日常
魔法学院が休みの前日、騎士達が穴の空いた訓練場の周囲に囲いをすると、マルス達が訓練場の建て替えをする
『マルス師匠、魔法を撃っても壊れません』
メトリシアが笑顔で言う
『これで、みんなの魔法練習が出来るね』
マルスが笑顔で言う
『マルス師匠の生徒達が喜ぶ姿が思い浮かびます』
エミールが微笑みながら言うと、エレーヌが微笑んでいる
『仕上げの2階の部屋の内装でもしようか?』
マルスが笑顔で言うと、2階の部屋の紋様魔法と紋章魔法を書き始める
リーベルと講師達が訓練場の前に来ると、唖然と見ている
『マルス様、外で講師達が見ていますわ』
アリシアが笑顔で入ってくる
『アリシア御姉様、どうですか?』
『メトリシア、凄い出来ですわ・・・私が通っている時に有ったら良かったのですわ』
アリシアが笑顔で言う
『これで生徒達の魔法練習が出来ます』
マルスが笑顔で言う
『取り合いになりますが、マルス様が作られたので、マルス様が最優先ですわ』
アリシアが笑顔で言うと、みんなで外に出る
『マルス・・・本当に作ってしまったのですか?』
リーベルが苦笑いして言う
『生徒達の練習場無いですからね。これで今日は授業が出来ます』
マルスが笑顔で言う
『そうですか・・・』
リーベルが苦笑いしている
『国王陛下からの頼みだから、文句が有れば、国王陛下に言ってくださいね』
マルスが笑顔で言うと、騎士が手紙を見せる
『これでは文句が言えません・・・大賢者研究会の練習場になりますが、授業で使う場合、マルスの許可が必要です』
リーベルが真剣に言うと、講師達が苦笑いしている
授業が始まると、マルスのクラスの生徒達が全力で魔法を放ち続けているのをマルス達は2階から見ている
『これが生徒の本気ですの?』
アリシアが苦笑いしている
『魔力制御が上手いですが、相当の高レベルです』
レズオスが真剣に言う
『どうしたら・・・』
リーベルが苦笑いして頭を抱えている
『まだまだだね』
マルスが笑顔で言うと、ルキアとリーネが魔法を放ち始める
『は? なんだこの威力は!!』
レズオスが青ざめる
『マルス様、どこまで鍛えたのですの!!』
アリシアが慌てて声をあげる
『終わりよ・・・ルキア、リーネ』
リーベルが青ざめて震えている
『楽しかったから、迷宮14層まで潜ったよ』
マルスが笑顔で言う
『14層・・・既に相当の実力者なのだな』
レズオスが苦笑いする
『レズオス様、違います。14層の階層主を倒しても、余裕で微笑んでいる実力です』
ミリアが笑顔で言う
『師が師だから仕方無いが・・・お母様が言っていたのは、この事なのですね』
レズオスが思い出しながら苦笑いする
『羨ましいですの・・・マルス様』
アリシアが悔しそうに言う
『エミールとエレーヌが屋敷に居るから、習い放題でも羨ましいの?』
マルスが微笑みながら言う
『そうですわ!! リーネも屋敷に居ますわ!! 夜に一緒に練習すれば良いですの!!』
アリシアが笑顔で言うと、みんな笑っている
夕方、屋敷に戻る
『マルス師匠、お帰りなさい』
オリスが微笑みながら言う
『オリス、ただいま』
『これから、みんなで交代で門番をします。』
『少しはなれたかな?』
『屋敷内は、大丈夫です。この屋敷を守るのも私達の仕事です。鍛練は、ケニス師匠が見てくれるので、嬉しいです。何より、食事に困らないのが1番です。』
オリスが嬉しそうに言う
『それは良かった』
マルスが微笑みながら言う
『相談が有るのですが、部屋を訓練場の上の部屋に変えて貰っても良いですか? 今の部屋、大きすぎて落ち着かないです』
オリスが苦笑いする
『クエリスさんが良いと言ってくれたら、好きで良いよ』
マルスが微笑みながら言うと、オリスが嬉しそうに微笑んでいる
リビングに行く
『マルス様、お帰りなさい』
メリアが笑顔で言う
『メリア、ただいま』
マルスが微笑みながら言うと、みんな部屋に戻っていく
『クレシア様が帰ってから、厨房で色々手伝いが出来ます』
メリアが笑顔でマルスの前に座り、言う
『クレシア様、完全に占拠していたからね』
『はい、しかし色々料理を教わりました。料理研究楽しくて、色々試したくなります。』
『マルス様、こちらの試食お願いします』
サーリンが笑顔で焼き菓子を持ってくると、マルスは食べてから
『美味しい! サーリンも料理上手くなったね』
『はい! クエリスさんとハロイナさんとクレシア様とアニー様に色々教わりました。本当にマルス様に引き取って頂いて、感謝しか思い浮かびません。』
サーリンが笑顔で言う
『希望も無く、自害しか無いと・・・考えていましたが、ヒリア御姉様が何が有っても、リリアだけは守ると言って、国王陛下提案のマルス様の奴隷になる事を受け入れましたが、国王陛下の温情と、マルス様の偉大さに、今は、心から感謝しています。いつか・・・』
メリアが真剣に言うと急に真っ赤になると黙る
『メリア、どうしたの?』
『いえ、マルス様、何でもないです。私の大切な御主人様』
メリアが赤くなりながら言うと、クエリスが厨房から覗いている
『ヒリアさんは?』
『ヒリア御姉様は、魔法練習場の2階を掃除しています。』
メリアが笑顔で言う
『マルス様、実はヒリア様が3階から、レズオス様と訓練場の2階の部屋に移動したいと言われています。ただの倉庫ですが、快適な部屋ですので、よろしいですか?』
クエリスが真剣に言う
『クエリスさんが良ければ、良いですが、魔導具を追加で用意した方が良いですね。これから暑くなるからね』
マルスが笑顔で言う
『え? 魔導具を? 冷す魔導具ですか?』
クエリスが苦笑いする
『そうですよ。快適に過ごせる様にしてあげたいからね。後は何が良いかな?』
マルスが笑みを浮かべると、クエリスが苦笑いする
『マルス様、クレシア様はいつか来られるのですか?』
クエリスが真剣に聞く
『クレシア様・・・あ!! 忘れていた! クレシア様の新居作成しないと!』
マルスが思い出して言う
『新居ですか? クレシア様、ご結婚するのですか?』
クエリスが苦笑いする
『ヘルトと婚約しているよ。王妃様から頼まれていたのを完全に忘れていたけど、離宮改築しないと』
マルスが苦笑いして言う
『え!!えーーーーーー! へへへっヘルト殿下と婚約!!』
クエリスが驚いている
『え? 知らなかった?』
『知りませんでした。』
クエリスが苦笑いしている
(いつもクレシア御姉様と呼んでいたのは、義姉になるからなのですね・・・ここに居たら普通の人ですが・・・良く考えたら、貴族様なのですよね)