オリバンとキスカ
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『何か有りましたか?』
フローネが袋を見て言う
『エスカフリーダムは、バルドルが乗って行ってしまいました。』
マルスが苦笑いして言う
『そうでしたか・・・袋は?』
『魔空石です。これで飛行石を作れます』
マルスが1つ出して言う
『マルスの欲しいものが、得られたのは、良いですね』
フローネが微笑みながら言う
『レティナ達は?』
『家に行きましたよ』
フローネが微笑みながら言うと、マルスは家に向かって歩き出す
『マルス、ちょっと良いか?』
村長が真剣な目付きで言うと、村長の家に行く
『マルス、良く解らないが、マルス達は何をしているのだ?』
『冒険者です! 自分は今は魔法学院にも通っています』
『冒険者か・・・本当に?』
『はい、面倒なので、冒険者です』
マルスが笑顔で言うと、村長が苦笑いしている
『マルス達は余り帰ってこない方が、良いだろう・・・あの空を飛んでいる乗り物は、目立ちすぎる。それに着ている物なども高価な物だ・・・貧乏村にはそぐわない、盗賊の心配も出そうだから』
村長が真剣に言う
『そうですね・・・』
マルスが考え込む
『オリバンとキスカにも話すが、マルス、一緒に連れて帰って欲しい』
『それは、リリシャが伝えましたが・・・』
『若い者が減るのは惜しいが、頼んだぞ』
村長が真剣に言う
『村長!! 騎士様がやってきました』
村人が慌ててやってくる。村長とマルスが外に出ると、馬車と騎士達がいる
『騎士様、何か用でしょうか?』
村長が青ざめて聞く
『村長か? しばらく滞在する』
騎士が真剣に言うと、馬車から男が出てくる
『マルスの両親はどこにいる』
領主の息子が笑顔で言うと、マルスを見て驚いて
『マルス殿!! お久しぶりです!!』
領主の息子が笑顔で言う
『お久しぶりです。何故こちらに?』
『騎士から護衛に行くと聞いて、マルス殿の御両親に会うためです』
領主の息子が笑顔で言うと、村長が驚いている
『メトリシアが護衛が必要と言うからね』
マルスが苦笑いして言う
『護衛が必要?』
村長が青ざめて呟く
『噂は聞いていたが・・・それにアーセルに魔法を教えてくれて、本当に感謝している』
『アーセルが努力したからね! 宮廷魔術師引き受けてくれて、良かったよ』
マルスが笑顔で言う
『我が一族から初めての宮廷魔術師です!! 我が一族の誇りになります』
領主の息子が笑顔で言う
『宮廷魔術師・・・』
村長が呟く
『村長どうしたの?』
マルスが青い顔をしている村長に聞く
『えーと、マルスは本当に冒険者なのですか?』
村長が青ざめながら聞く
『冒険者だ!! それも英雄と呼ばれ、世界最高位の冒険者だ!!』
領主の息子が笑顔で言う
『英雄・・・』
『英雄の家族に危害が及ぶと、王家として恥になりかねない!! 自分より強い騎士が護衛に来るのは当たり前だ』
領主の息子が笑顔で言うと、騎士が苦笑いしている
『訓練したの?』
『英雄騎士隊員強いな!! 全く相手にもならなかった! まだまだ鍛練するぞ!!』
領主の息子が笑顔で言うと、兵士が笑っている
『普通の騎士は弱いけどね』
『普通の騎士なんて、余裕だった!!』
領主の息子が笑い出す
家に行くと、オリバンとキスカが出てくる
『ご用でしょうか?』
オリバンが震えながら言う
『堅くならなくて良いぞ! 騎士が護衛の為に滞在する! マルス殿は命の恩人! 剣士としての目標だからな!!』
領主の息子が笑顔で言う
『え? 騎士様が!! どうして・・・』
オリバンが青ざめて呟く
『あなた! さっき説明したでしょう!』
キスカが慌てて言うと、ライオが泣き始め、キスカが慌てている
『お母さん、ライオが驚いちゃったよ』
レティナが抱いて出てくる
『この子は?』
『妹のレティナとライオだよ』
マルスが笑顔で言う
『レティナ!! そうか!! 君がレティナか!! リベリアに窮地を教えてくれて、ありがとう!!』
領主の息子が笑顔で言う
『何?』
レティナが不思議そうに聞く
『レティナちゃんが、もう少しリベリアに伝えるのが、遅かったら、沢山の人が困っていたから、御礼を言いたかっただけだ!』
領主の息子が笑顔で言うと、マルスがレティナに説明をしている
『マルスの御両親様は、マルスの屋敷に行かないか?』
領主の息子が真剣に言う
『え! しかし、息子の邪魔になるのは・・・』
『マルスも1人前で有っても、冒険者なので、金銭的余裕は無いと思いますので・・・』
オリバンとキスカが真剣に言う
『気にしないで大丈夫だけど・・・』
マルスが苦笑いして言う
『マルス殿の実力なら、余裕であろう!』
領主の息子が真剣に言う
『それでも邪魔になりそうで・・・マルスが結婚したら・・・』
『え? まだ早いです!!』
マルスが慌てて言う
『マルスの結婚相手か・・・いくらでも居そうだな! 弟子だけでも、美人揃いだからな!!』
領主の息子が笑い出す
『お兄ちゃん、誰と結婚するの?』
レティナが笑顔で聞くと、イリアとナディアが慌てている
『まだしないよ! 学生だから』
マルスが慌てて言う
『あなた! マルスのお嫁さんなら、邪魔にしないでしょ!! マルスが困っているでしょ!!』
キスカが真剣に言う
『すまなかった』
オリバンが苦笑いしている
『マルス、本当に世話になっても、大丈夫なのね?』
キスカが真剣に聞く
『王都でも、リベリアでも大丈夫だよ! 必要なら家買うから!』
マルスが笑顔で言う
(簡単に家買うなんて、言えるのかしら?)