アーセルとリーネと講師
『マルス様、本当にこんな講義だったのですね、1年間聞いてなかったけど、意味の無い、無駄な講義です』
ルキアが笑顔で言うと、生徒が全員見る
『ルキア、そうだよね。回復魔法どこまで使えたかな?』
『え? 才能が無いので、ポイズンリカバーとパンシーリカバーとスウォーンリカバーとヒールぐらいです。あ!ハイヒールも習いました』
ルキアが笑顔で言う
『簡単だよね』
『はい!簡単です。全員簡単に使えます。使えない講師などいないですよね?』
ルキアが笑顔で言うと、講師を見る
『はい!ハイヒール以外使えます。』
リーネが笑顔で言う
『このクラスの人なら、リーネと実力は同じぐらいだったよね? どのぐらい差が開いたのかな?』
マルスが微笑みながら言うと、アリシアが笑い出す
『そうですわ!! リーネはこのクラスで落ちこぼれでしたわ』
アリシアが笑いながら言う
『必要無い講師を無視したから、成長出来ました』
リーネが微笑みながら言う
『うわーーーーー!!』
講師が泣きながら、教室を出ていく
『あ! リーネがトドメを刺した』
マルスが呟く
『流石ルキアさんとリーネさんのコンビです!!』
生徒が言うと、全員笑い出す
『これが去年、講師が泣きついてきた原因ですね・・・仕方無いですが・・・マルスのクラスは、講師は・・・レズオス兄さんだけでしたね』
リーベルが苦笑いして言う
『何もしなくても、みんな努力するぞ!間違いを直すことだけで、済むからな』
レズオスが笑いながら言うと、リーベルが微笑んでいる
(レズオス兄さんがいてくれるから、楽で良いですね)
『リーベル様、講義は、リーベル様が続けますか?』
マルスが生徒を見て言う
『仕方無いですね・・・アーセル、何か用ですか?』
リーベルが教室を覗いている、アーセルに聞く
『魔力制御の講義の為に来たのですが・・・講師が泣きながら、すれ違いました。』
アーセルが苦笑いして言う
『丁度良いですね! アーセルさん、任せます。』
リーベルが笑顔で言う
『えーと、どのような状況ですか?』
アーセルが苦笑いして聞く
『カミラさんが、無駄な回復魔法の講義を潰した所です』
メトリシアが微笑みながら言う
『そうですか? あんな講義、無駄ですから、仕方無いですね』
アーセルが笑顔で言うと、全員笑い出す
『え? 何か変な事言いましたか?』
アーセルが苦笑いして聞く
『えーと、アーセル先輩、一言で無駄と、どうして言ってしまうのですか?』
生徒が苦笑いして聞く
『事実です。あんな理論から何も得られません! あんなのに、時間取られるだけ無駄です!!』
アーセルが真剣に言う
『それを受けないといけない、自分達はどうしたら?』
『ヒールなんて、1日で使えるようになります。覚えて、免除して貰いましょう』
アーセルが笑顔で言う
『アーセル、過激な事を・・・事実だから、覚えてしまいましょう』
リーベルが考えてから言う
『どうしたら良いですか?』
生徒が真剣に聞く
『魔力制御と基本と基礎を覚えましょうね』
アーセルが微笑みながら言うと、説明を始める
『ヒール出来た人は、こちらへ、出来てない人は、こっちで1人ずつ見ますね』
アーセルが微笑みながら言うと、1人ずつ教え始める
『これって、簡単に全員免除ですか?』
レズオスが呟く
『免除ですね。流石、宮廷魔術師に召還される実力ですね・・・講師になって貰いたかった・・・丁寧で解り易い講義です』
リーベルが残念そうに言う
『この1年間、ほとんど魔導書の写しと、研究していたから、知識も講師なんて足元に及ばないですよ!』
ルキアが笑顔で言う
『そうだよね。アーセルもハルドも使える魔法の説明だから、余裕だね。エミールの魔導書も完全に写したから、魔法の種類もかなり覚えているよね』
マルスが微笑みながら言う
『やはり、大賢者研究会ですね・・・賢者育成研究会・・・』
リーベルが真剣に呟く
『リーベル様、全員ヒールは使えるようになりました。確認をお願いします』
アーセルが微笑みながら言う
『解りました。出来た人は、1人ずつ確認します』
リーベルが言うと、全員並び1人ずつヒールを使う
『アーセルさん、全員免除します。他のクラスでやらないでくださいね』
リーベルが苦笑いしながら言う
『え? 何故ですか?』
アーセルが驚いて苦笑いする
『生徒全員出来たら、免除では無くなります。ハイヒールまで使えないと、免除に出来ません』
リーベルが真剣に言う
『あ!! はい!解りました。ついでにポイズンリカバーとパンシーリカバーも、教えておいた方が良いですか?』
アーセルが笑顔で言う
『教えないでください! 努力しなくなります。マルスがアーセルさんとハルドさんに余り教えないのは、常識外の実力者にしてしまうからです。ここにいますよね?』
リーベルが苦笑して、ルキアを見る
『あ!! はい!解りました。』
アーセルがルキアを見て笑顔で言う
『アーセル先輩? どうして私を見るのですか?』
ルキアが真剣に聞く
『え! ルキアさんは、一流の弟子を育てた賢者ですから』
アーセルが真剣に言う
『私なんて、才能が無い半人前です。エミール先輩やエレーヌ先輩のような人が賢者です』
ルキアが真剣に言う
『解りましたか?自覚が全く無い、常識外の実力者が出来てしまいます。』
リーベルが笑顔で言うと、生徒達が笑い始める
『リーベル様酷いです。私は半人前です!!』
ルキアが大声で言う
『私とハルドに魔法教えてくれました。感謝してます』
アーセルが微笑みながら言う
『え? マルス様が留守だからです。あれ?アーセルさんも私の生徒?』
ルキアが呟く
『そうです! 沢山教えてくれてありがとうございました。』
アーセルが微笑みながら言うと、生徒達がルキアを見ている
(やっぱり、ルキアさん凄い魔法使い・・・来年教えてくれないかな?)




