アーメルドで風呂作り
翌朝食事後
『フローネ師・・・この船、魔道具だらけなのですか?』
エレリアが震えながら言う
『解りましたか?マルスの恐ろしさが、だから監視が必要なのですよ』
フローネが微笑みながら言うと、シーリスとレディナが一緒にいるのを見る
『監視?』
『マルス達は何をするか、想像もつきません。この船も、ただ南の大陸に魔光石を取りに行くと言って作りましたから・・・それもこの完成度で』
フローネが苦笑いする
『え?魔光石を取りに行く為だけで!!こんな豪華な船を!!』
エレリアが驚き声をあげる
『それがマルスです。覚悟してくださいね。エミールはその1番弟子ですからね・・・常識を教えきれないのが私の失敗です』
『常識を?』『昼になったら魔法練習するでしょう・・・見学すると良いですね』
フローネが苦笑いしながら言う
エレリアが魔法練習を見学すると、次々と放たれる魔法に呆然と座り込んでいる
『エレリア叔母さん、どうかしましたか?』
エミールが心配そうに言う
『エミール・・・今の魔法凄すぎます』
『まだまだ半人前です!』
『え?半人前・・・』
『どうかしましたか?』
『あの威力で半人前なんてあり得ないです・・・』
エレリアが呆然としながら呟く
『師匠達に追い付きます!!』
エミールが笑顔で言うとリリシャが魔法を放ち水蒸気が立ち込める
『あり得なすぎる』
エレリアが呟く
『解りましたか?この子達の常識外れぶりが・・・王国最高クラスが全員ここにいますが、誰1人1人前と言いません』
フローネが真剣に言う
『どうしたらここまで凄い魔法使いに育つのですか?』
『マルスが魔法を教えるからです!それも常識が通じません』
フローネが真剣に言う
『フローネ先生も魔法を放ちます?気持ち良いですよ』
リリシャが笑顔で言う
『そうですね。気持ち良さそうですね』
フローネが笑顔で言うと海に向かって、笑顔で魔法を放ち始める
『・・・フローネ師も桁違い』
エレリアが苦笑いする
シーリスはレディナと一緒に手伝いと魔力制御を一緒にして過ごしていると、ナディアがシーリスに魔力制御を真剣に教えている
数日後、アーメルドの町が見えてくると、港近くに停泊する。海軍の軍艦が横付けする
『英雄様、無事の御帰還、嬉しく思います』
海兵が笑顔で言う
『試し航行は成功だね。だけど色々問題点が有るから改良しないとね』
マルスが笑顔で言うと、魔導船から積荷を移し始める
『英雄殿!どうでしたか?』
アルクオドールが笑顔で言う
『楽しかったよ』
キリシアが満面の笑顔で言う
『明日、王都に向かいますか?』
『明日向かうよ』
キリシアが笑顔で言うと、アルクオドールと領主の館に向かう
『あ!資材ここに集めてくれたんだね』
マルスがアルクオドールに言う
『はい、ここが安全ですので』
アルクオドールが笑顔で言う
『この辺りの下水はどうなっているのかな?』
マルスが考えながら聞くと、使用人を呼んで貰い、聞いていく。裏の倉庫を片付けて、マルスがアースコントロールで穴を堀始める
『マルス、何しているの?』
リリシャが笑顔で聞く
『風呂を作ろうと思っただけだよ』
マルスが笑顔で言うと、リリシャも手伝い始める。みんなが集まり一緒に作り始めると、マルスは1人工房に向かい、魔道具を作る。
領主の館に戻ると、アルクオドールが笑顔で風呂を見ている
『アルクオドール、どうかな?』
『本当に1日で作られるなんて』
『みんな入りたいから、頑張ってくれたね』
マルスが言うと、みんな笑っている
『ありがとうございます!!ルキアも喜びます』
アルクオドールが笑顔で言う
『ルキアとリーネが工房から帰って来なくならない様に、ここに風呂が有った方が良いですからね』
マルスが笑顔で言う
『リーネ?誰ですか?』
アルクオドールが真剣に聞く
『ルキアの仲良しの友達で、ルキアの弟子にしました。親が面倒なので』
マルスが苦笑いする
『貴族なのですね』
『クレスタの従姉妹です。ルキアの弟子なら、文句言われても王妃様が言い返すと宣言していますので、もし嫌がらせが有ったら言ってくださいね』
マルスが笑顔で言う
『手紙で、ルキア達に何か面倒な事を言ってくる貴族が居たら教えるようにと、手紙が来たのはそう言う事ですね』
アルクオドールが笑顔で言う
『マルス師匠!設置終わりました』
ミリアが笑顔で言うと、アクアで水を貯め始め、魔道具を起動する。
『じゃあ紋様魔法で壁を強化するね』
マルスが笑顔で言うと、紋様魔法と紋章魔法を使い始める。リリシャも手伝い始めると、エレリアが見て青ざめている
『見てしまいましたね。常識が通じない理由を』
フローネが苦笑いして言う
『あれは・・・書物に有った紋様魔法ですか?』
エレリアが呆然としながら聞く
『マルスとリリシャしか使えませんが、間違いなく紋様魔法ですね』
フローネが真剣に言う
『何を言えば良いのでしょう?常識云々より、もう何も理解出来ません・・・』
エレリアが真剣に言う
『マルスだから、リリシャだからで済ませています。理解不能や不可能な事を可能にするのは』
フローネが真剣に言う
『フローネ師も諦めたのですね』
エレリアが真剣に言う
『そうですね。諦めて合わせる事にしたら楽になりましたよ。合わせられないリーベルとミドルは泣いていますけど』
フローネが微笑みながら言う
『もう考えないで、エミールに償いをする事だけ考えます』
エレリアが真剣に言う
『シーリスちゃんに常識だけは教えるように気を付けてくださいね。レディナちゃんに合わせると、大変な事になります』
フローネが真剣に言うと、エレリアが頷いている