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弟子の危機から

ランプの魔石に魔力を流し、魔力が減少した所で魔力制御を行う

『ながらじゃなくて、全力でやりなさい』

『はい!』

『同じところだけじゃなくて、他の場所も動かして』

『はい』

『そろそろ限界だから、ゆっくり動かすように変更しなさい』

『はい』

『限界だね。終了』

エミールは息を吐き

『少し辛いよね』

『はい、辛いです』

『今までの魔力制御と比べてどうだった?』

『別物です』

『休憩したらもう一回ね』

『はい』


1日に何回も繰り返し制御する事を、数日繰り返す

『まだ乱れているけど、手に魔力を少し集められる?』

エミールは集中して手に魔力を集中するとうっすら魔力の光が出る

『次は反対の手に』

反対の手に魔力の光が出る

『少し制御が出来るようになったね』

『はい!』

『じゃあ、次の段階に移ろうか?』

『え?はい』

少し不安そうに答える

『フローネ先生、岩場で修行してきます』

『無理させて大丈夫ですか』

フローネはちょっと心配そうに言う

『体内の余分な魔力を使いながら制御させます』

『どういう事ですか?』

『急激な魔力の上昇に、制御が追い付かないから、魔力が制御不能になっている。そして、魔力が体中を動けずに溜まっているから、体の変調をきたしている』

『そんなことに・・・魔力を使わせて制御可能にして、制御の修行をすると言うことですね』

フローネの言葉に頷く

『無茶なように見えて、常に魔力の動きを観察して限界を越えさせないつもりですね』

『はい、その通りです』

『私には無理な事ですね。リリシャも見ていたら心配して止めてしまうでしょう。わかりました』

『ありがとうございます』

『マルス師匠、準備出来ました』

エミールは顔色も良い

『フローネ先生、おはようございます』

『エミール、体の状態はどうですか?』

『まだ少し体がダルいです』

エミールは微笑む

『私も一緒に行きますね』

マルスは頷く


岩場でエミールに魔法を発動させる

『・・・・・アクアアロー』

『・・・・・アクアアロー』

『エミール、アクアカッターの詠唱出来る?』

『はい知っています』

『・・・・・アクアカッター』

『・・・・・アクアカッター』

『体の中の魔力を制御しなさい』

『はい』

『この手の部分に魔力を集めなさい』

『はい』

順番に魔力を移動させる

『制御が乱れてきているから、また魔法を使おうか?』

『はい』

『・・・・・アクアカッター』

『・・・・・アクアカッター』

『もう一度、体内の魔力を制御しなさい』

『はい』

『順番に魔力を移動しなさい』


夕方まで練習して帰る

『エミール、体調はどうですか?』

『疲れています』

『魔法の威力も上がっていたね』

『そうでしたか?気にしてなかったです』

『フローネ先生はどう思いましたか?』

『迷いが無く、がむしゃらに練習していましたね』

『魔力制御しか考えていませんでした』


『ただいま』

『フローネ先生、マルス、エミール、お帰りなさい』

リリシャとキリシアが留守番していた

『エミール、大丈夫ですか?』

『はい』

『良かったです』

『明日はどうする?』

『どうしようか?』

キリシアは首を捻る

『警備隊の訓練に行かない?』

『だけどエミールが・・・』

リリシャはエミールを心配して

『一番危なかった所は越えたから大丈夫』

『本当に?』

『アクアカッターまでは使えました』

『良かった』

『行きたいかな、訓練に』

キリシアが言う


翌日、警備隊訓練所に顔を出す

『隊長、お久しぶりです』

『来てくれたか』

『早速、相手して欲しい』

キリシアが言うと訓練用槍を持つ

『キリシア殿に勝つぞ』

『はい!』

キリシアは、かかってくる隊員を全員弾き飛ばしながら叩きのめした。隊員達はリリシャが回復魔法で回復させる

そして、再び隊員達は3人1組でかかってくるが、かわして突きを放ち、避けて払って弾き飛ばし、次々と倒す

『キリシア殿は、やはり速い』

隊員は唇を噛み締めながら言う

『エミール、回復魔法やってみよ』

『はい』

エミールは回復魔法で癒す

『回復魔法を使っているとき、先ずは筋肉を癒やし、そして神経と筋を癒やし、最後に血管を癒す事を思い浮かべながらやりなさい』

『はっ、はい』

エミールは一呼吸してから、もう一度ヒールを掛け直す

『痛みが引いていく』

『あっ!早い』

エミールはマルスを見てから、次の人に回復魔法を使う

最後の人に回復魔法を使う

『左膝、怪我していますよね?』

マルスの言葉に隊員は

『大分前から痛めていて、治らない』

隊員は苦笑いする

『ちょっと試させて貰っても良いですか?』

『治せるのか?』

『わかりませんが、ちょっと試したいやり方があります』

『わかった。試してくれ』

マルスは手を当ててゆっくり魔力を動かし、魔力溜まりから魔力を逆流させて抜いていく。その後で溜まっていた場所の先に少しづつ流し、通りの悪い所の先に流す。そして逆流させて、またゆっくり流す。何回も繰り返し、魔力溜まりを無くす。もう一度魔力を溜めて、流す。溜まらずに流れるのを確認し、隊員に膝を動かしてもらう

『痛みが無くなった』

隊員は飛びはね、力を入れても痛みが再発しないのを確認し、笑顔で

『不思議だ。痛みが消えた』

『マルス師匠、何をしたのですか?』

『エミールを治すために考えていた最終手段を使っただけだよ』

エミールに笑顔で語りかける

『最終手段凄いです』

『ありがとう』

隊員は準備を整えて歩いていく


その間もキリシアは隊員達を叩きのめしていた。そして、隊員達にまた回復魔法をかけていく

さっきの隊員がキリシアに叩きのめされていた


隊長が言う

『今日も良い訓練になりました』

『私も楽しかった』

キリシアが言う

『隊員も怪我を恐れずに訓練出来るので非常に良い』

隊長はそう言って笑う


『エミール、調子は良さそうだね』

『そういえば体が軽くなりました』

エミールが笑顔になる。体内の魔力の乱れがほとんど治まっている

『エミール、本当に?』

『はい!師匠』

リリシャはホッとした表情になる

『まだ少し魔力の乱れがあるから、毎日魔力制御はするように』

『はい!毎日やります』


エミールの返事にマルスとリリシャは頷く


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