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油屋と書庫

町中に戻ると、油を売っている店に向かう

『こんにちは。また油をください』

メトリシアが笑顔で言う

『この前の!! 本日はどの油になさいますか?』

主人が慌てて言う

『この島の特産の油はどれですか?』

マルスが笑顔で聞く

『この島の? これとこれが、この島の木の実から作られた油です。』

主人が真剣に言う

『あと、油を作っている場所を見学出来ませんか?』

『はい、可能です。誰かに案内させます』

主人が慌てて言うと、女性を呼び出すと、女性の案内で町外れまで行くと、建物に入っていく


『油は木の実の、この部分を茹でます。それから奥の容器に入れて重りの石を乗せると、油が搾り取られます』

女性が笑顔で言うと、作業している人達が、油が搾り取られる所を見せてくれる

『木の実の中の液体は、飲めるのですか?』

マルスが溜まっている液体を見て聞く

『これは、飲み物として販売しています。』

女性が笑顔で言うと、絞られた液体をコップに入れてくれる。みんな飲んでみる

『甘くて美味しいです。』

メトリシアが笑顔で言うと、みんなも同じように言う

『この皮は、どうするのですか?』

マルスが木の実の皮を見て聞く

『薪代わりに茹でる時に燃やしています』

女性が笑顔で言う

『メトリシア、この灰なら使えるのかな?』

『はい! 試してみたいです。後は木の葉の灰もあれば良いのですが・・・』

メトリシアが真剣に言うと、マルスが灰を袋に入れて貰い、持ち帰る事にする

『何をするのですか?』

女性が真剣に聞く

『上手くいったら、特産品として王家が買い取ると思いますよ。メトリシアの研究次第だけどね』

マルスが笑顔で言う

『え! 王家が!! そんな事有るのですか?』

『あまり期待しないでくださいね。責任持ちたくないので』

メトリシアが苦笑いする

『この木の実なら、いくらでも有るので、特産品になれば嬉しいです』

女性が笑顔で言うと、マルスは絞られたカスも貰って帰ることにする


油屋に戻ると、

『ありがとうございました。あと、油は、2つを3瓶ずつ欲しいのです』

マルスが笑顔で言うと、金貨を出して渡す

『何処に届ければ良いですか?』

主人真剣に聞く

『騎士さん、どうする?』

マルスが後ろの騎士に聞く

『今日中なら、領主の館か、海軍の詰所で大丈夫です。』

騎士が真剣に答える

『頼んだよ』

マルスが主人に言う

『畏まりました。必ず届けさせて貰います。』

主人が真剣に言うと、店を出る


『ハルドは、何処か行きたい所有るかな?』

『十分満喫しました。山育ちなので、港町は新鮮です。』

ハルドが笑顔で言うと、アーセルが微笑んでいる

『魔導書探して見たいです。』

リーネが真剣に言う

『魔導書か・・・古本屋に寄って、見てから決めようか?』

マルスが笑顔で言うと、みんなで古本屋に入り、探してみる


『良いものはやはり無いです。研究室の魔導書の方が凄いです』

ハルドが真剣に言う

『中々良い魔導書無いです・・・』

リーネが残念そうに言う

『マルス師匠、やはり無いですね』

エミールが何冊か見てから言う

『ついでだから寄って、良い魔導書無いか調べようかな?』

マルスが微笑みながら言うと、領主の館に向かって歩き出す


『ジエル様は、いますか?』

マルスが笑顔で聞くと、兵士が案内してくれる

『マルス殿、何か用ですか?』

ジエルが苦笑いして言う

『書庫の魔導書調べても良いかな?』

マルスが笑顔で聞くと、ハルドが驚いて口を開けている

『好きに探してくれ・・・何処かでお会いしたかな?』

ジエルが真剣にハルドに聞く

『ジエル様お久しぶりです。ハルドです。』

ハルドが挨拶すると、ジエルが笑顔になる

『大きくなったな!!何故ここに!』

