ヴァルファー
翌日、準備を終わらせると、小型魔導船で町中の観光と様子を見に向かう
『何処に向かうのか?』
騎士が真剣に聞いてくる
『町中の状況と冒険者ギルドに向かいます。迷宮に潜るにも、冒険者ギルドにいく必要があるでしょ』
キリシアが笑顔で答える
『若い者が多いが、トラブルはなるべく起こさないように』
騎士が真剣に言う
『つけてくるぐらいなら、2人ぐらい一緒に来る? 面倒事避けれるからね』
キリシアが微笑みながら言う
『隊長に確認してくる』
騎士が苦笑いすると、騎士が走っていくと、数人つれて来る
『この者達がついていく』
騎士が言うと、3人の騎士が挨拶する
『道案内よろしくね』
キリシアが笑顔で言うと、騎士達が苦笑いする。冒険者ギルドに向かって歩いていくと、騎士達に美味しい店や、治安の良い場所と悪い場所を聞きながら歩いていく
冒険者ギルドに到着すると中に入り
『ギルドマスターはいますか? これはクライドルト王国王都ギルドマスターからの手紙です』
マルスが手紙を見せながら言うと、職員が奥に行くと応接室に案内してくれる。マルスとキリシアとリリシャとメトリシアとケニスとヒストリアとフローネが応接室に向かう
白髪の男と三角の耳と尻尾のある筋肉質の男が入ってくる
『ギルドマスターのグライゼンです、こちらは、狼耳族のヴァルファーです』
白髪の男が笑顔で言うと、手紙を読み始める
『何と! リベリアの英雄様!! 噂では聞いていましたが、本当に若い』
グライゼンが驚きながら言う
『ガキと小娘が!! 信じられん』
ヴァルファーが睨みながら言う
『内緒でお願いしますね』
キリシアが笑顔で言うと、ヴァルファーを見ている
『解りました。内緒にしますが、迷宮に潜られるのですか?』
『魔光石を取りたいとやってきましたので』
リリシャが微笑みながら言うと、ヴァルファーを見ている
『何だ! さっきからこっちばかり見て!!』
ヴァルファーが怒鳴る
『ごめんなさい、獣人の方と話すのが初めてなので、どうしても見てしまいます。なれるまで見てしまうと思いますが・・・』
マルスが真剣に謝る
『は? 獣人と話すのが初めて?』
『クライドルト王国ではほとんど見ませんので、港町で少し見るぐらいです』
『そうなのか?』
ヴァルファーが苦笑いすると、グライゼンが笑い出す
『獣人がいないと、奥の方は無理でしょう』
グライゼンが笑いながら言う
『奥の方は無理?』
キリシアが疑問に聞き返す
『獣人の戦闘力無しに、奥に行くのは不可能です』
『そう? 無理と思うなら思っておけばよいね』
キリシアが微笑みながらヴァルファーを見る
『実力の差を見せつけてやる! 裏に来い』
ヴァルファーが睨みながら言う
『え? 待てヴァルファー! いくらなんでもお前が腕試しして、怪我さたら不味い!!』
グライゼンが真剣に言う
『良いけど、泣いても知らないよ』
キリシアが笑いながら言う
『止めといてください! ヴァルファーは、21層から帰ってきた実力者です!!』
『弱いのに? 弱虫なら、許してあげるけど、ヒストリアにも勝てなそう』
キリシアが呟く
『何だと!! 小娘!! ヒストリアとは誰だ!!』
ヴァルファーが怒鳴り、全員を睨む
『キリシア師匠! 言い過ぎです。』
ヒストリアが苦笑いして言う
『事実だから仕方ないよ、ヒストリア』
『小娘が!! ふざけるなよ!!』
ヴァルファーがヒストリアを睨みながら言う
『ヒストリア、仕方ないから手合わせして、叩き潰してね、もし負けたら、自分が相手してあげるからね』
マルスが真剣に言う
『は? 小僧!! なめてるなよ!!』
ヴァルファーが怒鳴り睨み付ける
裏に行くと、訓練用の剣をヒストリアに投げて渡して睨んでいると、みんな見ている
『ヒストリア、本気で叩き潰してね』
キリシアが上機嫌で言うと、グライゼンが苦笑いしている
『はじめ』
マルスが言うと、ヴァルファーが闘気をまとい始めると、ヒストリアもまとう
『このーー!!』
ヴァルファーが叫びながら突進すると、ヒストリアは、剣をかわしながら反撃すると、ヴァルファーはかわして後ろに飛び退く
『小娘!!やるな!!』
ヴァルファーは次々と剣を振るが、ヒストリアはギリギリで避け続ける。ヴァルファーはスピードを上げながら突きを放つと、ヒストリアはかわしながら、剣に合わせて闘気をまとった一撃を放つと、ヴァルファーの腹に当たり、ヴァルファーは、壁に吹き飛ばされ壁にぶつかり、壁は衝撃でクモの巣状にヒビが入る
『ヴァルファー!!』
グライゼンが叫ぶ
『ヴァルファーさん大丈夫ですか? すいません!! ギリギリで手加減が出来ませんでした!』
ヒストリアがヴァルファーに近付いて言うと、ヴァルファーはヒストリアを見て唖然としている
『ぐっ!』
ヴァルファーが立ち上がり痛みで膝を着く
『リリシャ、回復魔法が必要だね』
マルスが笑顔で言うと、リリシャが回復魔法を使う
『ありがとう・・・・』
ヴァルファーはリリシャを見て赤くなっている
『弱いのは認めるのかな?』
キリシアが笑顔で言う
『敗けは敗けだ!! ヒストリアの容姿に騙されただけだ!!』
ヴァルファーがキリシアに言う
『仕方ないなー私がボコボコにしてあげる』
キリシアが笑顔で言う
『いや! やるのは男! そこの小僧だ!!』
ヴァルファーが慌てて言う
『女に敗けるのは嫌なの?』
キリシアが詰まらなそうに言う
『小僧なら敗けない!!』
ヴァルファーが真剣に怒鳴る
『え? 私に敗けたのに、マルス師匠に勝てる訳無いです!』
ヒストリアが真剣に言う
『良いけど、まだ泣いてないからね』
マルスが笑顔で言うと、ヒストリアから剣を受けとる
『小僧! 覚悟しろ!!』
『早くかかってきてね』
マルスが笑顔で言うと、ヴァルファーが闘気をまとうと、突撃して剣を振る。マルスはかわしながら剣を叩きつけると、ヴァルファーの背中に当たり、地面にヒビが入ると、ヴァルファーは気絶する
『リリシャ、回復魔法ね』
マルスが笑顔で言うと、グライゼンが青ざめている
ヴァルファーが目を覚ます
『何が・・・敗けたのか・・・・』
ヴァルファーが涙を流し始める
『まぁまぁ強かったかな? 騎士団長よりは強いと思うよ』
マルスが笑顔で言う
『敗けは認めて、弱いのも認めるのかな~?』
キリシアが笑顔で言う
『弱いのは認めない!!』
『暇だから私にボコボコにされたい?』
キリシアが笑顔で言う
『小娘!!いい加減にしろ!!』
ヴァルファーが闘気をまとうと、キリシアが笑顔で闘気をまとう
『嘘・・・勝てる気が全くしない・・・・』
ヴァルファーが呟くと、その場に両膝を着くと、落ち込み始める
『やるんじゃないの?』
『やるだけ無駄だ・・・違いすぎる』
ヴァルファーが呟く
『弱虫』
キリシアが呟く
『弱虫・・・・』
ヴァルファーが泣き始める