魔工王国へ
マルスは、遺跡内を封印しながら紋様魔法と紋章魔法を書き直していくと、モデリングで壁を再生していく
研究施設内を調べ始めると、必要な魔導書と封印する魔導書に分けて、遺跡内に封印していく
『英雄様、聞き取りは終わりました。かなり怯えていましたので、簡単でした』
英雄騎士隊員が真剣に言うと、研究していた内容と、進捗情報を聞いていく
『マルス、どうしますか?』
リリシャが真剣に聞く
『解放かな? ここでの出来事を流布させよう。だけど、条件として、自分達が何者かは伝えないように』
マルスが笑顔で言う
『死霊と魔族に操られていたと解れば、国民は黙っていないですね』
フローネが真剣に言う
『正当性が無くなります。国が分裂する可能性もあります』
メトリシアが真剣に言うと、ヒストリアが真剣に聞いている
『ここをエルシューティングの寝床にすれば、この盆地に人は近付けないですからね』
マルスが笑顔で言う
『エルシューティングが生きていたのですか!!』
アーメリアが驚いている
『後で挨拶しましょう。町を脅してもらいましたから』
マルスが笑顔で言う
『マルスには驚かされます。まさか聖女、慈愛の女神と呼ばれるアーメリア様が目の前にいるとは、教会が知ったら、大慌てですね』
フローネが微笑みながら言う
『その様に持ち上げないでください、ただの家出娘です』
アーメリアが笑顔で言う
『クレシア様と話が合いそうですね』
フローネが笑いながら言う
『クレシア様? どの様な方ですか?』
『貴族ですが、貴族嫌いで、マルスの屋敷に居候しています。マルスの屋敷に居候している、料理好きな人だと思ってくださいと、いつも言う人です』
リリシャが笑顔で言うと、みんな笑っている
『会ってみたいですね』
アーメリアが笑顔で言う
捕らえた人達を解放すると、町中で魔族の事が拡がり、人々は急いで町を離れ、それぞれ王都や違う町に逃げていく
アーメリアは、クーレセスとエルシューティングと楽しそうに話し込んでいる。数日かけて、マルスは研究施設の周囲に岩山を作り、研究施設を魔法で瓦礫の山に変える
飛空艇で魔導書を読みながらバレルトリアの町に戻ると、セクラとルーセントが出迎える
『マルス様、ご無事で何よりです』
セクラが笑顔で言う
『バーレスカは倒したよ。後、魔族も一匹出てきたから、倒したよ』
マルスが笑顔で言う
『は? まままま魔族!!! 』
ルーセントが青ざめてフローネを見る
『リベリアの英雄と思いなさい。捕虜を解放して、もう拡がっていますよ』
フローネが微笑みながら言う
『解りました・・・リベリアの英雄ですから、仕方無いです』
ルーセントが諦めて呟く
『マルス様、どうしますか?』
セクラが真剣に聞く
『王都を襲っても面倒だから、魔工王国を攻めて、独立させようか?』
マルスが笑顔で言う
『はい、マルス様!!』
セクラが笑顔で言う
『簡単にはいかないと思いますが・・・このまま王都を攻めたら、包囲されるのは、こちらです・・・一度下がるのが良いです』
ルーセントが真剣に言う
『準備したら、出発だね。ついでに通り道全部、降伏勧告よろしくね』
マルスが笑顔で言う
『はい、任せてください!!マルス様』
セクラが笑顔で言うと、ルーセントが苦笑いする
数日後、マルス達は、魔工王国に向けて出発すると、オルフェスタ・ガゼルド王国軍は、飛空艇とドラゴンとワイバーンを見て逃げ出していく
『マルス師匠、戦いを挑まれません』
エミールが残念そうに言う
『後は王都だけど、抵抗してくれるかな?』
マルスが笑顔で言う
『不可能ですね。飛空艇だけでも脅威なのに、ドラゴンから竜騎士が現れたら、普通に逃げます。勝てる気がしません』
フローネが微笑みながら言う
『私の獲物!! どこにいる』
キリシアが大声で叫ぶ
『この魔導書、楽しいですから、戦いなんてどうでも良いです』
リリシャが微笑みながら言う
『リリシャ!! 毎日読みすぎ』
キリシアが大声で言うと、みんな笑っている
王都が見えてくると、シルフィード号は降下を始めると、エルシューティングが、優雅に飛んでいる
『大変です!! ドラゴンまで飛来しています』
オルフェスタ・ガゼルド兵士が慌てて報告する
『無理だ・・・降伏する』
太守が崩れ落ちて言う
『何故戦わないのですか?』
『ドラゴンに勝てる兵器も無い!! 虐殺されるだけだ!!』
太守が慌てて言うと、降伏の意思を示すように命令を出す
オルセント号が着陸すると、兵士達が取り調べに向かう、マルス達は飛空艇内で、ゆっくり魔導書を読んで過ごしている
『マルス、これからどうする?』
キリシアが真剣に聞く
『王都に乗り込んでも良いけど、住民の状況次第だよね。魔工王国も王族次第かな?』
『マルス師匠、もしかして、面倒になりました?』
メトリシアが笑顔で言う
『もうどうでも良いかな? このまま滅ぼしても面倒!!』
キリシアが笑顔で言う
『あ!! そう言えば、なんて言ったけ? 2国を騙した外交担当』
マルスが思い出して言う
『えーと、確か・・・ベガレセルでしたっけ?』
メトリシアが考えながら言う
『そんな名前だったよね。どうなったか知りたいよね。キリシアのお仕置き対象だからね』
『あーーー! 見つけたらお仕置き!!』
キリシアが笑顔で言う
『探してもらおう』
マルスが笑顔で言う
『この子達は・・・対象が見付からなかったら、自分達で調べるつもりでしょう・・・暇潰しのつもりですか?』
フローネが苦笑いして言う
『はい、フローネ先生。フローネ先生も、アーメリア様からいつも話を聞いてますよね』
マルスが笑顔で言う
『え? 歴史の聞き取りは大切ですよ!! 古代魔導王国の生き証人ですから!!』
フローネが笑顔で言う