馬車と観光
マルスは馬車を作り始める
『ガラスが多くて、外が見易いですね』
メトリシアが嬉しそうに言う
『テーブルを何故付けたのですか?』
ミリアが呟く
『どうせレセナは出掛けてないと思うから、馬車から外が見えるようにね』
『え!あ!!間違いないです!食事しながら見て回るのですか?』
メトリシアが考えながら言う
『それも出来るけど、ゆっくり観光して欲しいからね』
マルスが笑顔で言うとメトリシアは騎士に伝えに行く
翌朝、ヘルトがやって来る
『メトリシア、国王陛下から許可が出たぞ』
ヘルトが笑顔で言う
『ヘルト御兄様先に挨拶する相手は誰ですか?』
メトリシアが笑いながら言う
『え!・・・クレシア、元気か?』
ヘルトが赤くなりながら言う
『はい!ヘルト、何か食べますか?』
クレシアが微笑みながら言う
『あー、少し何か有るか?』
ヘルトが照れながら言うと、クレシアが微笑みながら厨房に行く
クレシアがサンドイッチを作って持ってくる
『ヘルト様、こちらをどうぞ、スープは残り物ですがどうぞ』
クレシアが微笑みながら言うと、前に座り、微笑んでいる
『旨い!』
ヘルトはサンドイッチを食べながら言うとクレシアと仲良く話し始める
『レセナは誘って良いのですよね』
メトリシアが微笑みながら言う
『え?あ!!そうだ!メトリシアが一緒なら、好きに観光して欲しいそうだ!』
ヘルトが慌てて言う
『準備したら誘いに行きますね』
メトリシアが笑顔で言うと準備を始める
迎賓館に到着する
『レセナ様、お出掛けしませんか?』
メトリシアが微笑みながら言う
『はい!メトリシア様』
『暇でしたよね』
『実は暇でした・・・出掛けるにも1人では出掛けられませんので』
レセナが苦笑いすると馬車にやってくる
『食事しながら、王都内を観光しますよ』
マルスが微笑みながら言う
『はい!マルス様』
レセナは笑顔で言うと、馬車に乗り、王都を走って貰いながら外を見て、メトリシアとミリアと話しながら楽しそうに笑っている
夕方になると迎賓館に戻り
『本日はありがとうございました』
レセナが笑顔で言う
『またお誘いしてもよろしいですか?』
『はい!是非誘ってください』
レセナが笑顔で言う
『またお誘いに来ますね』
メトリシアが笑顔で言うと帰ることにする
『帰ってきたか』
ヘルトが屋敷で待っている
『ヘルト御兄様、どうかしましたか?』
『レセナ姫は楽しんでいたか?』
『はい、勿論です。1人で寂しかったと思いますよ』
『そうだよな・・・話し相手が必要か・・・』
ヘルトが考え始める
『迎賓館に軟禁状態ですよね』
メトリシアが微笑みながら言う
『実際人質だからな・・・手紙に書いてあったから、覚悟して来ていると思う』
ヘルトが真剣に言う
『やっぱり、そうだったのですね』
『人質兼、亡命だからな・・・もう少しで終わるとは思うが、出方次第ではとうぶん続くから、時々連れ出してあげて欲しい』
ヘルトが真剣に言う
『修行の間に連れ出しますね』
メトリシアが笑顔で言うと、ヘルトは帰っていく
『マルス様、お願いが有るのですが』
ヒリアが真剣に言うと、リリアが後ろに隠れながら見ている
『何か有りましたか?』
『リリアが少し魔法に興味を持って、教えて欲しいと言っています・・・まだ12歳ですので、まだ早いと思いますが・・・』
ヒリアが真剣に言う
『許可は必要なのかな?』
マルスがメトリシアに聞く
『えーと、今度お父様に確認しますが、基礎的な独り立ち出来るような教育は良いと思います』
メトリシアが微笑みながら言う
『それでは、アリシアさんとソリナさんに任せようか?エリカの勉強と一緒にやって貰おう』
マルスが微笑みながら言うと、リリアが笑顔になる
『良かったわね。リリア』
ヒリアが笑顔で言う
『メリアさんは、何かやりたい事は無いのかな?』
『メリアですか?あの子は本を読むのが好きなので、今が幸せですね。昼間も本を読み始めて夕方まで読んでいました』
ヒリアが笑顔で言う
『それなら良いのかな?ヒリアさんは?』
『え!私ですか?・・・何も無いです、妹達が幸せになる事が1番です。』
ヒリアが笑顔で言う
『護身術でも習いますか?』
『護身術ですか?少しクエリスさんに習っています。何か有った時に人質にされない程度に学んでいます。』
ヒリアが真剣に言う
『そうですよね、時々訓練場の1階を走っていますよね』
『はい!体を動かすの良いですよね・・・時々覗きますが、ケニスさんとヒストリアさんの稽古を見ますが、本当に凄いです』
『そうですね。ヒストリアは真面目で頑張り屋だからね』
マルスが微笑みながら言う
『マルス様・・・その・・・本当は恨んでいました。あなたのせいで妹達が不幸になると・・・しかし、この屋敷に来てから、書庫の整理と掃除をしながら妹達は明るくなり・・・楽しそうで良かったです。その・・・覚悟はしていたのですが、マルス様は私を妾や夜の世話をする奴隷として使わないのでしょうか?』
ヒリアが、少し赤くなりながら言う
『え?何故?』
マルスが苦笑いして言う
『マルス師匠は絶対にしません!させません!必要なら私がなります!!』
メトリシアが笑顔で言うと急に黙り込む
『あ!!』
ミリアが苦笑いしている
『え!メトリシア様?』
ヒリアがメトリシアを見つめている
『マルス師匠!聞かなかった事にしてください・・・・恥ずかしい』
メトリシアが真っ赤になりながら言う
『そうだね。聞かなかった事にするよ。いつも自爆するからね』
マルスが微笑みながら言う
『え!絶対ですよ』
メトリシアが真剣に言う
『ヒリアさんは、レズオスが迎えに来るまで待っていても良いと思いますよ』
マルスが微笑みながら言う
『え!!それは無理だと思います・・・』
ヒリアは呟く
『マルス様、何の密談ですの』
アリシアが帰ってくると笑顔でメトリシアの横に座る
『リリアが少し魔法を教えて欲しいそうです』
『良いですわ!可愛い妹ですから、沢山教えますわ』
アリシアが微笑みながら言う
『そうすると、魔法練習場を増築しようかな?』
マルスが呟く
『作りましょう!!絶対に作りましょう』
メトリシアが真剣に言う
『マルス師匠、手伝います』
ミリアが笑顔で言う