魔導船とヘルト
マルスは管制室に向かう
『マルス、出航する?』
リリシャが笑顔で言う
『あ! ちょっと待ってね』
マルスが思い出して、管制室を出て部屋からモニターを持ってくると、上部監視室と管制室に設置すると魔力を込める
『ゼオン、聞こえる?』
マルスが真剣に言う
『マルス様、聞こえています』
ゼオンが真剣に答える
『遮断』
マルスがガラスに触りながら言う
『ゼオン聞こえる? 見えている?』
マルスが真剣に言う
『・・・・・・』
ゼオンは画面を真剣に見ながら待っている
『接続』
マルスがガラスを触りながら言う
『聞こえる? 見えているか?』
マルスが真剣に言う
『はい、聞こえております。 映像も見えましたが、先程消えてましたが何か有りましたか?』
ゼオンが真剣に言う
『実験成功だね。運用するよ』
マルスが笑顔で言うと、ゼオンが同意している
『マルス師匠!! 風呂には設置しないでください!!』
ミリアが真剣に言う
『マルス、そんな事はしないですよね?』
リリシャが微笑みながら言う
『ミリア、風呂には設置しないよ』
マルスが真剣に答える
『良かった・・・』
ミリアが真剣に言うと、リリシャが微笑んでいる
『マルス師匠、設置するぐらいなら一緒に入りましょう』
メトリシアが真剣に言う
『え? メトリシア、なんて大胆な』
エミールが驚いて声をあげる
『え!! あーーーー!』
メトリシアが真っ赤になって黙り込む
『いつも通り、メトリシアの自爆』
キリシアが笑いながら言うと、みんな笑い出す
『ゼオン、今の会話は聞かなかった事にしてね』
マルスが慌てて言う
『畏まりました・・・仲が良くて良いですな』
ゼオンが笑顔で言う
『ぜぜぜっ絶対ですよ!! そうでないと地獄に叩き落とします!!』
メトリシアが慌てて言う
『ゼオン、周囲の確認頼むよ』
『畏まりました。マルス様』
ゼオンが真剣に言うと、海兵に監視体制を取らせる
『出航!!』
マルスが笑顔で言うと、魔導船は動き出す
『動いている』
ヘルトが食堂で外を見ながら呟く
『海から見る町は綺麗ですね』
クレシアが微笑みながら言う
『急いで行ったら、見れない景色か』
ヘルトが呟く
『慌てても意味は有りません。休みはゆっくりするのが1番です』
クレシアが微笑みながら言う
『クレシア、その・・・御母様から早く子供を見たいと、言われてしまった』
ヘルトが苦笑いしながら言う
『は? ・・・それで今回の休みですね、王妃様は、試されているのですね』
クレシアが苦笑いしながら言う
『試されている?』
ヘルトが苦笑いしている
『ヘルトが行動に移せるか、知るためですね』
『行動に・・・』
『苦笑いしていても、ダメですよ。式まで時間はどのぐらいですか?』
クレシアが笑顔で聞く
『え? 多分いつにするか決めたらすぐだな』
ヘルトが考えながら言う
『今、子供を作ったら、式が大変ですね。ヘルトは何人子供が欲しいですか?』
『それは、多いに越したことは無い! だけど男の子は絶対必要だな』
ヘルトが真剣に言う
『そうですね。女の子が生まれたら、料理を一緒にするのも楽しみです』
クレシアが微笑みながら言う
『料理好きになって、マルス殿の屋敷に居候だけはしないで欲しい』
『マルス様の子供に嫁がせるのも、良いですね・・・』
クレシアが楽しそうに笑っている
『それは必要だな。マルス殿がこの国に居てくれれば、それだけでも良いな』
ヘルトが真剣に言う
『これが行動ですね。将来を話し合う時間を取れと』
クレシアが微笑みながら言う
『あ!! そう言う事か・・・すまない、勘違いしていた』
ヘルトが苦笑いする
『物事は正確に考えましょう』
クレシアが微笑みながら言うと、ヘルトとクレシアは話し合いを続けている
別荘が見えてくると、停泊する。後方からついてきた海軍の軍艦が周囲で停泊する
翌朝、ヘルトは朝早く朝日が昇るのを食堂で見ている
『ヘルト、朝早いのですね』
クレシアが微笑みながら言う
『寝ているのが勿体無いと思えて、目が覚めたから、朝日を見ていた』
ヘルトが微笑みながら言う
『魔導船で寝起きするなんて、普通は有りませんから』
クレシアが微笑みながら言う
『英雄殿が居なかったら、こんな穏やかな日々は無かったと実感する』
ヘルトが真剣に言う
『リベリアに英雄殿が居なかったら、この国は滅んでいましたね。私もリベリアでリザードに食べられていたと思います。』
『いつか英雄殿に恩を返さないとな』
ヘルトが真剣に言う
『求めないでしょうね。仲良くしてくれるだけで良いとか言いそうです。』
クレシアが微笑みながら言う
『間違いなく言うな・・・世界を救っても、称えられないと思う』
ヘルトが笑い始める