屋敷とレセナ
王都の門が見えてくると、気空挺は降下して門番に挨拶をする
『ヘルト殿下、お帰りなさい!』
門番が笑顔で言うと、気空挺は王城に向かい、裏手に着陸する
『ヘルト御兄様、良い休日でしたね』
メトリシアが笑顔で言う
『休みは、1日だけだった様な・・・』
ヘルトが苦笑いする
『全員の水着を見て、ニヤけていた人が言いますか?』
クレシアが笑顔で言う
『え? 本当ですか? ヘルト御兄様!!』
メトリシアが睨みながら言う
『楽しそうだと、見ていただけだ!!』
ヘルトが慌てて言う
『そう言う事にしておきましょう』
クレシアが微笑みながら言うと、みんな笑い始める
気空挺は、屋敷に向かって飛び立つ
屋敷に戻ると、カミラが笑顔で出迎えてくれる
『マルス師匠、お帰りなさい』
カミラが笑顔で言う
『カミラ、ただいま、変わりは無いかな?』
マルスが笑顔で聞く
『平和です』
カミラが笑顔で言うと、それぞれ部屋に戻っていく
夕方になると、ヘルトが苦笑いしながらやってくる
『ヘルト、どうしたのですか?』
クレシアが真剣に聞く
『クレシア、マルス殿は? 頼みが有ってきた』
ヘルトが真剣に言う
『書庫に籠っています』
クレシアが笑顔で言うと、一緒に書庫に向かう
『ヘルト御兄様、どうしたのですか?』
メトリシアが真剣に聞く
『マルス殿、実は相談が有って来た』
ヘルトが真剣に言う
『どうしたのですか?』
『レセナ姫の事だが、今回迎賓館にメーレス姫とリオンド・ベクラード王国の使者を泊める必要が有る。レセナ姫に宿屋に泊まって貰う訳にもいかないので、暫くマルス殿の屋敷に居候をお願いしたい! 護衛は英雄騎士隊がするから、頼む』
ヘルトが真剣に言う
『え? あ!! 迎賓館2組分しか無いです』
メトリシアが苦笑いして言う
『この屋敷で良いの?』
マルスが真剣に聞く
『レセナ姫なら大丈夫だ!! 気空挺もマルス殿の実力も知っている』
ヘルトが真剣に言う
『クレシア様どうしますか?』
マルスが苦笑いして聞く
『レセナ姫様も居候ですね』
クレシアが笑いながら言うと、全員笑い出す
『クエリスさんに相談しますね』
マルスが真剣に言うと、クエリスに部屋を用意して貰う
日が暮れる頃、レセナが馬車でやってくる
『マルス様、よろしくお願いします。こちらがマルス様のお屋敷ですか? 凄い豪邸です』
レセナが驚きながら言う
『自分で作ったからね。レイリアさんレセナ姫様の付き人をお願いします』
マルスが笑顔で言う
『畏まりました』
レイリアが真剣に言う
『レセナ様、取り敢えずリビングで話しましょう』
マルスが笑顔で言うと、リビングに行く
『レセナ様、ようこそ』
メトリシアが笑顔で言う
『メトリシア様、こちらこそ、よろしくお願いします』
レセナが笑顔で言うと、キョロキョロしている
『レセナ様、どうかしましたか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『魔法のランプが沢山、本当に明るいと思いました。人も多いのですね』
レセナが真剣に言う
『部屋が足りなくなって、リリシャ達が来た時用に隣の建屋を作りました』
マルスが笑顔で言う
『マルス、帰っていたのですわ』
アリシアが笑顔で入ってくると、レセナに気がつかず隣に座る
『え!! アリシア様!! 何故こちらに?』
レセナが驚いて聞く
『マルス様の屋敷に居候ですわ!! レセナ姫様は何故こちらに?』
アリシアが微笑みながら聞く
『迎賓館が暫く使えなくなったので、マルス様の屋敷に逗留させて貰います』
レセナが驚きながら言う
『レセナ様も居候ですわ』
アリシアが笑顔で言う
『え? 居候?』
レセナが驚いている
『そうですね。この屋敷は住み易いですから、帰りたく無いですね』
クレシアが笑顔で来ると、クリスがついてくる
『え? クレシア様までこちらに!!』
レセナが驚いている
『ここでは、料理好きな居候でね』
クレシアが笑顔で言う
『マルス様、王女様2人に、公爵令嬢様までこの屋敷に住んでいるのですか?』
レセナが苦笑いする
『マルス、帰っていたのだな』
レズオスが笑顔で入ってくると、ヒリアも笑顔で入ってくる
『レズオス、こちらはこの間会っていたよね』
マルスが笑顔で言う
『エレストリアクレイス王国のレセナ姫様、何故こちらに?』
レズオスが真剣に聞く
『マルス様の屋敷に暫く逗留します。レズオス様でしたね』
レセナが笑顔で言う
『レセナ姫様、初めまして、ヒリアです』
ヒリアが優雅に挨拶する
『ヒリア様もどこかの貴族なのですか?』
レセナが真剣に聞く
『ガベラス王国の件は、知っていますよね。黒幕の件も』
マルスが真剣に言う
『はい、確か王太子妃が黒幕で、マルス様達が国王を叩き潰したと聞いてます。』
レセナが真剣に言う
『王妃の出身も調べられてますか?』
『はい、エリゼトス公爵家と聞いてますが、既に取り潰されています。それが何か?』
レセナが真剣に言う
『ガベラス王国の王太子の娘の名前は聞いてますか?』
マルスが真剣に聞く
『はい、ヒリア様、メリア様、リリア様ですが、行方は知りません・・・え?ヒリア?』
レセナが苦笑いして言う
『国元に帰ったら処刑、クライドルド王国でも、反逆者の一族で王家は追放するか、奴隷に落とすしか無い状況です。マルス様の屋敷で働かせて貰っています』
ヒリアが真剣に言う
『え!! そんな・・・』
レセナが真剣に心配している
『ヒリアさん達の事は秘密にしてくださいね』
マルスが真剣に口止めをする
『はい、畏まりました・・・魔法王国と魔工王国は、この屋敷を襲ったのですね・・・』
レセナが真剣に言う
『そうです! ヒリアさん達の事は知らないと思います』
メトリシアが笑顔で言う
『愚かな事だと、解りました。』
レセナが苦笑いする
『何か有ったら、メトリシアかヒリアかメリアに相談してくださいね。話し易いと思いますので』
マルスが真剣に言うと、メトリシアとメリアが部屋に案内する
レセナが戻ってくる
『マルス様、部屋もライトが普通に有るなんて、信じられません』
レセナが笑顔で言う
『明るくて良いですよね』
マルスが笑顔で言う
アニーとクレシアが料理を並べ始めると、みんな集まり食べ始める。レセナも笑顔で黙々と食べている
『レセナ様、お口に合いましたか?』
クレシアが笑顔で聞く
『こんな美味しい料理、初めて食べました!』
レセナが笑顔で言う
『それは良かったです。』
クレシアが微笑みながら言う
『この屋敷、王宮よりも豪華で食事も美味しいなんて・・・アリシア様が居候する理由が解りました』
レセナが真剣に言う
『まだまだですわ!! 風呂も素晴らしいですわ!!』
アリシアが笑顔で言う
『え? 風呂も?』
レセナが呟く
『後で一緒に入りますわ』
アリシアが笑顔で言う
『あ! はい、御一緒します』
レセナが笑顔で言うと、みんな微笑んでいる