メトリシアが笑顔で言う

『え！！申し訳ありません！御婚約おめでとうございます』

オルクスが笑顔で頭を下げる

『え？丁寧にありがとうございます』

ヘルトが照れながら言う

『え！まさか、ヒストリアも礼服を！！』

騎士団長が青ざめて言う

『はい！お父様！マルス師匠が作ってくれました』

ヒストリアが満面の笑顔で言う

『え！そそそ・・・そうか』

騎士団長が苦笑いしている

『もしかして、ヒストリアの方が豪華だと、何か悪い事が有るのかな？』

キリシアが笑いながら言う

『そそそそんな事は無い・・・と思う』

騎士団長が苦笑いしていると、みんな笑い出す