レイナールとクセリオ
数日間かけてバゼルノアス王国の魔導兵器を全て使用不能にすると、ベアーズ号にゴーレムと魔導車を乗せてから食料と特産品を飛空艇に乗せて、出発準備をしている
『英雄様、実は、王女と王子を人質として、クライドルト王国に送ることになりました』
外交担当が苦笑いして言う
『必要ないでしょう』
メトリシアが嫌そうに言う
『賠償金の支払いをさせる為に、クライドルト王国に連れて行くしか無いです!』
外交担当が真剣に言うと、説明を始める
『14歳?15歳? 同い年なのかな?』
マルスが真剣に聞く
『はい、そうですが・・・レイナール王女と、クセリオ王子です。レイナール王女が直系で、クセリオ王子は、下位の継承権の王子になります』
『クセリオ王子は、魔法使い?』
『はい、そう伺っています』
『メトリシア、魔法学院の規定は、外国からの入学大丈夫だったかな?』
マルスが笑顔で言う
『え? はい! 大丈夫だと思います!』
メトリシアが笑顔で言う
『魔法学院の試験を受けさせれば、入学出来るね、外交担当さん、交渉よろしく』
マルスが笑顔で言う
『マルスの悪巧み!!』
キリシアが笑い出す
『人質じゃなくて、魔法学院に学びに来るなら屋敷が必要ですが、外交担当が護衛を連れて、友好国になれると、考えたのですか?』
リリシャが微笑みながら言う
『レセナ姫が可愛そうだったからね』
マルスが笑顔で言う
『その手が!! 畏まりました、すぐに交渉してきます』
外交担当が走っていく
外交担当が王子と王女を連れてくる
『バゼルノアス王国は、喜んでいました、魔法も学べるのであれば、言うことは無いそうです。又、本人達も見識が拡げられると喜んでいます。屋敷や護衛と外交担当は、すぐに選抜して、送るそうです』
外交担当が笑顔で言う
『レイナールです。魔法を学ぶ事が出来るなんて、本当に感謝します』
『クセリオです。魔法の勉強が許され、感謝します』
レイナールとクセリオが緊張しながら言う
『魔法学院なんて、どうでも良いですが、頑張ってくださいね』
メトリシアが微笑みながら言う
『1つ気になったのですが、何故、急に人質から魔法学院入学に、変わったのですか?』
レイナールが真剣に聞く
『可哀想だからです。人質だと屋敷から出れません! それにレセナ姫が可哀想だったからです。』
『え? しかし、国の交渉を簡単に変えれるのですか?』
『え? あ!! メトリシア・クライドルト第2王女です、よろしくお願いしますね』
メトリシアが慌てて挨拶する
『え!! メトリシア王女様!!』
レイナールが驚いていると、クセリオが呆然としている。エレストリアクレイス王国王太子がやってくる
『魔法学院に入学か・・・我が国からも、入学可能か?』
『試験に受かれば、可能だと思います。御父様に確認は必要です』
メトリシアが笑顔で言う
『それならば、何人か送り込む準備をしよう』
王太子が笑顔で言う
『あ!! その手が!! 魔法学院の改革が終わったら、多くの国から人を集めれば、外交関係に疎い御父様にも情報が入ります』
メトリシアが笑顔で言う
『帰ったら、講師の教育かな?』
マルスが笑顔で言う
『あ!! マルスが悪巧み始める』
キリシアが笑顔で言う
『マルス、講師に教えても理解出来ないでしょう。エレーヌに講師の教育をさせなさい』
フローネが微笑みながら言う
『え!!私ですか!!』
エレーヌが驚くと、エミールが微笑んでいる
『エレーヌ、弟子をとっても良い実力者ですよ』
フローネが微笑みながら言う
『エミール師匠、どうしましょう』
エレーヌが苦笑いしながら聞く
『あの能無し講師達を基礎から直すのは無理ですが、マルスクラスの生徒に講師になって貰う方が早いと思います』
エミールが笑顔で言う
『そうですね・・・それが一番ですね』
フローネが微笑んでいる
『あ!! 王太子様、レセナ姫に屋敷は用意しないのですか?』
マルスが真剣に聞く
『え? 屋敷? 今どうしている?』
王太子が苦笑いする
『迎賓館にいますが、使えない時は、マルス師匠の屋敷に居候します』
メトリシアが笑顔で言う
『は? いいいいっ居候!! それはまずいな・・・ん?護衛も側付きもいないままだった!!』
王太子が大声をあげる
『完全に忘れていましたか?』
マルスが苦笑いしながら聞く
『すぐに護衛と側付きを送る!! 屋敷も何とか用意させよう』
王太子が真剣に言う
『ヘルトに何処か良い物件が無いか、調べておいて貰いますね』
マルスが笑顔で言う
『そうして貰えると、ありがたい! 国が落ち着くまでと、言いつつ、もう長くなるな・・・嫁ぎ先も探してやらないと』
王太子が真剣に言う
シルフィード号に、王太子とレイナールとクセリオを乗せると、上昇を始めて、西に向かって出発する
『本当に飛んだ・・・落ちないですよね』
クセリオが青ざめながら言う
『墜落したら、その時考えます』
メトリシアが微笑みながら言う
『え!! どうしよう・・・』
『クセリオ、しっかりしなさい! 男でしょ!! 飛空艇に乗せて貰えるなんて、一生に一度の経験ですよ』
レイナールが真剣に言う
『そうですが・・・怖いです』
クセリオが青ざめながら言うと、王太子が微笑んでいる
エレストリアクレイス王国王都が見えてくると、門に向かって降下する
『帰った! 王城に向かう!!着陸は1隻だ』
王太子が大声で言う
『畏まりました!!』
兵士が慌てて使いに行くのが見えると、シルフィード号は、王城に着陸する。騎士が出迎えに集まる
『王太子殿下、どうなりましたか?』
騎士が真剣に聞く
『リベリアの英雄様に不可能は無い!! 本当にバゼルノアス王国を降伏させていた!! もう戦争は終わった!!』
王太子が笑顔で言うと、騎士達が歓声をあげる