アーメルドの1日
オルガーとオリスとイースが部屋の隅で座っている
『どうかしたの?』
マルスが見付けて聞く
『マルス師匠、自分達は場違いです・・・いきなり、領主の館なんて』
オルガーが震えながら言う
『気にしないで大丈夫だよ』
『マルス師匠、領主様と仲が良くても、ここまで屋敷内の人達が良くしてくれるのは何故でしょうか?』
オリスが真剣に言う
『アルクオドールはルキアの婚約者だからね、2年後には、ルキアはこの屋敷に住む事になるからね』
『え!! ルキア様も貴族なのですか!! どうしましょう』
オリスが青ざめている
『マルス師匠・・・いきなり捕まえられて、売られませんよね』
イースが震えながら言う
『イース安心してね。そんなこと絶対に無いからね』
マルスが微笑みながら言う
『本当ですよね? 本当に大丈夫ですよね!!』
オリスが真剣に聞く
『大丈夫、ルキアが守ってくれるよ。だから仲良くして、何か有ったら助けるようにね』
マルスが微笑みながら言う
『はい! マルス師匠』
オルガーが真剣に言う
『マルス師匠、オルクスさんに生地は届けて来ました。本当に大喜びでした』
エミールが笑顔でやってくる
『糸屋さんも糸を見て喜んでいました』
エレーヌが笑顔で言う
『それは良かった』
マルスが笑顔で言う
『何か作るものが有れば、何でも用意すると、伝言です』
『今は無いよね・・・次のローブは、エレーヌとソリナの分かな? レディナとイリアとユーリスの分もかな?』
『あ!! エレーヌの分必要です!!』
エミールが真剣に言う
『え! 私の分? とんでも無いです!!』
エレーヌが慌て出す
『エレーヌの分は直ぐに必要だね。作りに行こう』
マルスが笑顔で言う
『はい! マルス師匠』
エミールが満面の笑顔で言う
『エミールとお揃いが良いからね』
『はい、マルス師匠、良く考えたら何も用意してませんでした。付与魔法エレーヌの為に頑張ります。』
エミールが笑顔で言うと、エレーヌが少しホッとしている
(良かった・・・マルス師匠の本気で無くて)
マルスはフローネとリシリアに相談すると、一緒にオルクスの店に向かう事にすると、オルガー達も一緒に向かう
『いらっしゃいませ、先程の・・・』
店員がエミールを見て苦笑いすると、奥に呼びに行く
『マルス様、何か必要ですか?』
奥さんが笑顔でマルスに聞く
『こちらのエレーヌのローブを作って欲しいのですが、良いですか?』
マルスが笑顔で言う
『奥にどうぞ、喜ぶと思います』
奥さんが笑顔で言うと、奥の部屋に向かうとリシリアとオルガー達が店の中を見ながら待っている
『マルス様、生地の方ありがとうございます』
オルクスが笑顔で言うと、フローネと笑顔で話し始める
『後ろの方のローブですね。まさかエミール様に弟子までいるとは思いませんでした。直ぐに作成します。』
オルクスが笑顔で言うとエレーヌの採寸を始める
『あ! フローネ先生、ナディアさんの分も作った方が良いですか?』
マルスが真剣に聞く
『そうですね・・・忘れていましたが必要ですね。王国名誉魔法使いでしたね』
フローネが苦笑いする
『オルクスさん、もう1人いますので、後で採寸に来る様に伝えておきます』
マルスが笑顔で言う
『畏まりました。王国名誉魔法使いと聞こえましたが、紋章も持っているのでしょうか?』
オルクスが真剣に聞く
『持っていますね。エレーヌも紋章を入れて貰ってね』
マルスが笑顔で言うと、エレーヌが慌てて紋章を出す
『初めて出しました』
エレーヌが苦笑いして言う
『気合い入れて作成します。』
オルクスが笑顔で言うと、マルスは魔石と金貨を預けて、店内に戻る
『マルス師匠、話していたら、オリスさんとイースさん慌てていたので、普段着持っていないそうです』
リシリアが微笑みながら言う
『どれが良いの?』
マルスが笑顔で聞く
『この2着と、こっちがオルガーさんの分です』
