アーメルドに到着
レトリアル・クレトリア王国を出発して、数日後アーメルドの港が見えてくる。海軍軍艦に伝えて港の近くに停泊して、小型魔導船で港に向かう
『リベリアの英雄様、お帰りなさい』
アルクオドールが笑顔で出迎えてくれる
『アルクオドール、1隻増えちゃった』
キリシアが笑顔で言う
『あれは簡単に1隻増えちゃったですか?』
アルクオドールがオーディバゼル号を見ている
『伯母様から貰いました。マルス師匠が直しますので、造船所お借りします』
メトリシアが笑顔で言うと、アルクオドールに説明を始める
『リベリアの英雄ですね。まさかウルシナ公国までついでに行かれるなんて』
アルクオドールが笑顔で言う
『申し遅れました。メーレシア・ウルシナ第一公女です。クライドルト王国に人質として来訪しました』
メーレシアが真剣に言う
『アルクオドール・アーメルド伯爵です。クライドルト王国への来訪歓迎します。1つだけ約束してください。リベリアの英雄様の名前の秘密にする事と、リベリアの英雄様に喧嘩は売らないでください』
アルクオドールが笑いながら言う
『誓います。リベリアの英雄様は、救国の英雄にして、リヴァイアサンの盟友、敵対なんて不可能です』
メーレシアが笑顔で言う
『あ! アルクオドール! 交易品頼んだよ! 後、オルクスと革屋と糸屋に引き取りに来てと言っておいて』
キリシアが笑いながら言う
『解りました。ウルシナ生地も手にいれたのですか?』
『えーと、有ったと思う』
キリシアが言う
『アルクオドール様、いつものやり方ですので、キリシアは把握してません。海兵から目録です』
フローネが微笑みながら、目録を渡すと、アルクオドールが読み始める
『礼服用の生地も揃えたのですね・・・この後日来る生地は何ですか?』
アルクオドールが真剣に聞く
『交易品欲しいけど、対価が足りなくて、完成したら送ってくる分です。後は海竜の鱗から生地を作って貰っています』
マルスが笑顔で言う
『英雄殿ですね』
アルクオドールが笑い始める
造船所にオーディバゼル号を停泊させると、マルスが改造を始める。キリシア達は、交易品を降ろして引き取りに来るのを待っている
『キリシア様、礼服の生地が手に入ったとは、どんな生地ですか?』
オルクスが笑顔で聞く
『この辺り! 鑑定はオルクス、頼んだよ』
キリシアが生地の山を見せる
『確認させて貰います・・・え? ウウウウウルシナ生地の厚手の物!! それもこんなに!! え! 水蜘蛛も!!』
オルクスが驚きながら生地の確認をしている
『なんだ!オルクス、そんなに喜んで!!』
糸屋がやって来るとオルクスの興奮状態を見て言う
『親父さんはこっちね! オルクスに売り付けてね』
キリシアが糸の山を見せる
『なんだ!! これは水蜘蛛の糸!! それにウルシナ産の糸が沢山!! こっちは、レトリアル・クレトリアの物も!! どこで手に入れた!!』
『喜んで貰えた? 価値は決めてね』
キリシアが笑顔で言うと、糸屋が興奮しながら糸を見ている
『これは、買うので無くて、売られるとは』
革屋が苦笑いしてキリシアを見ている
『よろしく』
キリシアが笑いながら言う
『ドラゴンフィッシュの鱗まで・・・甲羅もかなりの値打ち物です・・・もしかして全部倒したものですか?』
『襲ってきたから悪い!』
キリシアが笑いながら言う
『聞かなかった事にします』
革屋が笑いながら言うと、鑑定を始める。海兵が次々と船から降ろし始める
『困りました。対価が足りません』
オルクスが苦笑いする
『後で良いよ! オルクス以外売らないから』
『え? よろしいのですか?』
オルクスが驚いている
『その代わり、沢山服を作ってね』
キリシアが笑顔で言う
『全力を尽くします』
オルクスが笑顔で言う
『オルクス、沢山糸を買え! この量消費するのも難しい!』
糸屋が笑いながら言う
『必要ですので後で相談します』
『相談も糞も無い! 魔力の通る糸を別けて買い取らせる売り主に文句言え!! ワハハハ』
糸屋が大笑い始める
『良い物を作るだけですね』
オルクスも笑い出す
『交易品として売る事も出来ますが、一等品ばかり勿体無い』
革屋が笑いながら言う
『職人に沢山作れーー!って言えば良いよね』
キリシアが笑顔で言う
『楽しみだ!!』
糸屋が上機嫌で言う
マルスはオーディバゼル号の改造を次々とする。数日後、海軍の船が到着する頃完成する
『マルス師匠、ウンディーネ号と同じで、鍵が必要なのですね』
メトリシアが中を確認して笑顔で言う
『護衛船に出来るかな? 装甲も紋様魔法と紋章魔法で強化したから、破損はしないと思うよ、魔導炉の接続も推進装置も直したから、本当の力が発揮できるよ』
マルスが笑顔で言う
『兵器として作り直したら、後で問題になりませんか?』
エミールが心配そうに言う
『海流砲は、この鍵とこの鍵が無いと使えないから、鍵の管理をしていれば大丈夫!』
『それなら安心ですね』
リリシャが微笑みながら言う
『誰が船長ですか?』
メトリシアが真剣に聞く
『レストリアにウンディーネ号の船長になって貰って、ゼオンにオーディバゼル号の船長代行かな?』
マルスが笑顔で言う
『それが良いですね。悪用出来ない事が最優先です』
リリシャが微笑みながら言う
アルクオドールがやって来ると、オーディバゼル号に乗り一周してから、造船所に戻ってくる
『凄い軍艦型の魔導船!!』
アルクオドールが笑顔で言う
『あげないよ』
キリシアが真剣に言う
『こんな船が有ったら、野心を抱きます。リベリアの英雄様以外に持っていたら大変です』
『管理は任せたよ! ゼオンが艦長だからね』
『畏まりました』
アルクオドールが笑顔で言う
『後、交易品ですが、物凄い金額になっています。どうしますか?』
アルクオドールが真剣に聞く
『マルス、どうする?』
『キリシアが決めて良いよ』
『リリシャは?』
『魔導船管理費用として預けましょう』
リリシャが微笑みながら言う
『アルクオドール、任せた』
キリシアが笑い出す
『国王陛下に相談します。 持っていった金額の10倍になっていますので、管理が大変です』
アルクオドールが苦笑いする
『全部おまかせだから、どうでも良いかな?』
キリシアが笑い出して、みんな笑っている