ゴブリン殲滅と黒幕
『じゃあゴブリンを倒しに行こう』
『こっちの血の跡を追う班と向こうの足跡を追う班に別れよう』
キリシアの言葉にリリシャが言う
『どのように別れるかだな』
ガシリオが言う
『足跡を兵士達に任せよう』
『そうだな。しかし全員行くな。村には半分は残って貰わないといけない』
『兵士殿は良いですか?』
『わかりました』
兵士はそう言う
『もし遭遇しても深追いはしないように・・・』
『同じ所に行き着けば良いのですがね』
準備してゴブリン討伐に向かう
『一番後ろ、お任せします』
キリシアの言葉に
『任せておけ。エミールには指一本触らせない』
ガシリオが言う。そしてキリシアが先行して歩き出す。そして見張りのゴブリンを見つけ、
周りを確認する
ゴブリンが動き出す。中からゴブリンが続々出てくる
『見つかった?』
『見て、見つかったのは兵士達だね』
『どうする?』
兵士達は逃げる様に動き出す
『やるしかないね』
キリシアは直ぐに動き出す
『リリシャ、入り口の辺りに魔法を集中的に放って』
マルスも走り出す。そしてファイヤーストームで入り口を封鎖する。外に出たゴブリンはキリシアとマルスによって殲滅されていく
『これが冒険者の力か・・・』
兵士は呆然と目の前で起きている事を理解しきれていない
『早く入り口に布陣してください』
リリシャの言葉に我に返る。そして兵士達は走り出す
火の柱が消えて中からゴブリンが姿を現す
『ホブゴブリン』
兵士は体が強ばる。そしてホブゴブリンが外に出てくる。しかしキリシアの槍とマルスの剣が繰り出される。そして近くにいたゴブリンも次々と倒す。中から火の玉が2つ現れて飛んでくるが、2人はかわす。リリシャはファイヤーボールを放ち、中のゴブリンを吹き飛ばす。しばらくして入り口付近は制圧完了する
『これから中を殲滅する必要があるが、準備は出来ていますか?』
『大丈夫だ・・・明かりを忘れた』
兵士達は動揺し始める
『自分とエミールの分のランプを貸しますが、出来れば3人はここで見張りをお願いしたいのですが・・』
マルスの言葉に兵士は同意する
『中に入ったら、兵士のみなさんは周りの確認をお願いします。ガシリオとエミールは壁と天井に異変がないか見ておいてください』
キリシアの言葉に全員が同意する
中に入って行くと道が別れている
『ガシリオはこの先を見張っていてくださいエミールはガシリオの援護をしてください』
キリシアは言うと別れた道に入り、奥にゴブリンがいないか見に行く
『いなかった』
キリシアが言うと直ぐに歩き出す。そして突き当たりの大きな部屋を見つける。中にはゴブリンがいる
『大きなゴブリン?』
キリシアの声に
『ホブより大きい』
『あれは、ジェネラルゴブリン』
ガシリオがそう言う
『私はホブゴブリンから倒す。マルスはジェネラルゴブリンを牽制しながら周りのゴブリンを倒して』
キリシアの言葉にマルスは頷く
キリシアはホブゴブリンの頭に一撃で風穴を空ける。そして周りのゴブリンを振り払い、弾き跳ばす。次のホブゴブリンの足を斬り払い、両足に深いキズを与え、後ろに回り込み、首に鋭い突きで風穴を空けるが、もう一匹がキリシア目掛けて棍棒を振り、キリシアを吹き飛ばす。キリシアは立ち上がろうとするが上手く力が入らない。ホブゴブリンが近付いてくる。槍を杖代わりにして立ち上がり、ポーションを一気飲みする。そしてホブゴブリンの振る棍棒を避けながら腕に槍を突き刺し、骨を砕く。そして棍棒の重さに腕が千切れ飛んでいく。そして頭に槍を振り、砕く。
