迷宮探索
騎士学院からの帰り際
『ヘルト、頼みが有るんだけど』
マルスが笑顔で言う
『頼み？ 何かするのですか？』
ヘルトが嫌な予感に苦笑いする
『魔導船に、料理人を派遣してくれないかな？ アニーだけだと大変だから』
マルスが笑顔で言う
『え？ そんなこと？すぐに用意させます。』
ヘルトが笑顔で言う
『ヘルト御兄様、何を頼まれると思ったのですか？』
メトリシアが様子を見て聞く
『え！次は貴族学院を潰すとか、講師達を屋敷でお仕置きするとか、色々考えた』
ヘルトが苦笑いする
『あ！それも良いですね！！キリシア師匠が喜びます』
メトリシアが笑顔で言う
『キリシア暇そうだから、良いかも』
マルスも笑顔で言う
『それは止めてください。廃人になります』
ヘルトが苦笑いする
ヘルトが王宮に帰る
『ヘルト、どうであった？』
国王が真剣に聞く
『学院長がヒストリアを追い出そうと、精神的に追い詰めていました』
ヘルトが苦笑いして言うと、詳細を説明する
『は？ 騎士を育てる学院だぞ！そんな事は許されない！！』
国王が真剣に怒り出す
『これでは人が育たない筈だ！そんな講師もいらない』
前国王が怒り出す
『改革をしなさいね。マルス様も良いお仕置きですね。わざわざグランドで生徒達が見ている前で、完膚なきまでに叩き潰したら、講師は偉そうな事は２度と言えませんね』
王妃が笑っている
『キリシア殿が来なかったのが、救いです』
ヘルトが笑顔で言う
『キリシア殿が行っていたら、生徒全員相手に１人で叩き潰すか？』
国王が苦笑いすると全員笑い出す
『平和的に終わって良かったです』
ヘルトが笑顔で言う
『新しい講師が必要だな』
国王が呟くと考え込む
『それなんですが、リベリアの冒険者ギルドから、ゼダルを召還したら、闘気鍛練を生徒に教えられるかも知れないです』
ヘルトが笑顔で言う
『ゼダル？誰だ？』
国王が真剣に聞く
『冒険者を引退後、リベリアの冒険者ギルドの相談役となった者です。キリシア殿や北の領主の息子に、闘気を教えた人です。リザードとの戦いで、片腕を失っていますが、闘気鍛練などなら、教えられます。』
ヘルトが真剣に言う
『面白い！かなりの実力者なら、文句は言わせん』
国王が笑顔で言う
『リベリア警備隊から、１人でも引き抜けたら、それでも良いが、無理かな？』
前国王が苦笑いしながら言う
『無理です。あの警備隊隊員は、キリシア殿から一本取るまで、鍛練を止めませんが、全員が騎士団長候補です』
ヘルトが真剣に言う
『強すぎるからな』
国王が呟くと、全員で溜め息をつく。
マルスは屋敷に帰ると、リーネ達の様子を見る。
『マルス、リーネちゃん、クレスタにベッタリです』
リリシャが笑顔で言う
『仲が良くて良いね』
マルスが笑顔で言う
『仲良くし過ぎも、問題ですね・・・実力が上がりすぎます』
フローネが真剣に言う
『シーリスは？』
『ナディアが、レディナちゃんとイリアちゃんと一緒に面倒を見ています。歳が近いので、楽しく学んでいます。』
リリシャが笑顔で言う
『そろそろ出発の準備終わるね』
マルスが笑顔で言う
『最後に迷宮でどこまで潜れるか、確認します？』
リリシャが笑顔で言う
『キリシアだったら、何層に向かうかな？』
『３２層ですね』
リリシャが微笑みながら言う
『間違いないね』
マルスも笑い出す
ヒストリアが帰ってくる
『マルス師匠、ありがとうございました。』
ヒストリアが笑顔で言う
『あの後どうなった？』
『授業は自習になりましたが、マルス師匠とケニス師匠の実力を見た生徒達は、自信を喪失していました。』
『そうなの？』
『はい！ 実力差に、もう何て言えば良いか解らず、呆然と考えている感じです。』
『必死に鍛練をしてくれたら良いけど、怠けるなら、必要ないね』
マルスが笑顔で言うと、ヒストリアが笑顔で頷いてから、着替えに向かい、キリシアと鍛練に向かう
