出発準備
重臣が戻ってくる
『国王陛下、オテリオス王国の外交担当に確認しましたが、半年前から連絡が無いそうです。理由は不明との事です』
重臣が真剣に言う
『半年も? 何故今まで何も問い合わせしてない!!』
国王が苛立ちながら聞くと、前国王と王妃もやってくる
『何が有ったのだ? 英雄殿が来てからあわただしいが』
前国王が真剣に聞くと、説明を始める
『これか・・・確かにあの地方にいる魔物だが・・・我が国の冒険者ギルドに持ち込まれる時点で相当な事態だな、半年以上も連絡不通とはあり得んが・・・北からの商隊はどうなっている』
前国王が重臣に聞く
『半年前から来ていません。ほぼ来たときは、外交担当が来ます』
重臣が真剣に言う
『馬鹿者!! あの国は食料が余りない! 交易してないのは異常だろ!!何を呑気なことを言っている!!』
前国王が怒鳴る
『え! そそそっそれは!! 今までに無かったので・・・』
重臣が青ざめる
『それでも外国担当か!! 隣国の様子は常に注意を払え!! この事態が本当なら、援軍が必要だ!!』
前国王が真剣に睨みながら言う
オイゲルがやってくる
『ギルドマスター、この依頼は、どこを経由して回ってきたのだ!』
国王が真剣に聞く
『冒険者が山を越えて持ってきましたが、理由はハッキリしていません』
オイゲルが真剣に言う
『山越え? 真実なのか?』
『緊急依頼の特別処理依頼も入っていましたので、本当だとは思いますが、調査も必要です』
オイゲルが真剣に答える
『こうなると、至急騎士を派遣して調査が必要だ!!騎士団長、至急派遣せよ!』
国王が真剣に言うと騎士団長が出ていく。重臣も出ていく
『お父様、一度オテリオス王国まで行ってきます。』
メトリシアが真剣に言う
『それしか無いのか・・・メトリシア、親書をすぐに用意する。英雄殿、申し訳ないが、頼みます』
国王が頭を下げる
『仕方無いね。様子見て帰ってくるね』
キリシアが言うと帰ることにする
『メトリシア、書庫に寄って、書物が無いか調べようか・・・』
マルスが真剣に言うと書庫に向かい、魔物についての古文書を借りると、帰ることにする
屋敷に帰ると、みんなを集めて相談する事にする
『北側の隣国オテリオス王国で、大型の魔物により、緊急討伐依頼が冒険者ギルドから出ている。相当な事態と思われるが、問題は、この国に援軍要請が来てない事が判明している。ただ、半年前から連絡が来てないので、何が起きているか不明だ』
マルスが説明をする
『国王陛下から、オテリオス王国まで親書を届けるついでに、様子を見てくることにしました。オテリオス王国は、私の伯母が嫁いだ国の為、クライドルド王国の友好国です。』
メトリシアが真剣に説明する
『メトリシア・・・危険なのですの?』
アリシアが心配そうに言う
『マルス師匠がいるので問題は有りません』
メトリシアが笑顔で言う
『メトリシア、問題は、魔物の種類なんだけど、古文書から、水晶結晶を持っていたら、かなり厄介な魔物になる。魔力を吸収されるから、簡単にはいかない』
マルスが古文書を読みながら説明を始める
『面倒!!』
キリシアが苦笑いして言う
『魔法が効かない・・・』
リリシャが苦笑いする
『危険度は解ったと思うけど、準備は、魔力の通らない武器を少し持っていく必要が有る』
マルスが真剣に言うと、みんな準備を始める
翌日、ヘルトが親書を持ってやってくる
『メトリシア、頼んだぞ・・・相当危険だが、伯母様の様子を見てきて欲しい』
ヘルトが真剣に言う
『ヘルトお兄様が真剣に心配するなんて、滅多に無いことですね』
メトリシアが真剣に言う
『いつも真剣だぞ』
ヘルトが苦笑いする
『ヘルト、何か食べますか?』
クレシアが微笑みながら言う
『クレシアがいるから、朝食を食べずに来た』
ヘルトが笑顔で言うと、クレシアが微笑みながら厨房に入っていく
『御兄様、少しは成長しましたね』
メトリシアが笑顔で言う、アリシアがヘルトを見ながら微笑んでいる
『部屋が出来て、実感が沸いてきたからかな?』
ヘルトが少し照れながら言うと、クレシアがテーブルに料理を置く
マルスとケニスは、クラベルの鍛冶屋に向かう
『クラベルはいますか?』
マルスが奥さんに聞くと、奥さんは笑顔で奥に行く
『マルス、何か用か?』
グラベルが真剣に言う
『ちょっと緊急で武器が必要になったから、買いに来たよ。何か有るかな?』
マルスが笑顔で言う
『武器か!! ちょっと待っていろ!!』
グラベルが笑顔で奥に取りに行くと、剣と槍を持ってくる
『中々だね。全部持って帰るね』
マルスが笑顔で言うと、代金の金貨を渡す
『何で必要なんだ』
グラベルが真剣に聞く
『魔力の通らない武器が必要だっただけだね、魔導具でも危なそうだからね』
マルスが笑顔で言うと、グラベルが苦笑いする
(それだけなのか? 魔導具にはならないのか・・・)