リリシャは入り口からゴブリンの固まっている所にファイヤーストームを放ち、焼き尽くす。そして次々ゴブリンに魔法を放ち倒していく。そしてエミールもアクアカッターを撃ち込む
マルスはゴブリンを斬り裂きながらジェネラルゴブリンの動きを見ているが、大きな岩を持ち上げ、キリシアに投げつけようとするのを見て、咄嗟にファイヤーボールを放ち、腕に当て、岩を落とさせる。『グォー』ジェネラルゴブリンは咆哮を上げてマルスに突進する。マルスはかわしながら、足に斬り付ける。そしてかわしながら次々と斬り付ける。ジェネラルゴブリンが棍棒を振り上げ振り下ろすが、かわしながら腕を斬り落とす。片腕を失い、ジェネラルゴブリンはもう片腕で殴り付けるが、かわし、頭に渾身を込めた一撃を放つ。剣は頭から胸の付近まで斬り裂き、ジェネラルゴブリンは動かなくなる
『倒した』
周りを見た時、マルスに向かってくる大きな火の玉が目に入る、そしてかわすが、爆発の衝撃波に飛ばされる
『かわしましたかークハハー面白い小僧』
声の先には白い顔に口に牙がある男が立っている。そしてその手に火の玉を作り出し、マルスに放ってくるが、マルスは避ける。そして後ろで爆発する
『小僧の血と肉は旨そうだー』
と言いながら次々と魔法を放つ。マルスは避け続ける
キリシアが隙を見て一気に突撃するが、接近したところで火の玉を避けられず、まともにくらい、弾き飛ばされる
『キリシア』
火の玉に飛ばされるキリシアを見て、マルスは避けながら男に近付いていく。そして火の玉を直前で斬り裂き、男に剣を振り抜く。しかし男は避けて空に距離をとる
男の腹から赤い血が出ているが、男は背中にコウモリに似た翼を広げている
『私に傷を負わすとは、許さん。楽には殺さん!!!』
『ヴァンパイア!!』
そしてヴァンパイアは、火の玉をマルス目掛けて次々と放つ。マルスは避けながらファイヤーアローを放つ。ヴァンパイアは避けきれず、翼を撃ち抜かれる。ヴァンパイアは地に降りて
『きっきっ貴様ー!!』
剣を抜きながら突っ込んでくる。マルスはファイヤーボールを放ちながら避ける。火の玉はヴァンパイアに直撃し、吹き飛ぶ
『こーぞーうーーー!!』
怒りにヴァンパイアはマルスを睨みながら距離を縮め、剣を振る。マルスは剣を剣で受け止め、剣は火花を散らす。ヴァンパイアは次々と振るうがマルスは避け続ける。闘気を帯びた剣戟の衝撃で相手の剣を弾き飛ばし、隙を突き、片腕を斬る
『がぁぁーー』
後ろに飛び退きながらヴァンパイアは片腕で魔法を発動する
『メンタルブレークダウン!!』
マルスの周りに黒い霧がかかる。そして幻覚と幻聴で精神を破壊しようとするが、マルスの腕輪と鎧が光り輝く、マルスは左手に魔力を集めて魔法を放つ
『シャイニングエクスプロージョン!!』
放たれた光の玉をヴァンパイアは受け止められず、爆発する。物凄い光の輝き、そして光が収まる。ヴァンパイアは
『バカなこんな小僧が・・・・』
ヴァンパイアは体が崩れ落ちながら、灰に変わっていく・・・
マルスの下にはエミールとガシリオが近付いてくる
『マルス師匠!大丈夫ですか?』
エミールは少し涙目になっている
『大丈夫だ』
マルスの言葉に
『回復魔法を掛けます』
『・・・・ヒール』
エミールはマルスに回復魔法をかける
『キリシアは大丈夫かな?』
マルスの問いに
『リリシャ殿が治療している』
ガシリオが言うとキリシアは手を振っている
周りを見渡しゴブリンが全滅しているのを確認する
『キリシアの所に行こう』
エミールは頷く