シーリスと魔法学院
翌朝エミール達は、ポーション作りをする事にする。マルスはエリカとシーリスと魔法学院に向かい、リーベルの所に向かう
『リーベル様、いますか?』
『マルス、何か様ですか?』
リーベルが苦笑いして言うと、シーリスを見ている
『今日はシーリスに、今の魔法学院の実力と、今の常識をしって貰うために、授業を見学させたいのだけど、良いかな?』
マルスが笑顔で言う
『え? シーリスちゃんに? あ!! 常識の勉強!! 良いですねー!』
リーベルが笑顔で言う
『いつもナディアとレティナとイリアとエミール達が遊び相手ですから、たまには良いですよね』
『まだまだ可愛い少女ですから、授業も和むでしょう』
リーベルが笑顔で言う
『リーベル様、よろしくお願いします』
シーリスが真剣に緊張しながら頭を下げる
魔法練習場に向かい、3年生が魔法の練習しているのを見学を始める
『マルス様、なんで魔力制御もしないで、魔法を遊んで撃っているの?』
シーリスが講師に聞こえるように言うと、講師が睨んでいる
『講師の能力が無いから、教えられないんだよ』
マルスが笑顔で言う
『え? 簡単でしょ? 私だって1年で魔法沢山使えるようになったよ』
『そうだね。頑張ったからね。みんな頑張り方が解らないから仕方ないよね』
マルスがシーリスに微笑みながら言う
『おい!!マルス! なんだその言い方は!!』
講師が怒り、怒鳴ると、生徒達も睨んでいる
『事実だよね? 教えられないのは!』
『なんだと!! 貴様!! ならその少女がどのぐらいの実力か見てやろう!!』
講師が怒りながら叫ぶ
『シーリスに手本を? 良いけど・・・終わったら、講師さんもシーリスに手本を見せてね。シーリスの常識の勉強だから』
マルスが笑顔で言う
『なんだと!! いいだろう! 少女よ、どのぐらいの魔法を使えるか見せて貰おう!!』
講師がシーリスを睨みながら言うと、シーリスが怖くてマルスの後ろに隠れ袖を掴んでいる
『シーリス、ちょっと魔法の手本を見せてあげようね! おもいっきり放てば良いからね! 全種類撃って良いから』
マルスが笑顔で言う
『え・・・あの目が怖いです・・・頑張ります』
シーリスが少し震えながら杖を借りて、練習場に入る。生徒達はシーリスを微笑みながら見守る
『可愛い少女、がんばれ』
『講師が泣かせたら、私達が守ってあげるからね』
生徒達が微笑みながら応援をしている
シーリスは杖を構える
『・・・・ファイヤーボール』
『・・・・アクアボール』
『・・・・ウインドカッター』
『・・・・シャイニングボール』
『・・・・ストーンアロー』
『・・・・ファイヤーストーム』
『・・・・アクアアロー』
『・・・・トルネード』
『・・・・シャイニングアロー』
『・・・・フリーズアロー』
『・・・・ブリザード』
『・・・・スノーブリザード』
『・・・・ストーンハンマー』
シーリスが連続で魔法を使い続ける
『シーリス、最後は、的3つにファイヤーアローを撃って終わりね』
マルスが言う
『はーいー! マルス様』
シーリスが笑顔で言うと、杖を向けて
『・・・・ファイヤーアロー・・・・ファイヤーアロー・・・・ファイヤーアロー』
3連続で魔法を放ち、的に当たる
『マルス様、どうでしたか?』
シーリスが不安そうに聞く
『シーリス、良くできたね』
マルスが微笑みながら言うと、講師が青ざめて呆然としている
『どうでしたか? 魔法学院の講師様、手本をお願いします』
シーリスが笑顔で言う
『へ? てててててて手本!!』
講師が青ざめてマルスを見る
『あれー、手本見せてくれるのですよね? まさかシーリスの実力だけ見て、手本を見せないなんて無いですよね? アレレーー、生徒の前で逃げるのかな? 少女より魔法が下手なんて無いよね?』
マルスが笑顔で言うと、生徒達が苦笑いしながら、講師を見る
『は? えーと・・・』
講師が青ざめて黙り込む、爆音が聞こえた生徒や講師が集まり、中を覗いている
『マルス、何をしたのですか?』
リーベルが苦笑いしてやってくる
『リーベル様、シーリスを馬鹿にした講師が、シーリスの魔法を見た後で手本を見せてくれる約束をしたのですが、やってくれないだけです』
マルスが笑顔で言うと、リーベルは苦笑いして、生徒達に出来事を聞く
『えーと・・・シーリスちゃんは誰の弟子でしたか?』
リーベルが苦笑いして聞く
『エミールお姉ちゃんの弟子です!』
『やっぱり・・・常識の勉強しましょうね・・・』
リーベルが苦笑いして言う
『常識の勉強? あの魔力制御もしないで、魔法を撃つことですか?』
シーリスが首を傾げながら言う
『そうですよ。あれが今の常識です』
リーベルが苦笑いして言う
『え! あんなのクリスちゃんでも出来るよ』
『そうね。あの屋敷は全員常識外になりますね』
『常識外?』
『凄すぎて常識外ですね』
『マルス様、常識外なのですか?』
シーリスがマルスを見て不安そうに言う
『魔力制御も出来ない人の中の常識だね。ルキアやリーネもいるでしょ』
『はい! どうしてリーベル様は常識外って言うの?』
シーリスが真剣に聞くと、リーベルが苦笑いする
『講師が人に魔法を教えられないから、講師を守るためにね! そうしないと魔法学院で魔法を教えられないのが、ばれちゃうからね』
マルスが笑顔で言う
『え? 魔法が教えられない学院なのですか?』
『そうだね。ソリナさんやカミラさんも卒業していたけど、シーリスと一緒に勉強していたでしょ』
『はい! 基礎を一緒にしてました!!』
シーリスが笑顔で言う
『マルス、事実を言い過ぎです。自重してください』
リーベルが苦笑いして言う
『来年教えられる講師はいるのですか?』
マルスが笑顔で聞く
『えーと・・・無理ですね、あの教科書を使ったら、教えられるのは、私とレズオスだけですね』
リーベルが苦笑いして言う
『講師の教育をしてくださいね』
『マルス、無理です!! 覚えようとしないので、マルスのクラスの生徒が講師を代行してください!!』
リーベルが苦笑いして言う
『生徒に丸投げはダメですよ! いくら無能な講師でも』
『頭デカチンの講師では無理です!! エミールやエレーヌやルキアやリーネにハルドとアーセルから何も学ばなかった、愚かな講師ですから!』
リーベルがハッキリ言うと、講師が泣き始める
『偉そうにしているのだから、学ばないとね』
『学ぶ気が無いので無理ですね! 今年の3年生は本当に可哀想です。マルスのせいで2年生は、魔力制御やる人が増えたのが、幸いですね! 本当に使えない講師しかいないですね』
リーベルが笑顔で言うと、講師が泣きながら飛び出していく
『リーベル様も時には本当の事を言わないとね』
マルスが逃げ出した講師の後ろ姿を見ている




