島の港町
小型魔導船で港に到着すると港には人だかりが出来ている
『凄い人ですね・・・』
メトリシアが周囲を見ながら言う
『この人だかりだと、領主の館に向かうのも難しそうだね』
マルスが苦笑いすると、兵士達が走ってくるのが見える
『やっぱりそうか・・・リリシャ』
ジエルが笑顔で言う
『ジエル兄さんが、ちゃんと太守出来ているか視察に来ました』
リリシャが笑いながら言う
『ししし視察!!』
ジエルがメトリシアを見て苦笑いする
『人が多すぎます!目立ちたく無いのに』
メトリシアが真剣に言う
『は!!目立ちたくない・・・あんな船で来たら目立つだろう!!』
ジエルが慌てて言う
『魔導船ウンディーネ号です!マルス師匠達の力作です』
メトリシアが笑顔で言う
『国王陛下からの手紙で行くかもしれないと、連絡は有ったが・・・こんな大型船に小型船まであり得ない・・・目立ちすぎる!』
ジエルが苦笑いして言う
『人払いと盗賊が近付かない様に警備してね』
リリシャが笑顔で言う
『解ったが・・・船にいるの騎士だよな?』
『ただの護衛です。』
リリシャが微笑みながら言う
『そうだな・・・』
(何言っても無駄だったな・・・)
ジエルは苦笑いしながら領主の館に向かう
『ジエル兄さん、困った事は無いのですか?』
リリシャが微笑みながら聞く
『困った事?・・・リリシャ、交易の重要拠点だぞ!海軍が沢山いる、騎士団も駐屯しているから、治安も良い・・・アーメルド伯爵家がリリシャのお陰で友好的で何が困るんだ!!誰もいなくても大丈夫だぞ!』
ジエルが真剣に言う
『もっと苦労してくれないと、つまらないですよね』
リリシャが微笑みながら言う
『え?・・・少しぐらいにして欲しい・・・あ!そう言えば、別荘の島の件だが、用意してあると言うより、別荘の島がそのままリリシャ達の別荘だ!管理はしてあるから、遊びに来たら泊まると良い』
ジエルが真剣に言うと地図を出す
『そうですね。今回は寒いから船でゆっくりします』
リリシャが微笑みながら言う
『そうだよな・・・暑い時期じゃないとダメだよな』
ジエルが苦笑いする
『町中で美味しい物や食料を買いに行きますね』
リリシャが微笑みながら言う
『護衛・・・いや、案内人をつけるから、喧嘩はしないでくれ』
ジエルが苦笑いする
『え?愚か者がいたら、お仕置きはしますよ』
リリシャが笑顔で言うと、ジエルが苦笑いする
『ジエルさん、魔導書や書物を貸して貰っても良いですか?色々調べたいので』
マルスが笑顔で言う
『国王陛下から、必要なら読ませるようにと言われているから、好きに持っていってくれ』
ジエルが笑顔で言うとマルス達は、書庫に向かい魔導書や書物を集めて、ウンディーネ号に戻る
『リリシャ、どうだった?』
キリシアが笑顔で言う
『問題は無いです。ジエル兄さん頑張っています』
リリシャが微笑みながら言う
『交代で町に観光に行こう』
キリシアが笑顔で言う
翌朝、キリシアとリリシャとエビリアとクレスタとアニーとミリアとクレシアとルメイルが町に上陸する
マルスは魔導書を読み始めると、メトリシアとエミールも一緒に魔導書を読み始める。レディナとイリアはナディアと勉強をしている、甲板ではケニスとヒストリアが騎士の訓練を始めるとソリナが回復魔法で回復をさせている
『エレーヌさんは勉強は良いのですか?』
フローネが微笑みながら言う
『はい!エミール師匠が勉強するなら、船の監視が必要なので、それに海を見るのも好きになりました。』
エレーヌが笑顔で言うと、フローネも微笑みながら海を見ている
『それに船員の海兵さんと騎士達が監視と見回りしてくれるので、安心出来ます』
『そうですね。この艦橋に侵入出来ませんから、安心出来ますね』
フローネが微笑みながら言うと、リシリアも微笑みながら海を見ている
『マルス師匠、この魔法は?』
エミールが笑顔で言うとマルスが読み始める
『アクアストームだよね・・・海の上だからかなりの威力になるよね』
マルスが笑顔で言う
『海の中の魔物を倒せる魔法では無いのですね』
エミールが残念そうに言う
『水中か・・・何か攻撃できる方法を考えないとダメかな?』
マルスが考え始める
『漁師みたいに銛で攻撃するにも、海面に近くないと無理です』
メトリシアが真剣に言う
『ストーンアローでも良いけど、水面に近くないとね。海上に出てくれれば、どんな魔法でも良いけど・・・』
マルスが考えながら魔導書を読みながら考え始める
『これは・・・石鹸の作り方だね』
マルスが呟くとメトリシアが読み始める
『石鹸作って欲しいですね。高価で中々手に入れられません』
メトリシアが真剣に言う
『油と塩と灰と小麦等か・・・凝固するのが難しいのかな?』
マルスが考えながら呟く
『木の実の油から作っていたみたいですね』
メトリシアが真剣に言う
『明日、町で探してみようか?』
マルスが微笑みながら言うとユニオンの記述も見付けて真剣に読み始める
夕方になるとキリシア達が帰ってくる。買ってきた物を見ながら、メトリシアとミリアは材料を見付けて、石鹸作成を始める
『固まりませんでした・・・』
メトリシアが残念そうに言うと液はペースト状になっている
『油を変質させて、固めるのが難しいんだよね・・・乾燥に時間を掛けるみたいだからね』
マルスが微笑みながら言うと魔力を流して、モデリングとユニオンを使い水を分離して固める
『え!!マルス師匠!!何をやったのですか?』
メトリシアが驚いて言う
『記述が有ったユニオンを使っただけだよ、結構ユニオンにも種類が有って、色々使えるね』
マルスが笑顔で言うと、メトリシアが苦笑いしている
『これは石鹸?』
リリシャが笑顔で言うと手に持って観察している
『使って試してみてね』
マルスが笑顔で言うとアニーが真剣に見て
『洗濯にも使えますか?』
アニーが微笑みながら言うと、少し持っていって試し始める
『航海中に時間を掛けて製法を試してみようね。もしかしたら良い交易品になるからね』
マルスが笑顔で言うと、メトリシアは真剣に書物を読み始める