王都に帰還
王都が見えてくると、降下して門番に挨拶をする
『英雄殿、お帰りなさい』
門番が笑顔で言う
『国王陛下に用が有りますので、王城に向かいます。連絡をお願いします』
マルスが笑顔で言うと、騎士が馬で王城に向かう。気空挺はゆっくり王城に向かう
王城の裏の訓練場に着陸すると、騎士団長が走ってくる
『御父様に話が有ります』
メトリシアが真剣に言うと、王城に入っていく。騎士団長も付いてくる。部屋に入ると、国王と前国王とヘルトと王妃が待っている
『メトリシア、何か有ったのか?』
国王が不安そうに言う
『御父様、まずはこちらの親書を』
メトリシアが笑顔で言うと、親書を2通読み始める
『リオンド・ベクラード王国も大変な事だな・・・支援も必要になるな・・・エレストリアクレイス王国も戦争になる可能性が有るのだな・・・』
国王が呟くと、前国王とヘルトが真剣に親書を確認する
『リオンド・ベクラード王国は、北部は壊滅しています。リベリアの英雄がいませんので、復興もしていません。南部は隣国から狙われている状況です。カーレスト諸島とアーメルドで交易をしたい様です』
メトリシアが真剣に言う
『海路だけか・・・外交担当は何をしていたんだ!』
ヘルトが真剣に言う
『大型交易船余っているから、良いな』
国王が真剣に言う
『エレストリアクレイス王国ですが、オルフェスタ・ガゼルトの工作がされていました。遺跡で遭遇したオルフェスタ兵をエレストリアクレイス国王に引き渡しに行きましたが、暗殺されました。その前にこの通り、調べはしてありますが、内緒です。内通者は任せます』
メトリシアが笑顔で言うと、調べた内容を手渡す
『は? これが全員オルフェスタ・ガゼルトと関係が・・・エレストリアクレイス王国の外交担当から、リオンド・ベクラード王国の担当も・・・他の外交担当が沢山・・・』
国王が呟く
『外交が出来ないのは、全部買収済みだからか・・・何故今まで気が付かない!!』
前国王が苦笑いする
『他にもいる可能性が有りますので、気をつけてください』
メトリシアが笑顔で言う
『この状況だと、直ぐに処分を!!』
ヘルトが真剣に言うと、騎士団長が頷いている
『嘘の情報と色々使い道があるでしょ。簡単に処分しないでください』
マルスが笑顔で言う
『それも一理有るな・・・何か考えているのか?』
国王が真剣に言う
『魔族までオルフェスタ・ガゼルトと組んでいますので、潰しに行くまで、リベリアの英雄はゆっくりしていると思わせてください』
マルスが微笑みながら言うと、メトリシアが詳しく説明を始める
『わかった、嘘の情報を流すようにする』
国王が真剣に言うと、全員苦笑いしている
『この血珠も保管お願いします』
マルスが血珠と灰を出す
『ヴァンパイア!! 簡単に6個も有るのか?』
国王が苦笑いしながら見ている
『ヴァンパイア1体で大騒ぎしていたが、簡単に6体とは・・・』
前国王が苦笑いしている
『騎士団長、持ち出されて無いですよね』
マルスが笑顔で聞く
『え? だだだ大丈夫とは思う・・・』
騎士団長が苦笑いする
『沢山内通者がいるのだから、気をつけてね』
マルスが笑顔で言う
『え? 気を付けます』
騎士団長が苦笑いする
『本当ですよね? こんなに内通者出したのは、騎士団が警戒してないからですよね?違いますか?』
メトリシアが真剣に言う
『え?・・・それは・・・調べます』
騎士団長が青ざめている
『アーメルドの造船所、また借りると伝えておいてください』
マルスが笑顔で言うと帰っていく
『貸さないと言わさないのか?』
ヘルトが苦笑いする
『何か重要な物を作るのでしょう』
王妃が微笑んでいる
『魔導船の改造か?』
国王が苦笑いする
『夏の間に海に連れていって欲しい』
ヘルトが呟く
『そうですね・・・子作りに行ってくるなら、許しますよ』
王妃が笑顔で言う
『え!!ここここっ子作り!! まだ早いです!! その! えーと、まだ式をあげてません』
ヘルトが慌て出す
『早く孫が見たいですね』
王妃が微笑んでいる
マルス達は屋敷に戻ると、気空挺から古代書を宝物庫にしまうと、マルスは、数冊部屋で読んで魔導炉の設計を始める
『必要なら、最新版の魔方陣を教えるぞ』
シリウスがマルスに言う
『最新・・・今は基礎を学びたいから、実際に作成する時に相談に乗って』
マルスが笑顔で言う
『基礎か・・・必要なのかもしれない、基礎が無くては改良も出来ない』
シリウスが真剣な口調で言う
『シリウスは大魔導師マルス様の魔法は色々見たの?』
マルスが笑顔で聞く
『何故名前を!! 魔導王になる前の名を!!』
シリウスが驚いている
『色々有って見付けたよ』
マルスが微笑みながら言う
『記憶の封印を解く前に見付けるとは・・・どこまでおっちょこちょいだ!! 天才が聞いて呆れる!!』
シリウスが怒っているように言う
『そんなに長く一緒にいたの?』
『4000年一緒に過ごしたが、今の主も天才だな』
シリウスが真剣に言う
『何でも知っているね。シリウス、色々教えてね』
マルスが微笑みながら言う
『教えられる事は何でも教えよう』
シリウスが真剣な口調で言う