魔導船オーディバゼル号と戦い
翌日、海上に船団が見えてくる
『マルス、どう戦うか決まった?』
リリシャが真剣に聞く
『普通の船ならお仕置きで終わりだけど、魔導船はどう対処すれば良いか解らない』
マルスが真剣に言う
『お仕置きは任せてください』
リリシャが微笑みながら言う
『近付けば、乗り込めるけど、相手の戦いかたが解らないからね』
マルスが真剣に言う
『マルス師匠!! 魔導船が先頭に接近してきます』
エビリアが監視しながら言う
『結界を張って、攻撃に備えるように』
マルスが言うと、結界を作動させる
魔導船オーディバゼル号では、ウンディーネ号を見付け、攻撃準備をしている
『大きな魔導船、報告に有ったクライドルト王国の魔導船です。』
『海流砲で、沈めてやれ』
公太子が言うと、ウンディーネ号を見ている
『海流砲放て!!』
大量の水を高速で放ち、ウンディーネ号に命中すると、ウンディーネ号を押し始める
『何故だ!!何故沈まない!! 何回でも放て!!』
公太子が怒鳴る
『マルス師匠!! バリアに水が!! すごい威力です』
メトリシアが大声をあげる
『バリアは大丈夫だけど・・・押されている?』
マルスが呟くと、海流砲が止まる
『このままだと・・・危ないか、どう反撃しようかな? 近付けない』
マルスが考え始める
『マルス!! どうする? 反撃出来ないの?』
リリシャが焦り始める
『長距離砲ズルい!!』
キリシアが大声をあげる
『仕方ないか・・・ちょっとお仕置きに行ってくるね』
マルスが笑顔で言うと出ていく
『え? マルスどうするつもり? 近付け無いからどうしようも無いのに』
リリシャが苦笑いする
『かなり押されて、遠くなったのに?飛空艇で飛び降りるのかな?』
メトリシアが苦笑いして言う
『マルスだから何かやるつもりだよね?』
キリシアが苦笑いして言う
『キャーーー!』
エビリアが叫ぶと、海流砲が当たり、ウンディーネ号が押され始める
海流砲が止まると、オーディバゼル号を見る
『このままだと、座礁させられちゃいます!!』
クレスタが言う
『あ!! マルス師匠!!』
ミリアが叫ぶと、魔道バイクに乗り疾走しているのを見つける
『あ!! ズル!! 魔道バイクで近付くなんて!!』
キリシアが笑いながら言う
『あの子は・・・当たったら終わりですが、マルスが近付けば、船は終わりですね』
フローネが苦笑いしながら言う
『マルス! 行くなら一緒に行ったのに!!もう!!』
リリシャが大声をあげると、みんな笑いだす
『なんだ!あの小型船!! 海流砲で沈めろ!!』
海流砲がマルス目掛けて放たれると、マルスはかわして直進する
『アクアコントロール』
マルスが魔法を使う
『何が!! 船が傾くなど!! 何が起きている!』
『原因不明です!! ギャーー!』
海兵が船の揺れで転ぶと、徐々に大きく揺れ出す
『直進だ!! あの小舟、沈めろ』
公太子が叫ぶと、オーディバゼル号がマルスに近付く
『我が主、どうするつもりだ?』
『うーん! どうしようか?沈めるのは簡単だけど、調べたいから、航行不能にするか!!』
マルスが決心する
『ブリザード』
最大威力で魔導船を凍らせ始めると、魔導船が傾く
『もっとだ!! 下は全部凍らせるぞ!!』
マルスが魔法の威力をあげると、魔導船が完全に凍る
『良し!! 後は、揺らすぞ!!』
マルスが笑顔になり、アクアコントロールを使い始めると魔導船は激しく揺れ始める。魔導船の護衛船がマルス目掛けて進み始めると、魔法と矢を放ち始める
『バリア!! 面倒だな!!』
マルスが魔法と矢を弾くと、アクアコントロールで護衛船を流し始めると、渦が出来上がり、護衛船がぶつかり合い始める
『マルス・・・反則ですね・・・護衛船6隻を完全に玩具に・・・近付いて、お仕置きしますよ』
リリシャが大声で言うと、ウンディーネ号も近付き始める
『リリシャ!! あれは任せた!!』
マルスが近付くウンディーネ号に大声で言うと、甲板からリリシャが微笑んでいる
『魔導船は・・・たっぷりお仕置き開始』
マルスが笑顔で言うと、魔導船が激しく揺れ始める
『あ!! そうだ!! これなら面白いかな?』
マルスが笑顔で言うと、海面に突起が出来上がり、魔導船の横から殴り飛ばして、揺らし始める
『あれは?マルス面白い!!』
リリシャが見て笑顔で言うと、真似をして護衛船を揺らし始める
『リリシャ師匠!! 私も真似します』
ミリアが笑顔で言うと、真似を始める。エビリアとクレスタも真似を始める
『フローネ先生・・・あれって遊んでいる?』
キリシアが苦笑いして聞く
『悪乗り? 楽しそうですね、しかし、真似は出来ないですね』
フローネが苦笑いしながら言う
『フローネ様、何なのよ!! あの魔力凄すぎる』
エレリアが震えている
『マルスが怒ったら、いつでも沈められるからって、遊びすぎですね』
フローネが呟く
『あぁぁぁ!! 私の取り分は!! マルス!! 私の分用意して!!』
キリシアが叫ぶと、フローネが笑い出す
『セレメト・・・あれが英雄様の戦いかた?』
ルメリアが食堂から見ている
『お姉様・・・凄い、面白い』
セレメトが笑い始める
『御母様、しっかり見ておくようにって、何を報告したら・・・遊んでいましたって言えば良いの?』
ルメリアが見ながら呟く