翌朝、キリシアとリリシャとマルスとエミールとミリアとアニーとメトリシアとクレスタとエビリアとルメイルとリシリアとケニスで迷宮に向かうと、最短距離で２７層に向かう
『早い者勝ちです！』
メトリシアが笑顔で言うと、リリシャとエミールとミリアとメトリシアとクレスタとエビリアとリシリアが、容赦なく大きなクリケトを魔法で吹き飛ばしながら進む
『マルス、魔石拾い係になるの』
キリシアが残念そうに呟く
『みんな容赦ないね』
マルスが笑顔で言う
『あの笑顔、止められない』
キリシアがミリアを見て言う
『マルス師匠、次に行きましょう』
メトリシアが笑顔で言う
『まだ余裕があるから、１部屋ずつ焼き尽くしてね』
マルスが笑顔で言うと、２８層に向かい１部屋ずつ焼き払い始める
『リシリアさんとルメイルはギリギリだね。アニーも余裕がないね』
マルスが魔力制御を確認して言う
『結界を張って待っています』
リシリアが笑顔で言う
『ルメイル！ケニスに抜かれたよ！闘気練っていなさい』
キリシアが真剣に言うと、ルメイルが座り、闘気を練り始めると、リシリアとアニーが結界を張って待つ事にする
『マルス師匠、大部屋にデカイのいません』
メトリシアが覗きながら言う
『殲滅しよ』
マルスが笑顔で言うと、リリシャとエミールとミリアとメトリシアとクレスタとエビリアが魔法を放つ
『ファイヤーストーム！！！！！！』
炎の柱が、次々と大きなクリケトを飲み込み続ける
『バリアフィールド』
マルスがバリアを張ると、炎とぶつかり合う
『マルス師匠、殲滅完了です』
エミールが笑顔で言う
『私の獲物はいないの？』
キリシアが真剣に言う
『もう少しかな？みんなギリギリだからね』
マルスが笑顔で言うと魔石と魔晶石を拾い集めると、リシリア達の元にいく
『マルス師匠、どうしますか？』
エミールが笑顔で聞く
『少し休憩したら、３人で行ってくるよ』
マルスが笑顔で言う
『私の番だよ！』
キリシアが笑顔で言う
２９層に向かうと、大きなラットを見付け次第、キリシアが一刀両断して、黒い霧になって消えていく
『キリシア、楽しそう』
リリシャが微笑みながら言う
『さっきまで、魔石拾いしていたからね』
マルスが微笑みながら言うと、魔石と魔晶石を拾っていく
『いつもより、凄いね』
『あの槍で本気を出しているの、初めてだからかな？』
マルスが笑顔で言うと、リリシャが微笑んでいる
『マルス、次いくよ』
キリシアが満面の笑顔で言う
『３１層かな？ラットより余裕は無くなるけど』
マルスが微笑みながら言う
『殲滅するよ』
キリシアが笑顔で言うと、３１層に向かう
３１層に到着すると、大きな甲虫を見付けて、闘気を纏った槍を叩き付けると、両断して、黒い霧になって消える
『弱い！！雑魚！』
キリシアが笑顔で言うと、次に遭遇した甲虫をマルスが闘気を纏わせた剣で両断して倒す
『倒せるね』
マルスが笑顔で言う
『ズル！ 闘気の刃が槍より長い！！』
キリシアが笑いながら言うと、大きな甲虫が現れて、リリシャが魔法を放つ
『ファイヤーキャノン』
甲虫に命中すると、もの凄い炎で甲虫を消し飛ばすと、魔石と魔晶石が残る
『リリシャ、容赦ないね』
『リリシャ、１匹ずつ倒してよ』
マルスが笑顔で言うとキリシアが真剣に言う
『殲滅しましょう』
リリシャが笑顔で言うと、見付け次第倒して回る
『次行くよ！！』
キリシアが笑顔で言う
『キリシア、結構ギリギリじゃないかな？』
マルスが真剣に言うと、キリシアが闘気を練ってみる
『あ！！・・・行きたいな』
キリシアが苦笑いする
『１匹だけだよ』
マルスが笑顔で言うと、３２層に向かうと小部屋の中の甲虫をキリシアとマルスが、次々と両断して倒す
『楽しかった！』
キリシアが笑顔で言うと、魔石と魔晶石を拾い、２８層のみんなの所に戻る