リシリアが笑顔で言うと、店員に代金を聞いて渡すと、帰る事にする
『マルス師匠ありがとうございます。こんな高価な服を買って頂いて本当に嬉しいです』
オリスが笑顔で言う
『必要な物は用意するから、みんなに相談してね』
マルスが笑顔で言うと、町中を色々見ながら、領主の屋敷に向かう
『おい!! 死にたくなければ、有り金を出せ!!』
男3人が道を塞ぎ言うと、後ろ側にも3人の男が笑みを浮かべている
『マルス師匠、久しぶりで忘れていました』
エミールが苦笑いする
『弱いのだから、早く消えて欲しいな』
マルスが苦笑いしながら言う
『この野郎!! 死にたいのか!!』
男が怒鳴ると、ナイフをマルスに向ける
『マルス師匠、この場合はどの様に対処を?』
オルガーが真剣に聞く
『オルガー、殺さなければ、骨を何本か折って構わないよ』
マルスが微笑みながら言う
『はい! マルス師匠! 後ろ側は任せてください』
オルガーが笑顔で言う
『この野郎!! 思い知らせてやれ!!』
男が怒鳴ると、後ろ側の男達が襲い掛かる。オルガーとオリスとイースが1人ずつ殴り飛ばしてから、腕をへし折る
『なんだ!! 化け物か!!』
男が慌てて叫ぶ
『ウエイト!』
マルスが魔法を使うと、前側の3人が地面に倒れる
『ギャーーー!!』
男達が叫びながら倒れている
『ポイズンフィールド』
『ギャーーーーーー!!』
男達が、苦しみながらのたうち回る
『パンシーフィールド』
マルスが魔法を使うと、男達は苦悶の表情で固まっている
『マルス、ほどほどに』
フローネが苦笑いして言う
『はい、先生』
マルスが微笑みながら言うと、何回か回復しながら続ける
『先生もやってみますか?』
マルスが笑顔で言う
『そうですね、少しだけ』
フローネが真剣に言う
『ポイズン』
『ギャーーーー!』
男が苦しみ暴れだす
『パンシー』
男は苦悶の表情でピクピクしている
『中々面白いですね』
フローネが微笑みながら言う
『ポイズンリカバリー』
フローネが回復させると、男は怯えた表情で視線だけフローネを見ている
『先生、ウエイトですが』
マルスがウエイトの魔法について説明を始める
『オルガーさん、いきなり骨折ったら面倒なので、素手で少しボコボコにしてから折ってください』
エミールが注意をすると回復魔法で回復させる
『何故?回復を』
男が呟くと、オルガーが容赦なくボコボコにしている
『股間を蹴りあげても良いですよ』
エミールが微笑みながら言うと、オルガーが蹴りあげて、男が悶絶すると、オルガーが苦笑いする。オリスとイースも何回か繰り返しながらお仕置きを続ける
『何をしている!!』
兵士がマルス達を見付けて、やってくる
『え? もしや・・・領主の屋敷のお客様ですよね』
兵士がマルスを見て苦笑いする
『有り金を全部出せと言われて、ナイフを向けてきたので、お仕置きしてました。引き取りますか?』
マルスが微笑みながら言う
『強盗ですね・・・本当にしようとしたのか!!』
兵士が男達を睨みながら言う
『懺悔したら、牢屋に入れてくれるよ、懺悔しない方が、続けられて良いけどね』
マルスが笑顔で言う
『助けてくれ!! 強盗です!! 牢屋に入れてください!!!』
男達が叫びながら、兵士の足にしがみつくと、兵士達は苦笑いして拘束すると、連行していく
『お仕置きは結構面白いですね。やり過ぎには注意が必要ですが・・・魔法の発動が上手い筈です。』
フローネが微笑みながら言う
『師匠まで、リリシャ師匠みたいにお仕置きするなんて・・・』
リシリアが苦笑いする
『中々、対人魔法は練習出来ないですからね』
マルスが笑顔で言う
『盗賊が沢山居てくれた方が、沢山練習が出来ます』
エミールが笑顔で言う
『家族を狙ったら、容赦はしません』
マルスが笑いながら言う
『程々にしてくださいね』
フローネが苦笑いすると、領主の屋敷に向かう