エスカフリーダム
マルスは魔導炉に向かい、確認を始める
『え? 燃料が無くなっている』
マルスが魔導炉を見て言う
『あ!! そうなの! 歪みを正す為に、無理したから、魔導炉も1つしか、動かなくなって、飛行石が壊れたの!!』
エスカが思い出して言う
『取り敢えず、1つだけ起動かな?』
マルスが真剣に言うと、魔導炉を起動すると、エスカが飛び回り調べ始める
『飛行石欲しい!! 燃料も! 魔光石バルドルが取りに向かったけど、帰ってこなかった!!』
『遺跡に有った魔空石はその為かな?』
『あ!! あれは残り物!!』
エスカが思い出して言う
『シルフィード号から、取ってくるね』
マルスが笑顔で言うと、外に向かう
シルフィード号が着陸すると、みんなに荷物を運んで貰いながら、エスカフリーダムに戻る
『外にいるの知らない子!! 誰?』
エスカはマルスが戻ってくると、不思議そうに聞く
『シルフィードだよ、あとはクーレセスとベアーズだよ』
『シルフィード? 新しい守護者なの?』
『そうだよ』
『仲良くするね』
エスカが笑顔で言うと、マルスは、飛行石の作成を始め、エスカとシリウスとアーメリアが、指示している
『これでどうかな?』
マルスが飛行石を取り付けると、魔導炉の燃料も補充していく
『起動!!』
エスカが言うと、飛行石が光を輝き、周囲に光が満ちていき、エスカフリーダムが浮き上がる
『大丈夫!! これで飛べる!!』
エスカが喜び叫ぶ
『コテツに御礼言わないとね』
マルスが笑顔で言うと、コテツの元に行く
『エスカが再び空に帰れるのか・・・良かった・・・役目は終わったな』
コテツが力無く言う
『コテツも一緒に飛ぼう』
エスカがコテツの顔を間近で見て言う
『エスカよ、寿命には勝てない・・・最後に再び会えたことを、感謝している』
『あ!! 主!! 守護者創生出来る? やって!!』
エスカがマルスに飛び付いて言う
『出来るけど、良いのかな?』
マルスが真剣に聞く
『守護者創生・・・出来るなら、頼む!エスカを見守りたい』
コテツが真剣に言う
『我は願わん、古の契約と古き友、偉大な守護に聖なる理と力を神々の契りの理今こそ示せ、我が名マルスの名において命ずる、ガーディアンクリエーション!!』
マルスが魔法を発動すると、コテツの周囲に光が立ち込め、コテツが光になって消えていき、光輝く玉になる
『我もエスカと共に居られるぞ!!』
コテツの声が珠から聞こえる
『エスカを護るんだよ!! コテツ!!』
エスカが嬉しそうに言うと、コテツも現れ嬉しそうに、動き回る
『コテツの守護する物を用意した方が良いのかな?』
マルスが真剣に聞く
『多少魔力が有れば良い!! 』
コテツが上機嫌で言う
『少し分けますね! 何か有ったら、守ってくださいね』
エスカが笑顔で言う
『エスカは守る!! 偉ぶった狼との違いは見せよう!!』
『この虎!! 元気になって、言うようになったな!!』
『シリウス、元気は良い事だよ!』
マルスが笑顔で言うと、シリウスがぶつぶつ文句を言っている
『助けを呼ぶ声!!』
コテツが声をあげる
『どうしたの?』
『直ぐに助けなくては!!』
コテツが言うと、コテツが大きなタイガーを呼ぶ
『人間よ! 我は汝を認めてないが、コテツ様の命令なれば、連れていく』
大きなタイガーが背に乗るように言うと、マルスが乗り、走り出す
『速い!! 楽しい!!』
マルスが笑顔で言うと、大きなタイガーは、速度をあげる
タイガー数体が倒れている近くに、3人の男が魔道具片手にいる
『何している!!』
マルスが飛び降りて、男達に怒鳴る
『は?小僧!! それに強そうなタイガー!! 運が良い!!』
男達がニヤリして言うと、キマイラと狼がマルスを包囲するように、集まる
『グゼリオンス王国の奴らかな?』
マルスが笑顔で言う
『何者だ!! 貴様何故解る!!』
男が驚き怒鳴る
『手加減抜きだね! タイガー下がっていてね』
マルスが笑顔で言うと、歩き出して、タイガーが不思議そうに見ている
『小僧を食って良いぞ!!』
男が怒鳴ると、キマイラと狼達が一斉に、マルスに接近する。マルスは剣を抜き、闘気をまとい、高速で移動して、キマイラと狼達の首を切り落として、キマイラと狼が地面に横たわる
『は!! 化け物か!!』
男達が青ざめて、後退りする
『色々聞かせて貰おうかな?』
マルスが微笑みながら近付くと、大きなベアがマルス目掛けて、噛み付きに来る。
『ウエイト!』
マルスが魔法を使うと、ベアは、地面に倒れもがいている
『パンシー』
マルスが魔法を使うと、ベアは麻痺してピクピクしている
『化け物!! 来るな!!』
男達が叫び武器を構える
『ポイズンフィールド』
『ギャーーーーー!!』
男達がのたうち回る
『うるさい!!パンシー』
男達が苦悶の表情で涙を流している
『これが、従魔の魔道具だね』
マルスが大きなベアの頭の魔道具に触れると、一気に抜き取ると、大きなベアが咆哮して、気絶する
『動かなくなった?』
マルスが真剣に見ながら呟く
『我が主・・・パンシー解いてないぞ』
シリウスが呆れて言う
『パンシーリカバー』
『ハイヒール』
マルスが大きなベアの傷を癒す
『恐ろしい・・・こんな相手に力試しを・・・』
大きなタイガーが怯えながら言う
『力試しだから、本気なんて出さないよ』
マルスが微笑みながら言うと、他のタイガー達を回復魔法で怪我を治していく
『この人間、どうするのか?』
大きなタイガーが真剣に聞く
『こいつら? 情報聞き出したら、持って帰って、処分して貰うよ! この魔物食べる?』
マルスが笑顔で言う
『毒は無さそうだな・・・貰おう』
『わかった!』
マルスが笑顔で言うと、シリウスにシルフィード号に連絡して貰い、みんなで運ぶことにする