オルフェスタ・ガゼルトの策略
応接室に戻り、迷宮のモンスターについて確認する
1層2層 バッタ
3層4層 アント
5層6層 フロッグ
7層8層 狼
9層10層 ツリーウッド
11層12層 ボア
13層14層 タイガー
15層16層 リザード
17層18層 バッファロー
19層20層 ライノ
『中々面白そうなモンスターが多いね』
キリシアが楽しそうに言う
『面白そう・・・命懸けだぞ、解っているのか?』
ヴァルファーが苦笑いしている
『余裕! ヴァルファー、実力解っているでしょ』
キリシアが笑顔で言う
『うっ!! 実力差は解っている・・・桁違い過ぎるのも解っている・・・』
ヴァルファーが苦笑いしている
『明日から潜るよ』
キリシアが笑顔で言う
冒険者ギルドを出ると、迷宮付近を見に行く。
『騎士さん、この近くで、馬車が待機出来て、休憩出来る場所無い?治安優先で』
キリシアが笑顔で聞く
『それなら、この近くに騎士団の詰め所が有ります。その横なら馬車を停めても大丈夫です』
騎士が笑顔で言うと見に行く
『ここに停めて良いの?』
『良いが、何故だ?』
騎士が苦笑いして聞く
『迷宮探索して帰る時に迎えの馬車を待機させる為』
キリシアが笑顔で言う
『そうか・・・隊長に確認と許可は取っておく』
騎士が真剣に言うと、港に向かって歩き出す
港に到着すると、騎士と馬車が待っている
『昨日は海軍が大変失礼な事をしてしまい、申し訳ありません』
メーレスが馬車から降りて、マルス達に話しかける
『仕方ないです。魔導船等普通は有りませんからね』
マルスが微笑みながら言う
『魔光石は何に使われるのですか?』
『研究の為です。いつか飛空艇を作りたいので、魔導炉の燃料を作れるかとか、飛行石の製造が出来るかとか色々試したいです』
マルスが笑顔で言う
『魔導炉・・・もう作られたのでは無いのですか?』
メーレスが真剣に聞く
『まだ作れません。まだ魔導炉の秘密と飛行石の秘密に辿り着けません』
『そうなのですか? 簡単に作れないのですか?』
『材料が揃っても、古代書の秘密を解き明かさないと不可能です。だから材料を先に集める事にしています』
マルスが真剣に言う
『魔導船には魔導炉が無いのですか?』
メーレスが真剣に聞く
『無いです。魔道具に魔力を蓄えて使っていますが、魔力補充が大変です』
『魔力補充・・・そうですか』
メーレスが真剣に考え始める
『そんな筈は無い!! 絶対にあり得ない!!』
後ろの男が大声で言う
『何故ですか? 理由を聞かせてください』
マルスが真剣に聞く
『え! オルフェスタ・ガゼルト王国の使者がそう言っている』
男が真剣に言う
『その言葉の裏付けは?』
『え! 魔導船がそうだ!! それに飛空艇も!!』
『完全に買収されているのかな?』
マルスが睨みながら言う
『は? そんな事無い!! 我が国を守る為だ!!』
男が慌てて言う
『我が国とは?オルフェスタ・ガゼルトですか?』
マルスが睨みながら言う
『え!・・・ヘルゼレス王国だ!!』
『もしそうなら、何故私達に文句を言っているのですか?』
『え!・・・』
男が黙り込む
『この事は、今から国王陛下の前でしっかり話して貰いましょう』
メトリシアが真剣に言う
『そうですね・・・完全にこの者の言葉、信用が出来ません』
メーレスが真剣に考え言うと、騎士達が男を囲み馬車に乗せると、王城に向かう
大きな部屋に入ると、国王と数人の男が待っている
『知らせは聞いたが』
国王が真剣に言う
『この者の言い分を聞きましょう』
メトリシアが微笑みながら言うと、男が真剣に訴えるように話していく
『オルフェスタ・ガゼルト王国か、クライドルト王国のどちらが嘘を・・・』
国王が真剣に考え始める
『では、お伺いします。何故あなたがこの国を守る為に、魔導炉が有るか確認したいのか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『え!それは・・・』
男が黙り込む
『ハッキリ言え!!』
国王が睨み付ける
『有ったら、それをオルフェスタ・カゼルトに譲るため・・・』
『どんな約束が有るのですか?』
『え!!・・・・』
男が黙り込む
『言えないのですか? 言うと困るからですか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『何か言え!!答えよ!!』
国王が怒りぎみに言う
『大臣に取り立ててくれる・・・』
男が呟く
『ここで問題ですね、あなたが守りたいのは、どの国ですか?』
メトリシアが微笑みながら言うと、男は青ざめて黙っている
『何か言え!!この!』
若い男が怒鳴り掴みかかる
『おおおお許しを!!』
男が慌て出す
『すまなかった。我が国の恥を晒したようで・・・』
国王が真剣に言う
『気にしないでください、魔法王国も魔工王国も騙され、軍隊を送り込まれましたから』
メトリシアが微笑みながら言う
『は? 軍隊を送り込まれた? 何故だ!!』
『我が国が、オルフェスタ・ガゼルトに武器を売っているとか言われて、軍隊を送り込んで来ただけですね。大国が踊らされるぐらいですから、迷惑しか無いですね』
メトリシアが微笑みながら言う
『メトリシア、国家機密じゃなかったかな?』
マルスが苦笑いする
『国家機密か・・・聞かなかった事にする』
国王が苦笑いすると、全員苦笑いしている
『出発前に許可は取ってあります。魔法王国外交担当と魔工王国外交担当からも、お父様からも、オルフェスタ・ガゼルトが悪質な事を仕掛けて来たら、遠慮無く言って良いと』
メトリシアが微笑みながら言う
『それなら良いの?』
キリシアが苦笑いする
『失礼だが、何者だ!!』
若い男が真剣に言う
『人に聞く前に名乗るのが、礼儀では無いのですか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『あ! セレスバイン第1王子だ!』
セレスバインが苦笑いして言うと他の人も名乗る
『これは失礼しました、メトリシア・クライドルト第2王女です。』
メトリシアが優雅に挨拶をする
『は? メトリシア王女!!』
セレスバインが驚いて大声をあげる
『内緒にしてくださいね。マルス師匠の弟子のただのメトリシアですからね』
メトリシアが微笑みながら言う
『オルフェスタ・ガゼルト王国は、何故貴国にちょっかいを?』
国王が真剣に聞く
『知りません! こちらが聞きたいです。魔法王国と魔工王国もオルフェスタ・ガゼルトと戦争になっているみたいですから・・・余り考えたくないですね』
メトリシアが真剣に言う
『・・・そう言う事か・・・ガベラス王国の件は?』
国王が真剣に聞く
『ガベラス王国に聞いてください。命を狙ったから師匠達が怒っただけですけどね』
メトリシアが苦笑いして言う
『それは言って良かったの?』
キリシアが苦笑いする
『ギリギリです』
メトリシアが微笑みながら言う
『師匠達が怒っただけか・・・噂は聞いた・・・ガベラスが言いたくないのも仕方ない』
国王が苦笑いする
『明日から迷宮に潜りますが、良いですか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『勿論だ! 迷宮の利益は、我が国の財源になるから、沢山潜って欲しい』
国王が真剣に言うと、マルス達は帰る事にする
『念の為に魔工王国と魔法王国に確認するように』
国王が真剣に言う
『国家を騙すなんて、出来るものなのですね』
セレスバインが真剣に言う
『とにかく正確な情報を集めるように、中立が1番だ』
国王が真剣に言うと、全員頷いている