オテリオス王国真相
町に戻ると、全員に状況を説明する
『そんな・・・戦争の武器を作る為に、この事態を』
クレオルが涙目で言う
『オルフェスタ・カゼルド、許さん!!』
騎士団長が大声をあげる
『マルス師匠! どうしますか?』
メトリシアが真剣に言う
『まずは、状況をまとめよう。オルフェスタ・カゼルド王国はかなりの水晶結晶を集めて帰った人がいるのと、この収集について、オテリオス王国に説明は無いと言う事だよね』
マルスが真剣に聞く
『何も知りませんが、重臣が何か知っている可能性も有ります』
騎士が真剣に言う
『許さない!! 見付けて厳罰に処して貰います!』
クレオルが真剣に言う
『この水晶結晶と鱗類は、全部自分達が保管しても良いかな?』
マルスが真剣に聞く
『それは構いません! ここに御父様の書状があります。英雄殿が得たものは、全て与える約束をしています』
クレオルが書状を見せながら説明すると、後ろで騎士が微笑んでいる
『騎士団長、王城の最奥の宝物庫に一度保管してください。奴らに一個たりとも渡さない様にします』
マルスが真剣に言う
『あの宝物庫か・・・開けられないから良いが・・・国王陛下に伺いをたてる』
騎士団長が苦笑いする
『ここから先は、国王陛下に判断して貰いましょう』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠、それが1番ですが、信用してくれますか?』
メトリシアが真剣に言う
『それは大丈夫です!私が確認しましたから』
騎士が笑顔で言う
『え? 他の人と違うとは思っていましたが・・・』
メトリシアが真剣に言う
『申し遅れました、レオレトリス・オテリオスと申します。メトリシア姫様』
騎士が笑顔で言う
『え? レオレトリス様?』
メトリシアが苦笑いする
『メトリシア様、父の弟になりますので、私の叔父です』
クレオルが笑顔で言う
『え? 挨拶が遅れて申し訳ありません』
メトリシアが苦笑いする
『いえ、本当に信用が出来るか解りませんでしたので、観察していました。こちらこそ申し訳ありません』
レオレトリスが笑顔で言う
『レオレトリス様、面倒事任せてもよろしいですか?』
マルスが真剣に言う
『勿論です! 重臣もオルフェスタ・カゼルドも許す気は有りません!』
『任せます。私達はいなかった事で良いので、よろしくお願いします』
マルスが笑顔で言う
『それは・・・英雄殿でしたね』
レオレトリスが苦笑いすると考え始める
数日後、王都に戻ると、レオレトリスとクレオルが国王と王妃と重臣に説明をすると、証拠を突き付け重臣達の処分を決めていく
部屋で待っていると、扉が開き、グレゼイドとビレストとクレオルとレオレトリスが入ってくる
『英雄殿、ありがとうございました。』
グレゼイドが真剣に言うと、ビレストとクレオルとレオレトリスが真剣に頭を下げる
『頭を上げてください、重臣達は?』
メトリシアが真剣に聞く
『重臣があそこまで愚かとは思わなかった・・・事の真相は、オルフェスタ・カゼルド王国から、魔道具の譲渡の依頼に大量の金貨を受け取り、魔道具を貸し出した。クリスタルスネーク討伐も好きに討伐出来るように手を回した様だ!・・・この事態の状況を作ったのは、オルフェスタ・カゼルド王国と重臣が原因だ! 悔しいが、これは公表した方が良いと思う』
グレゼイドが真剣に言う
『マルス師匠、どうしましょう』
メトリシアが真剣に聞く
『国王陛下の判断に任せましょう・・・下手したら暴動になりかねないが、真相を隠せば不振が広がる・・・他の国でオルフェスタ・カゼルド王国が、同じ事をする可能性もあり得る』
マルスが考えながら言う
『その通りだ! 国の民を守れなかった責任を取るべきでだ! レオレトリスとクレオルがいれば、後は任せられる』
グレゼイドが真剣に言う
『国民が決めるでしょうけど、善政を行った王の言う事なら国民も認めます。オルフェスタ・カゼルドがこのまま引き下がりますか?』
メトリシアが真剣に言う
『それが1番心配だが・・・状況が解らない』
『騎士団長、現在の状況を知っている範囲で話してください』
メトリシアが真剣に言うと、騎士団長が説明を始める
『戦争の武器を作る為に・・・それがこの結晶か・・・魔法王国と魔工王国と戦争も、どれだけの人に迷惑を・・・』
グレゼイドが考え込む
『公表しましょう。このまま黙っていたら、更に人々が不幸になります。覚悟は出来ています。』
ビレストが微笑みながら言うとグレゼイドを見ている
『全国民と、隣国諸国に正式親書を送ろう』
グレゼイドが真剣に言う
グレゼイドとビレストは、国民の前で説明の演説を始めると、国民が怒りに罵声を上げ始める。レオレトリスが最後に一言、オルフェスタ・カゼルド王国の追及を約束すると、国民は怒りに震えている
『マルス、どうなると思う?』
リリシャが心配そうに言う
『国民の怒りは、いつ爆発してもおかしくない・・だけど、今の状態で国王がいなくなる事は、誰も良くは思わない。それにクライドルド王国の援軍が来た事で、守られている状況を伝えたのは良いかもね』
マルスが真剣に言う
『どうして?』
『王妃様の実家は助けてくれると、解ったからね・・・王家が無くなれば、国は維持が出来ないからね』
マルスが微笑む