セクラとルーセントとレズオス
国王と外交担当とセクラ姫達は口裏合わせの為、話し合う。そして信用出来る兵士達に顛末を説明に行くと、内容を聞いた兵士達は将軍を睨んでいる
『魔法王国オルセントの威信と名誉の為に、全員ここで起きた事は内密にするように誓ってください』
セクラ王女が言うと兵士達は同意する
国王は内々に話し合う為に、食事を用意させる
『今回は事が事なので、ささやかですが、楽しんで欲しい』
国王が言うとセクラとルーセントとレセナとレズオスが部屋に入り魔法のランプを見て驚いている
『素晴らしい・・・我が師の魔法のランプ』
ルーセントが呟くとリーベルが苦笑いしている
『この部屋の魔道具については、話した通り内密にお願いします。』
国王が真剣に言うと全員同意して席に着くと運ばれてくる料理を見て笑顔になると食べ始める
『ルーセントさんはどうして、国を出たのですか?』
マルスが笑顔で聞く
『リーベルが言ったように、宮廷魔術師のわからず屋をぶん殴って、追放されただけだ!』
ルーセントが苦笑いして言う
『あの後、フローネ師も色々言われましたが、リベリアに居たので、リベリア公爵が何とか守ってくれました』
リーベルが苦笑いして言う
『すまなかった・・・師匠に謝りたいとは、思っていたが、レズオス元気か?』
ルーセントが真剣に聞く
『半年前会いましたが、元気でした。』
レズオスが苦笑いして言う
『半年前?』
『レズオスお兄様も国を出ていたので、10年ぶりに会って、逃がさない様に連れてきましたが・・・』
リーベルが苦笑いしてマルスを見る
『レズオス、何故だ!』
『実は魔法研究院と喧嘩をして、リベリアに居れなくなり、国を出て放浪している時に、ガベラス王国に仕官しました。しかし半年前リベリアの英雄にボコボコにされて、建て直ししていましたが、クライドルト王国出身と知られて、追放されました』
レズオスが苦笑いして言う
『クライドルト王国の魔法使い共はダメだな!』
ルーセントが苦笑いして言う
『もう変わりましたよ・・・リベリアの英雄と敵対して、宮廷魔術師長も魔法研究院長も魔法学院長も今は不在です。』
リーベルが苦笑いして言う
『は?何故だ!!』
ルーセントが驚く
『それはですね。使い物にならないからですね』
王妃が笑顔で言う
『使い物にならない?』
『リベリアの英雄が作った魔道具を再現も不可能!ゴブリン討伐の時も逃げ出して宮廷魔術師は使い物にならない!魔法学院は、教育が出来ないので、必要ないと言うことです』
王妃が笑顔で言う
『やっと解ったのか・・・遅かったな・・・』
ルーセントが苦笑いしている
『リベリアの英雄殿が宮廷魔術師長に魔法研究院長に就任してくれないので、弟子達に依頼もしましたが、誰もなってくれないので、弟子達の中でやってくれる人が出るのを待っていますわ』
王妃が笑顔でマルスを見ている
『どうして、リーベルが魔法学院にいるのか?』
ルーセントが苦笑いして聞く
『え!師匠が魔法学院長になってくれなかったので、押し付けられました!』
リーベルがマルスを見て言う
『は?師匠が魔法学院長を断った!!』
『隠居しているからと一言で断ったそうです。』
リーベルが苦笑いして言う
『よく国王陛下が認めたな・・・』
レズオスが苦笑いして言う
『もう一つの理由が、リベリアの英雄を監視してないと、大変な事になるからと言う事でした』
『そうですね。下手に喧嘩売られると1国を滅ぼしますね。それに国内の貴族の半分を潰してしまいましたからね』
王妃が苦笑いして言う
『は?1国を滅ぼす!!』
『はい、滅ぼされそうになりました』
レズオスが苦笑いしている
『そう言う事か・・・1番注意しないといけないのは、この少年か・・・』
ルーセントが苦笑いして言う
『リベリアに残っている2人の方が危険ですね・・・この間は山一つ吹き飛ばされたく無かったら、早く騎士団長来いでしたっけ?』
