遺跡と時空魔法
翌朝、キリシアとリリシャとマルスとルメイルとミリアとアニーとエミールとエビリアとクレスタとメトリシアとケニスとヒストリアで遺跡に向かう
遺跡の天井や床の模様を調べながら進む
『マルス、魔族の居た所まで来たけど、収穫は無いのかな?』
キリシアが真剣に言う
『ここが最奥だけど、奥の通路が崩れているから・・・』
マルスは魔力の流れや構造を見ながら、考え込むと、壁を調べている
『マルス師匠、天井の写し、終わりました』
エミールが笑顔で言う
『エミール、ありがとう』
『マルス師匠、どうですか?』
エミールが真剣に聞く
『壁には何も無さそうだね・・・ここには何も無いのかな?』
マルスが考えながら言う
『残念です・・・模様も沢山有るのに』
エミールが笑顔で言う
『あ!!模様・・・ここにだけ無いね』
マルスが考えながら床を見ている
『そう言えば、この床だけ、何も描いてないです』
エミールも床を見ると、マルスは床の紋様魔法を注意深く見ていく
『エミール、部屋から出て』
マルスが真剣に言うと、部屋を出て床の紋様魔法を書き換えていく
『アースコントロール』
マルスが魔法を使うと石が変形していくと、下の空洞が見えてくる
『マルス師匠!!こんな所に隠し空間が!!』
エミールが驚いて中をライトで照すと、階段が見える
『開ける場所間違えたね』
マルスが苦笑いすると階段の上をアースコントロールで開けると、みんな集まってくる
『マルス! こんな階段見付けられない』
キリシアが笑顔で言う
『下に何か有れば良いけど』
マルスが笑顔で言うと、キリシアが階段を降り始める
『この部屋は・・・書物が有る』
キリシアが笑顔で言うと、ミリアが笑顔で本を持って中を確認する
『この文字・・・魔法王国時代の前の文字です!!』
ミリアが真剣に言うと、メトリシアも本を確認する
『凄い・・・失われた時代の本です・・・それもこんなに』
メトリシアが驚きながら言う
『大発見かな?』
マルスが笑顔で言う
『持ち帰って、解読しましょう』
リリシャが笑顔で言うと、ソリに汚さない様に積み上げていく
『マルス師匠、この部屋に金属が沢山有ります』
ミリアが笑顔で言うとコインを拾って見ている
『古代の硬貨かな?』
エビリアが真剣に呟く
『古代の物に触れられるなんて・・・』
クレスタが真剣に硬貨を見ている
『持ち帰ろう』
キリシアが笑顔で言うと、袋に詰め始める
『この結界、壊れ始めている?』
マルスが壁を見て言うと、結界を観察している
『マルスどう?』
リリシャが横に来て言う
『多分再生出来るね。だけどこの結界、護りの水晶の有った所と同じだから、中を確認した方が良いね』
マルスが笑顔で言うと、結界を解除して、中を確認に行く。
大きな水晶が光を失い部屋の中央に有る
『護りの水晶・・・』
リリシャが水晶を見て呟くと、みんな壁や床を調べながら部屋の中に入る
『何も無いです』
メトリシアが残念そうに水晶を触れている
マルスも水晶に触れると、マルスは目の前に真っ白になって水晶に寄りかかる
『ホホホホ! 順番を無視して、まさか時空魔法を先に封印を解くとは、それも遠くから封印を解くとは思わなかったぞ』
白髪のおじいさんが笑顔で言う
『1つ聞きたいだけど、どうして回りくどい事をしているの?』
マルスが真剣に聞く
『その方が成長するだろう。ホホホホ、人生楽しむのだぞ』
白髪のおじいさんが笑顔で言うと、光が集まりマルスに吸い込まれていく
『マルス師匠!! 大丈夫ですか?』
メトリシアが心配そうに見ている
『大丈夫だよ』
マルスが笑顔で言うと、床の紋様魔法を直し始める
『マルス師匠が触れた後、水晶にうっすら光が輝き始めたのは何故でしょう?』
リリシャが真剣にマルスを見ている
『どうしてかな? 魔力に反応したのかな?』
マルスが苦笑いして言う
『マルス! 何を隠しているのですか?』
リリシャが真剣に問い詰め始める
『え? 何も』
『マルスが話せないことなら、話せる様になったら教えてくれますか?』
リリシャが真剣に言うと、マルスは考え始める
『8つの護りの水晶を見付けたらね』
マルスが真剣に言う
『8つ? ・・・解りました! 面倒だから、片っ端から調べましょう』
リリシャが真剣に言うと、みんな笑顔で頷いている
マルスは壁や床の紋様魔法を書き直すと紋章魔法も直していくと、壁を作り直して、紋様魔法と紋章魔法を書き直していく
『マルス、完全に隠すなんて』
キリシアが呟く
『まだまだ、ここに更に石を沢山固めて・・・』
マルスがアースコントロールで封印を強化していくと、入口も完全に封鎖する
『もう入れない?』
キリシアが苦笑いする
『全部壊せばね』
マルスが笑顔で言う
『不可能だね』
キリシアが言うとみんな微笑んでいる
遺跡を出て馬車の所に戻ると、王都に帰ることにする