魔導船造船
翌日、浮遊の魔道具を確認するとまだ浮いている
『マルス、成功?』
リリシャが笑顔で聞く
『成功だね。これで気空挺で運んでも重さが無いから、持っていけるね』
マルスが笑顔で言う
『じゃあ早速アーメルドに運びましょう』
リリシャが笑顔で言うと、みんなを呼んで魔力補充を始める
『こんな事を考えていたなんて・・・』
フローネが見て苦笑いしている
『重量で飛べなくならない様に、しないと危険ですから』
『予想外の物を作りますね・・・この量を一気に運べるのは良いですね』
フローネが苦笑いして言う
『マルスだからです!』
リリシャが微笑みながら言うと、みんな笑い始める
魔鉄全部を気空挺に乗せると、マジックポーションや食料も乗せて、出発準備を始める。マルスは魔鉄のソリをロープで連結して、動き回らない様に縛り始める
『マルス、どうして、少し緩く縛るの?』
リリシャが聞く
『全部浮いたら、飛び回っても困るからね』
マルスが真剣に言うとリリシャが理解して、真剣にマルスが縛ったロープを1つずつ確認していく
『マルス師匠、準備完了しました。』
エミールが報告に来ると、マルスは気空挺の出発準備を始める
『マルス、どう?』
リリシャが心配そうに聞く
『やっぱり重量オーバーだね。全部浮遊にして欲しいね』
マルスが笑顔で言うとみんなで魔鉄を積んだソリを浮遊に変えて貰う
『全部浮遊にしたけど、どうかな?』
リリシャが戻ってくると、マルスは気空挺を上昇させていき、アーメルドに向かって出発する
『マルスはやっぱり何でも可能にするのですね・・・あの重量を本当に運ぶなんて思いませんよ』
フローネが真剣に言う
『これで新しい気空挺の設計が出来ます』
マルスが笑顔で言う
『え?魔導船を作るのでは無いのですか?』
フローネが驚いていう
『はい、魔導船の後で新しい気空挺を作るつもりです。』
マルスが笑顔で言う
『楽しみですね』
リリシャが微笑んでいる
『マルスでは仕方無いですね』
フローネが諦めて言う
翌朝、アーメルドの町が見えてくると降下していく
『造船所に荷物を持ってきたので、造船所に向かいます』
ヒストリアが大声で門番に言う
『どうぞ!報告しておきます』
門番が笑顔で言うと、気空挺は造船所に到着し、着陸する
『マルス殿、早速作り始めるのですか?』
アルクオドールが馬車から降りて、笑顔で聞く
『資材を下ろしてから、残りの資材を何回か取りに行ってきます。』
『周囲の警備は準備出来ていますので大丈夫です。後、木材屑と金属屑とガラス屑は準備出来ています』
アルクオドールが笑顔で言うと、資材置場に向かう
『アルクオドール、ありがとうございます』
マルスが確認して言う
『こんな屑いくらでも用意出来ますが、本当に良いのですか?』
アルクオドールが心配そうに言う
『内緒ですよ』
マルスが微笑みながら言う
『マルスは何でも魔法で何とかしますから、常識が通用しません・・・もう慣れるしか無いですね』
フローネが真剣に言うと、アルクオドールが笑顔で頷いている
魔鉄を下ろして、倉庫にしまい終わると、リベリアと王都から次々と資材を運んでくる
『マルス、これで全部揃ったかな?』
リリシャが真剣に言う
『そうだね。金属と木材とガラス、揃っているけど、足りるかどうかは作ってみないと解らないよね』
マルスが考えながら言う
『この量凄いですね・・・まさか溜め込みすぎですね』
フローネが苦笑いする
『え?だってゴーレム倒すの楽しいから!!』
キリシアが笑顔で言うと、みんな笑い始める
マルスは準備の為に、いくつかの魔道具を作っていく
『マルス、これは?』
リリシャが大きな筒状の魔道具を見て聞く
『アクアコントロールを使った推進道具だよ』
マルスが笑顔で言う
『え?アクアコントロール・・・魔方陣教えて貰って無いです・・・後で教えてください』
リリシャが微笑みながら言うと、エミールとミリアとメトリシアが笑い始める。みんなに説明するとフローネが苦笑いしている
マルスは造船所内で、魔鉄をモデリングで形を変えていくと、魔導船の骨格を作っていく
『周囲を見て、何か気が付いたら教えて!』
マルスが言うと、全員に見て回って貰いながら、マルスは次々と形にしていく
3日後、骨格に紋様魔法と紋章魔法を書き込み終わるとソリを浮遊させ、魔導船を浮かせて固定する
『マルス!これだから、ソリを下に置いたの?』
リリシャが驚いて言うとフローネが唖然としている
『下側の外装を取り付けるのに浮かさないと出来ないからね』
マルスが笑顔で言うと、魔導船の外装を張り付けていく。紋様魔法と紋章魔法を書き込み始めると、ガラスをモデリングで張り付ける。さらに紋様魔法と紋章魔法を書き込んでいくと、下側の外装が完成する
休憩を取りながらみんな集まる
『ここまで、本当に数日で作る時点で凄いですね・・・本当に魔導船完成出来ますか?』
フローネが微笑みながら言う
『問題は、魔道具の方です。』
マルスが言うと試作の回転の魔道具を動かす
『え?・・・どうして回るのですか?』
リリシャが驚いて聞くとみんな真剣に観察している
『魔動車の構造から調べた物ですが、魔力で回転します。だけど、回転の力が大きくなると、魔力の消費が大きいので、中々難しいんだよね』
マルスが笑顔で言うと、みんなに詳細と、どのように動かすか説明を始める
『・・・マルスこんなとんでもない魔導船を作るつもりだったなんて』
フローネが呟く
『マルスだからです!!』
みんな笑顔で言う
『まだまだ考える事が有るから、簡単には完成しないかも知れないです』
マルスが真剣に言う
『それは仕方無いですね。千年ぶりの魔導船ですからね』
フローネが微笑みながら言う
『マルスならきっと出来る!!信じている』
キリシアが笑顔で言う
『マルス師匠、いくらでも手伝います!!』
みんな笑顔で言う
『ありがとう。完成させて、みんなで南の大陸に行こう』
マルスが笑顔で言う