『魔法学院に入り、大賢者研究会に入れましたので、マルス様と南の大陸まで行きます』

『苦労するぞ・・・リリシャも一緒だろ?』

『苦労する?』

『リリシャに太守を押し付けられた! 国王陛下に一言、親族なら苦労しろの一言だ!』

ジエルが真剣に言う

『は? 押し付けられた?』

ハルドが苦笑いする

『ハルドも欲しかったら、1つぐらい押し付けてくれるよ』

マルスが笑顔で言う

『止めとけ! 絶対に後悔するぞ!』

ジエルが真剣に言う

『ジエル様、リリシャ師匠に伝えておきますね』

メトリシアが笑顔で言う

『たたたっ頼む!! 内緒にしてくれ!!』

ジエルが慌て出すと、みんな笑い始める。書庫に向かう

『ハルド、苦労しろ・・・頼むから、リリシャだけは怒らせるなよ・・・』

ジエルがマルス達の背中を見ながら呟く


書庫に入ると、魔導書や古代書を探し始める

『マルス師匠、この魔導書はどうですか?』

エミールが持ってくると、マルスが読み始める

『水系統の魔法だね。前回見た魔導書と似ているね』

マルスが読みながら言う

『そう言えば、そうですね・・・』

エミールが読みながら言う

『あ!! 師匠、見つけました!! 詳しく製法が書かれています』

メトリシアが笑顔で言うと、マルスも読んでみる

『材料は合っているね。メトリシア次第だね』

マルスが微笑みながら言う

『帰ったら研究します』

メトリシアが笑顔で言う

『マルス師匠・・・この文字読めません』

ミリアが魔導書を持ってくると、マルスが読み始める


これは・・・読めるけど、内容が違いすぎる。魔光石と輝石融合方法から、輝石の付与魔法方法?

これは・・・魔導炉の燃料の製法・・・飛行石の製法も・・・魔導王国とは、別の系統魔法なのか・・・


マルスが考えながら読んでいる

『マルス師匠、何か解りましたか?』

ミリアが真剣に聞く

『解読したいね・・・見た感じ、今までの系統と違う事が書いてありそうだね』

マルスが真剣に言う

『違う系統?』

『付与魔法等は、魔導王国時代の魔法だけど、その前に別れた系統かもね、紋章魔法と紋様魔法もそうだけど、解読できたら、凄いことが出来るかもね』

マルスが真剣に言う

『解読します!!』

ミリアが真剣に言う

『これと同じ文字の魔導書を探そう、ヒントが多い方が良いからね』

マルスが真剣に言うと、みんなで探し始める

『この3冊が同じ文字だと思います』

エミールが本を置くと、マルスが確認する

『間違いなさそうだね。ジエルに言って貰って帰ろう』

マルスが笑顔で言うと、ハルドとアーセルが苦笑いしている

(貰える訳無いでしょ・・・古代書なんて・・・)


『ジエル様、この5冊貰っても良いかな?』

マルスが本を置いて、ジエルが中を見て苦笑いする

『読めないので、好きにしてください。何が書いてあるのですか?』

ジエルが苦笑いしながら聞く

『この4冊は、文字が読めないから、解読出来るか研究かな。この本は石鹸の製法が載っているので、メトリシアの研究の為だね』

マルスが答える

『私には解らないので、国王陛下から申し付けられているので、自由に持っていってください。』

ジエルが笑顔で言う

『え! こんな凄い本を簡単に譲るのですか!!』

ハルドが驚いている

『元々英雄殿の領地だから、必要なら持ち出せば良い。それに早く太守から解放してくれれば、嬉しいからな・・・』

ジエルが苦笑いしながら言うと、ハルドが苦笑いしている

『リリシャに伝えておくね。太守したくないと、言っていたと』

『それだけは言わないで欲しい!!』

ジエルが慌てている

『盗賊、どうなった?』

マルスが思い出して聞く

『騎士と兵士がアジトを強襲するそうだ・・・シャークに続き、盗賊まで片付けてくれて助かった・・・』

ジエルが呟くとマルス達は魔導船に帰っていく

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