王妃と密談
メトリシアが王宮に向かうと、夕方帰ってくる
『マルス師匠、ただいま帰りました』
メトリシアが笑顔で言うと、後に王妃が一緒に来ている
『マルス殿、話は聞きました。不治の病なら有効ですが、治るのですよね?』
王妃が真剣に聞く
『魔力量を増やす為に、迷宮で少し戦わせれば、すぐになると思います。治療は、数日ぐらいの軽症にすれば良いかな?』
マルスが笑顔で言う
『数日で治るぐらいの軽症で、追放と死亡届けを出すなら、いくらでも文句を言って差し上げますわ』
王妃が笑顔で言うと不適に笑っている
『お母様、ご用が有ったのですの?』
アリシアが帰ってくる
『悪巧みですね』
王妃が不適に笑いながら言うと、アリシアが苦笑いする
『リーネに不治の病になって貰って、追放して貰おうと打ち合わせだね』
マルスが笑顔で言う
『不治の病に?マルス様ならすぐに治せますの?』
アリシアが真剣に聞く
『軽症で追放する、愚かな貴族をお母様が叱る為です』
メトリシアが笑顔で言う
『良いですわ!!』
アリシアも理解して笑い始めると、クレスタとリーネを呼んで貰う
『リーネさん本当に追放されたら、どうなさいますか?』
王妃が笑顔で聞く
『ルキア師匠と楽しく勉強したいです。』
『学費はどうなさいますか?』
『あ!学費は・・・』
リーネが苦笑いする
『学費は心配いりません!クレスタの可愛い妹分の学費ぐらい、いくらでも用意します。』
リリシャが笑顔で言う
『え!よろしいのですか?』
リーネが驚いて言う
『心配はいらないね』
マルスが笑顔で言う
『それなら心配はいりませんね・・・どうせ魔法学院で学ぶ事は無いのでしょう』
王妃が微笑みながら言う
『そうですわ!昨年末、講師が自分より実力が有ると認めていましたわ』
アリシアが笑顔で言う
『楽しみですわ』
王妃が不適に笑っていると、リーネとルキアは帰っていく
『お母様、帰らないのですの?』
アリシアが笑顔で聞く
『え?帰りませんわ!泊まりのつもりですよ』
王妃が笑顔で言う
『クエリスさん、客間使えるかな?』
マルスがクエリスに聞く
『すぐに用意します。』
クエリスが笑顔で言うと、エレリアがやってくる
『マルス様、食事は、どちらで取られますか?』
エレリアが真剣に聞くと、不安そうに王妃を見る
『もしかして、エレリアさんですね』
王妃が笑顔で聞く
『はい、エレリアと申します』
エレリアが驚きながら言うと頭を下げる
(どこかの貴族なのかな?誰だろう・・・怖い)
『エミール師を金貨3枚なんてあり得ないですね』
王妃が笑いながら言う
『え!!申し訳ありません!!』
エレリアが申し訳なさそうに頭を下げている
『誰も責めていません』
王妃が満足そうに笑う
『あ!いらしていたのですね』
クレシアが笑顔で来る
『クレシアさんの料理を楽しみにしてますわ』
『デザートは・・・楽しみにしていてくださいね』
クレシアが笑顔で言うと厨房に戻っていく
『フフフ、楽しみですわ』
王妃が嬉しそうに笑う
『マルス様、こちらの方はどなたなのでしょうか?』
エレリアが小声でマルスに聞く
『クレシアさんの料理を楽しみに来た、客人ですわ』
王妃が笑顔で言う
『クレシア様の料理、美味しいですから・・・』
エレリアが不安そうに呟く
『お母様まで真似をしないでくださいですわ』
アリシアが笑顔で言う
『事実、楽しみで来たのですから』
王妃が笑顔で言う
『え?・・・・・えーーーーー!大変申し訳ありません』
エレリアが言うと、頭を床に付けて震えている
『これが・・・ヘルトの言っていた事ですね』
王妃が困った顔になる
『エレリアさん、お母様が困っていますので、頭をあげてください』
メトリシアが苦笑いして言う
『ごごご御無礼が有ったら申し訳ないので・・・』
エレリアが震える声で言う
『エレリアさん、後で話を聞かせて欲しいので、よろしいですか?』
王妃が微笑みながら言う
『え!わわわ私等の話しなど、もっての他です!!』
エレリアが慌てて言う
『エレリアさん、王妃様は、エミールの事を聞きたいと言う事ですよ』
マルスが微笑みながら言うと椅子に座らせると、王妃がエミールの件で、話を聞き始めると、涙目になっていると、アリシアは涙を浮かべている
『エレリアさんと、シーリスさんは悪くは無いですね・・・子供達から父親を奪ってしまった様ですが、大丈夫ですか?』
王妃が心配そうに言う
『本来なら、私共も処刑されても文句は言えません・・・騎士団長様に感謝しております。』
エレリアが真剣に言うと頭を下げる
『いつもこの調子ですか?』
王妃が苦笑いして、メトリシアを見る
『フローネ先生が、一度決めたら何を言っても守る人だと言われていました。』
メトリシアが真剣に言う
『魔法を学び治したら、宮廷魔術師になりませんか?』
王妃が微笑みながら言う
『え?・・・・は?きゅきゅきゅ宮廷魔術師!!むむむ無理です!!そんな能力有りません!!』
エレリアが慌てて言う
『仕方ないですね・・・もし成りたくなったら、言ってくださいね。推薦します』
王妃が笑顔で言うと、エレリアがマルスに助けを求める様に見る
『これで何人目ですの?』
アリシアが笑顔で聞く
『エミール、ミリア、クレスタ、エビリア、エレーヌ、ルキア、アニー、フローネ師、ナディア、レズオス、エリカ、リーネですね』
王妃が笑いながら言う
『人気無いですわ』
『2年後、宮廷魔術師を沢山登用するつもりですから、良いですわ』
王妃が笑顔で言うと、アリシアが笑っている