魔法学院の日常
マルスは工房で、ルメイルの暫定の革のコートを作り始め、ルメイルに試着して貰う
『動きやすいかな?』
『はい、マルス師匠、問題はありません』
ルメイルが真剣に言う
『少し動いて、形を変えるよ』
マルスが笑顔で言うと、ルメイルが動き回り、マルスが時々形を変えて確認してから、付与魔法を終わらせる
『鎧が出来上がるまで、暫定で使ってね』
マルスが笑顔で言うと、ルメイルが着て訓練場に向かう
『マルス、何を使ったのですか?』
リリシャが微笑みながら聞く
『上級構造強化と魔法防御耐性強化と衝撃吸収と体力強化回復と生命力強化回復と防汚防水だよ』
マルスが笑顔で言う
『え? 暫定ですよね?』
『暫定だけど、ギレリムが鎧を完成するのに時間がかかるから、キリシアが待てないでしょ』
『そうですけど、過保護なマルスだから、仕方ないですね』
リリシャが笑い始める
リビングに行く
『マルス様、お帰りなさいですわ』
アリシアがレセナとケーキを食べながら言う
『アリシア様、美味しいですか?』
『レセナの料理の腕は上がりましたわ』
アリシアが笑顔で言う
『作るのがこんなに楽しいなんて、思いませんでした!』
レセナが嬉しそうに笑う
『マルス様とリリシャ様もどうぞ』
レセナが笑顔で言うと、マルスとリリシャも座り、食べ始める
翌朝、キリシア達はシルフィード号に乗りリベリアに帰る事にする
『マルス、警備隊と訓練してくるからね』
キリシアが笑顔で言う
『たまには、魔法学院で楽しんでね』
リリシャが微笑みながら言う
『魔法学院に通っているマルスが一番忙しいなんて、言えませんね』
フローネが笑いながら言う
『あ! マルス師匠、いつも忙しいです!!』
エミールが笑いながら言う
『エミール、マルスに、これ以上面倒事持ち込まれない様に、頑張ってくださいね』
リリシャが笑いながら言う
『はい、師匠! ヘルト様から余計な事を持ち込まれない様に気を付けます』
『もし、持ち込まれそうになったら、クレシア様に相談するのですよ』
『はい!リリシャ師匠』
エミールが笑顔で言うと、みんな笑い始める
シルフィード号が飛び立つと、マルス達は見送り、魔法学院に向かう
『マルス様、おはようございます』
教室に入ると、生徒達が立ち上がり挨拶をする
『みんなおはよう』
マルスが笑顔で言うと、席に座る
『マルス様、どちらまで行かれていたのですか?』
ルキアが真剣に聞く
『ちょっとレトリアル・クレトリア王国とウルシナ公国まで行ってきたよ』
『え? 今度は西の国に? マルス様は本当に忙しいですね』
ルキアが苦笑いして言う
『そう言えば、余り通ってなかったかな?』
『はい、マルス、今年は余り通ってないです』
ミリアが笑顔で言う
『今日の授業はなんだったかな?』
マルスがルキアに聞く
『全部自習です』
ルキアが笑顔で言う
『通っても何も変わらないか?』
マルスが笑いながら言うと、メトリシアとミリアが笑い始める
『それと、午後は攻撃魔法練習場が使えるので、みんな練習に行きます』
ルキアが笑顔で言う
『全員の魔法の上達を確認しようか?』
マルスが笑顔で言う
『是非お願いします』
生徒達が大声で言う
『午前中は、ミリアとルキアで魔法薬作成の講義かな?』
『はい!任せてください』
ルキアとミリアが笑顔で言うと、準備を始めて講義を始める。しばらくすると、リーベルとレズオスが入口から見て、苦笑いをしている
講義が終わり、リーベルが入ってくる
『マルス、いきなり魔法薬の作成方法を完璧に教えないでください』
リーベルが苦笑いしながら言う
『リーベル様、何か用ですか?』
『エリカの件ですが、どこまで教えてますか?』
『え? 自分は何も』
マルスが考えながら言う
『誰が教えてますか?』
『そう言えば、メトリシア、エビリアが教えていたかな?』
『マルス師匠、ナディアさんが、レティナちゃん達と一緒に勉強させてました。後は、リシリアさんとフローネ先生も』
メトリシアが思い出しながら言う
『そうですか・・・いきなりファイヤーボールやブリザードを使うので、講師が泣きついて来ましたよ』
リーベルが苦笑いして言う
『初級魔法ですから良いですよね』
マルスが笑いながら言う
『エリカさんは後は何を使えますか?』
『回復魔法全般練習してました』
メトリシアが笑顔で言う
『そうですか・・・手遅れですね。実力を確認したら、免除になりますね』
リーベルが苦笑いする
『マルス、来年の教科書確認したが、あれは講師では教えられない』
レズオスが苦笑いして言う
『レズオス、頑張ってね』
マルスが笑顔で言う
『このクラスには、先に渡して、理解できるか確認したい』
レズオスが真剣に言う
『国王陛下次第だと思います。無能な講師が困るだけですから』
マルスが笑顔で言う
『マルス・・・あの教科書の内容知っていましたね? マルスが作ったのですか?』
『エミールとエレーヌが作った物を、ヘルトが受け取りました』
『完全に手遅れですね・・・完全に事実しか書いてないですが、研究者は泣くでしょうね』
リーベルが諦めた様に言う
『頑張って修行してくれれば良いですよね』
マルスが笑顔で言うと、リーベルが苦笑いしながら頭を押さえている
午後になると、攻撃魔法練習場に向かい、1人ずつ魔法を放ち、マルスが丁寧に発動方法を注意する。レズオスと講師達が見ながら青ざめている