王妃が笑顔で言う
『・・・本気か?』
『本当でしょうね・・・平気で騎士団長を呼び出します』
リーベルが苦笑いしていると、ルーセントとレズオスが苦笑いする
『師匠の魔法のランプはやっぱり良いな』
ルーセントが呟くと冷たい飲み物を飲む
『そうですね・・・明るすぎる様な気もしますが』
レズオスが真剣に見て言うと、リーベルが苦笑いしている
『英雄様、少しよろしいですか?』
セクラが真剣な目付きで来る
『如何しましたか?』
『英雄様・・・空飛ぶ船は、本当に付与魔法のみで作られたのですか?』
セクラが真剣に聞く
『気空挺は熱を利用して、浮かびます』
『熱を利用して?』
『飛空艇の種類を見ている時に、気球と言う物を見付けて、そこから、気空挺が有るのを見付けて、作りました。魔道具を掛け合わせて、やっと出来ました』
『魔導砲の様な兵器は無いのですか?』
『有りません、考えてませんでした。空を飛びたかっただけですから』
マルスが苦笑いして言う
『・・・本当に噂は宛になりません、こんな素晴らしい魔道具を作られる方が戦争の道具を作る筈は無いですね』
セクラが真剣に言う
『冒険者なので、楽しく出来れば良いですよね!違いますか?』
マルスが真剣に聞く
『国王になりたいとか無いのですか?』
『面倒だから嫌だなー。やりたい人がやれば良いと思うけど』
『本当になりたくないのですか?』
『自由に生きたいよね』
『人に称えて貰えますよ』
『面倒になるから、目立ちたく無いね』
マルスが笑顔で言うと、全員苦笑いしている
『地位も名誉も名声も・・・権力もいらないのですね・・・』
『そうだね。面倒だから必要ないね』
マルスが笑顔で言う
『何を言っても無駄ですよ。領地も面倒だからいらないと言う始末です。ガベラス王国から割譲された領地も放棄されて、太守を送るのも大変でした』
ヘルトが苦笑いして言う
『受け取らないから、侯爵領も太守すら送れないぞ』
国王が苦笑いして言う
『やりたい人がやれば良いよね』
マルスが笑顔で言う
『ガベラス王国の国印を手に入れた時に王様になりませんかと聞いても、面倒だからやりたい人がやれば良いと一言でスルーされました。』
メトリシアが苦笑いして言うと、全員マルスを見ている
『これが英雄殿です。解りましたか?』
リーベルが苦笑いしている
『本当に欲が無さすぎる・・・』
セクラが苦笑いしている
『はぁ・・・・聞けば聞くほど、噂が宛にならないと解りました』
ルーセントが真剣に言う
『どんな噂だったのだろう?』
『え!それは、クライドルト王国が古代兵器を復活させて、オルフェスタ・ガゼルト王国に沢山売り払い、一緒に我が国を攻めようとしているとなっている』
ルーセントが真剣に言う
『オルフェスタは何処に有る国ですか?』
『我が国の隣国だ』
『遠いですね・・・古代書探して見たかったな』
マルスが呟く
『あの国であれば、古い書物も遺跡も沢山有るから魔法研究には良いぞ』
ルーセントが笑顔で言う
『あの国は元は魔導王国時代、かなり繁栄していた地域です。一説にでは魔導王国の残党が最後まで残った地域です』
『そうなのですね、飛空艇も有るのかな?』
『あの国も保有していましたが、500年前の戦争で全て失っています』
『あ!飛空艇中を見させて貰っても良いですか?』
マルスが笑顔で聞く
『拿捕されていますので、私には権限が有りません』
セクラが考えながら言う
『しかし、もう飛べないでしょう・・・魔導砲を使っては、魔導炉が持たない事は知っていたと思うが・・・』
ルーセントが真剣に言う
『魔導炉か・・・魔導炉の中に使用している物について、書かれている書物は無いですか?』
『有りますが、難しくて意味が解りません』
セクラが言う
『明日、読ませて欲しいです』
マルスが笑顔で言う
『解りました。ルーセント師良いですか?』
『どうせ解らないと思うから良いだろう』
ルーセントが微笑みながら言う