出港とカーレスト諸島
翌朝、港にオルガー達が荷物を持ってやってくる
『マルス師匠!! 何処までも付いていきます!! よろしくお願いします』
オルガーが笑顔で言うと、イースが微笑みながら横にいる
『マルス師匠、何が起きるか解りませんが、後悔しないと約束します。』
オリスが笑顔で言う
『最後に相当秘密にする事が、有るけど守れるかな?』
マルスが真剣に言う
『はい!! マルス師匠!! 約束します!』
オルガーとオリスとイースが笑顔で言う
馬車が到着すると、セレスバインとメーレスが降りてくる
『英雄殿、この度の事、伝承として語り継ぎます。この恩いつか返せるように、精進します』
セレスバインが真剣に言う
『セレスバイン様、内緒にしてくださいね』
メトリシアが笑顔で言う
『メトリシア様、約束します。こちらの手紙を親書として、クライドルド国王陛下に渡して欲しい』
セレスバインが箱を差し出すと、メトリシアが受け取る
『マルス様、航海の無事を祈っています。又会えますか?』
メーレスが真剣に言う
『飛空艇完成したら遊びに来ますね。魔光石欲しいからね』
マルスが笑顔で言う
『マルス様・・・お会い出来る事を楽しみしています。』
メーレスが笑顔で言うと、マルス達は魔導船に戻る
『これが船なのですか・・・』
オルガーが呟く
『本当に動くの?』
オリスが回りを見て言うと、イースがオリスの服を掴んでいる
『オルガー、オリス、イースはケニスの弟子として、色々教えてもらってね。勿論、時間が空いたら色々指導はするけどね』
マルスが笑顔で言うと、ケニスが挨拶をする
『はい、マルス師匠! ケニス師匠よろしくお願いします。』
オルガーが元気に言うと、オリスとイースも挨拶をする
『3人に使ってもらう部屋に案内したら、船内の約束事等教えますね』
ケニスが笑顔で言うと、連れて歩き出す
マルスは艦橋に向かう
『マルス、全ての準備は終わっています』
リリシャが微笑みながら言うと、マルスも確認作業を始める
『錨をあげて出港準備』
マルスが真剣に言うと、推進装置を使い船を反転させてから、沖に向かって動き出す
『本当に簡単に動くのだな・・・』
セレスバインは魔導船を見ながら呟く
『あの船は本当に凄いです。魔導具の塊ですから』
メーレスが微笑みながら言う
『見てきた様に言うのだな』
『え? あ! セレスバインお兄様は、中にいれてもらって無かったですね』
メーレスが笑顔で言う
『まさか!! 招待してもらえたのか?・・・羨ましい!!』
セレスバインが真剣にメーレスを見て言う
『一生に一度の経験ですね』
メーレスが笑顔で言うと、魔導船を見ている
『思い人の見送りも、辛いか?』
『え! 何を!!』
『見ていれば解る! マルス殿は素晴らしい人だからな』
『お兄様!!』
メーレスが赤くなってセレスバインを睨む
『ゆっくり見送ろう、我が国の救国の英雄殿を』
セレスバインが真剣に言うと、魔導船を見る
ウンディーネ号は順調に航行すると、カーレスト諸島が見えてくる
『マルス、帰ってきましたね』
リリシャが微笑みながら言う
『何も起こってなければ、良いけどね』
マルスが真剣に言う
『マルスがいないのだから、起きてないと思います』
リリシャがイタズラぽく言うと、みんな笑い出す
『酷いな』
マルスが苦笑いする
島の港に近付くと、海軍軍艦が近付いてくる
『英雄殿! お帰りなさい!』
海兵が笑顔で言うと、港に停泊するように指示してくると、魔導船は港近くに停泊する事にする
キリシアとリリシャとマルスとメトリシアとケニスが小型魔導船で港に向かうと、ジエルが兵士とやってくる
『リリシャ、無事に帰ってきて良かった』
ジエルが笑顔で言う
『ジエル兄さん、しっかり太守していますか? 心配で視察に来ました』
リリシャが笑いながら言う
『久しぶりに会って、視察か・・・』
ジエルが苦笑いすると、みんな笑い出す
『何も変化は無いですか?』
マルスが真剣に聞く
『何も噂は無い、そんな急激に変化は無いだろう』
ジエルが真剣に言う
『それなら良いですね』
リリシャが微笑みながら言う
『暑くなってきたから、別荘で遊びたいな』
キリシアが笑顔で言う
『あの島の別荘は自由にしてくれ! 管理はしているが、使う人もいないからな・・・独り身では仕方無い』
ジエルが苦笑いして言う
『ジエル兄さん、許嫁は?』
リリシャが心配そうに聞く
『この頃会ってないが、向こうの家は大変な様だったからな』
ジエルが苦笑いする
『どうして?』
『詳しく知らないが、取り潰されそうになったらしい』
ジエルが苦笑いして言うと、メトリシアが詳しく聞く
『反逆者に荷担した家です』
メトリシアが苦笑いする
『え? 私達のせい?』
リリシャが苦笑いする
『反逆者? リリシャのせい? 何が有ったのか?』
ジエルが苦笑いする
『国家機密です』
メトリシアが真剣に言う
『内乱にならなかったから良かったけど・・・アリシアさんも許嫁いなくなりましたよね?』
リリシャが思い付いた様に言う
『お母様に聞いてみましょうか?』
メトリシアが笑顔で言う
『アリシア様? はーーーー! 絶対無理だ!! 聞かないでくれ!!』
ジエルが慌てて言う
『ジエル兄さん、問答無用です!! 国王陛下に伺います』
リリシャが微笑みながら言う
『常識的に伯爵家以上で無いと、王族を受け入れられない!!』
ジエルが慌てて言う
『そうですね・・・無理です。伯爵・・・』
メトリシアがマルスを見て呟く
『仕方無いです』
リリシャが残念そうに言うと、ジエルがホッとしている