造船所で1日
翌朝、ヘルトが領主の館に向かうと、キリシア達は魔導バイクで遊び始める
『マルス、何をしているのですか?』
リリシャが、マルスがモデリングで木材を変型させているのを見付けて聞く
『ちょっと練習をしていたよ』
マルスが笑顔で言うと、木材を形を変えている
『モデリング』
リリシャも木材を変型させようとする
『魔力が通らない!! マジックポーションが無い!!』
リリシャが残念そうに呟く
『これ使って』
マルスが笑顔で言うと、木材の玉をリリシャに渡す。リリシャがモデリングで形を変え始める。マルスは、新しい木材をマテリアルコンバージョンで変型させ始める
『マルス、船にしますか?』
リリシャが笑顔で言う
『荷下ろし用の小型船を作って、海兵達に仕事させよう』
マルスが笑顔で言うと、リリシャが微笑みながら、形を変えて船を作り始める
マルスが指示しながら、船を形にしていくと、マルスは石をモデリングで船の底に固めていく
『何で石を底に?』
リリシャが不思議そうに言う
『船が転覆しないようにしてるだけだよ』
マルスが笑顔で言うと、木と石を結合して、紋様魔法を書き込み始める
『結構大きくなったけど良いのかな?』
リリシャが呟く
『どうだろう? 使ってみないと解らない』
マルスが苦笑いして言う
『楽しかったから良いけど、小型魔導船と同じスクリューを取り付ける?』
リリシャが微笑みながら言う
『ちょっと作ってくるね』
マルスが笑顔で言うと、工房で作り始める
魔導具が完成すると、船に取り付ける
『リリシャ、浮かべて見ようか?』
マルスが笑顔で言うと、リリシャとマルスはレビテーションで浮かして海に浮かべると、乗り込み、動かしてみる
『波が低い港なら大丈夫だね』
マルスが笑顔で言う
『マルス、大型船から荷物を降ろせないよね?』
リリシャが苦笑いする
『無理だね』
マルスが苦笑いする
『どうする?』
リリシャが笑顔で聞く
『どうしようかな? 大型船から降ろすには、多少大きな物が必要か・・・大きなイカダを作って、錨で固定かな?』
マルスが真剣に言う
『マルス、作れる?』
リリシャが微笑みながら言う
『作ろうかな?』
マルスが笑顔で言うと、工房に戻っていく
『海兵さん、荷物運べるか、試してね』
マルスが笑顔で言うと、扱い方を教える
マルスは、木材で人が中に入れるぐらいの円柱にして、中は空洞にすると、底に石をモデリングで固定する。紋様魔法と紋章魔法で、防水と構造強化を書いていくと、3つを横に並べると間を、木材で繋いでいく
『凄く巨大だけど、大丈夫?』
リリシャがマルスの作っているのを見て苦笑いしている
『まだまだ、これからだね』
マルスが笑顔で言うと、同じものを3つ作り、等間隔に置いてつなぎ合わせると、木材上に張り合わせていく
『完成したよ』
マルスが笑顔で言う
『マルス、気合い入れすぎ!!』
リリシャが苦笑いしている
『浮かべて、使えるか確認しよう』
マルスが笑顔で言う
『どうやって海に入れるの?』
リリシャが苦笑いしている
『え?・・・あ!!どうやって海に入れるか!考えてなかった!
どうしよう・・・』
マルスが苦笑いする
『マルス・・・みんな呼んできて、レビテーションで浮かせるか試してみましょう』
リリシャが苦笑いして言うと、全員呼んでくる
『マルス師匠!! 作るなら言ってください!! 手伝うのに!』
メトリシアが詰めよって言う
『マルス師匠、もしかして・・・運ぶ事を考えてなかったのですか?』
エミールが苦笑いして言う
『マルス師匠、凄いです!! こんな短時間で作るなんて!! 次は手伝います』
ミリアが笑顔で言う
『これって、イカダですか? もしかして、魔導船の荷物積み降ろし用ですか?』
エビリアが笑顔で言う
『リリシャ師匠と何かやっていると思ったら、凄いものを作ったのですね』
クレスタが笑顔で言う
『マルス師匠、もしかしたら・・・アルクオドール様が喜びますね』
アニーが微笑んでいる
『みんなでレビテーションで運べるか試そう・・・運び方考えてなかったから』
マルスが真剣に言う
『マルスが失敗しましたので、力業で海に入れますよ』
リリシャが微笑みながら言う
『レビテーション!!!!!!!!』
全員で浮かせると、海に持っていく。海に落とすと、イカダが海に浮く
『成功だね』
マルスが笑顔で言うと、みんなイカダに乗る
『安定してますね。斜めにも繋いだのが良いのですか?』
クレスタが真剣に言う
『壊れて欲しくないからね。後は、錨と柵と船を固定するものを作れば終わりだね』
マルスが笑顔で言うと、次々と作り取り付けていくと、錨の巻き上げ装置の所に小屋を作る
マルス達はイカダの上で食事をする準備をすると、海兵達が荷物を積み降ろし出来るか、確認していく
『マルス様、安定していて良いですね、よく考えて作られましたか?』
クレシアが笑顔で言う
『え? 思い付きです!! リリシャと遊んで作っただけです』
マルスが笑顔で言う
『思い付きです。モデリングの練習です』
リリシャが笑顔で言う
『え!! 練習? これで練習!!』
クレシアが驚いている
『マルスとリリシャだから!!』
キリシアが笑い始める
『海軍が扱い方を考えるから、良いですよね』
マルスが笑顔で言う
『この上で、毎日海兵と訓練しようかな?』
キリシアが笑顔で言う
『それも良いですね』
ケニスが笑っている
『船上パーティーでもしますか?』
アニーが笑顔で言う
『良いですね』
メトリシアが笑顔で言う
ヘルトが帰ってくる
『これは・・・もしかして作ってくれたのですか?』
ヘルトが真剣に言う
『作ったよ』
マルスが笑顔で言う
『これなら、海上で交易が出来ます・・・』
ヘルトが真剣に言う
『ん? 』
マルスが苦笑いする
『あ!! そうです!!リオンド・ベクラード王国との交易場所に出来ます!!』
メトリシアが笑顔で言う
『そうですね。この大きさなら可能ですね』
リリシャが微笑みながら言う
『あ!!そうだね。ヘルト、貸して欲しい?』
マルスが笑顔で言う
『え? 貸してくれるのですよね?』
ヘルトが真剣に聞く
『ヘルト、マルス様は思い付きで作られた様です。魔導船の荷物の積み降ろし用です。』
クレシアが微笑みながら言う
『え? 交易の為に作ってくれたのですよね?』
ヘルトが苦笑いしている
『運用はアルクオドールに任せるよ。貸してあげる』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠の遊びは凄いです』
メトリシアが笑いながら言う
『は?遊び?これで遊びか?』
ヘルトが苦笑いしてマルスを見る
『ちょっと気合いいれたよ』
マルスが笑顔で言うと、みんな笑い始める




