クレスタ達とレグロイス
クレスタ達は騎士団に合流すると国境を越えて、砦に向かっている
『砦が見えてきました』
警備隊隊員が笑顔で言う
『解りました。』
クレスタが返事をすると、全員着替え始める
『よくぞ来られた!これから王都まで突破して王国を救う!』
レグロイスが笑顔で言う
『お断りします!無茶な進軍は混乱をきたします』
クレスタが微笑みながら言う
『何だと!小娘!!副団長どうにかしろ!!』
レグロイスがクレスタを睨みながら副団長に言うと、騎士達が苦笑いしている
『クレスタ殿、ここは進軍でどうですか?』
副団長が苦笑いして言う
『状況も解らず、突撃して犠牲者を増やす訳に行きません!それにレグロイス王子様は師匠達に見放された様ですので、従う気になりません』
クレスタが微笑みながら言う
『それは・・・』
副団長が苦笑いしている
『師匠達に見放された・・・』
レグロイスが苦笑いすると、兵士達も苦笑いしている
『まずは状況確認と説明をしてくださいね』
クレスタが真剣に副団長に言うと、砦の中で状況の説明を受ける
『既に亡命まで始めているのですね・・・これだけの広範囲だと他の地域もどんどん後退している状況ですね』
クレスタが呟く
『だから王都を救わなくてはならない!』
レグロイスが大声で言う
『無駄ですので、1人で向かってください。この状況下でそんな事は無意味です!この付近まで来ているとなると・・・すぐにここと、この付近に監視体制の拠点を作り、この付近にまずは布陣するしか無いですね』
クレスタが微笑みながら言う
『何だと!突破しないとダメだ!』
『1人で行ってください!クライドルド王国は付き合いません』
クレスタが言うと、副団長が苦笑いしている
『ななな何だと!!副団長、何とかしろ!!』
レグロイスが怒鳴る
『なるほど、だから師匠に放り出されたのですね』
クレスタが呆れたように言う
『この!!クレスタ!!』
『クレスタ殿ここは穏便に・・・』
副団長が慌てて言う
『無駄死にさせる訳に行きません!』
クレスタが言うとリーベルが苦笑いする
『もう良い!勝手にしろ!!』
レグロイスが言うと、部屋を出ていく
レグロイスが準備完了すると砦から出る準備をする
『副団長!騎士団を率いて一緒にこい!良いな!!』
レグロイスが言うと周囲の兵士達が苦笑いしている
『お前達出撃するぞ!』
副団長が言う
『お断りします!無駄死にさせる訳に行きません!行きたければ1人で行ってください』
クレスタが微笑みながら言う
『大隊長行くぞ!』
『この場合、クレスタ様に従うように国王陛下からの言付けですので、お断りします』
大隊長が真剣に言うと、国王陛下からの手紙を出す。副団長が読んで苦笑いしている
『クレスタ様が判断したのであれば、従う義務があります。それに魔物相手では、英雄殿達の判断は絶対です!』
大隊長が真剣に言う
『逆らえないのか・・・』
副団長が苦笑いしてレグロイスに伝えに行くと、レグロイスは怒って出ていく
クレスタ達はすぐに監視体制と拠点の夜営地を作ると周囲を斥候に確認させていく
『クレスタ殿!こことここにスパイダーの山が有りました!』
『間違えなく師匠達のお陰ですね。これなら少し範囲を広げて確認をお願いします。監視拠点をいくつか増やす事も考えましょう』
クレスタが微笑みながら言うと、大隊長はすぐに小隊を派遣して、見渡せる場所に布陣させる
見張りをしていた騎士が煙を見付けて報告に来る
『クレスタ殿、あちら側に煙が上がりました』
騎士が言う
『大隊長、騎士で対応出来るか確認をしましょう。同行お願いします。』
クレスタが真剣に言う
『畏まりました』
大隊長が真剣に言うと煙の方に向かう
『大隊長!向こうの森にスパイダーが多数います!』
騎士が真剣に言う
『まずは騎士で撃退を試みる!準備は良いな!』
大隊長が言うと騎士達が突撃の準備をすると出てきたスパイダーと戦い始める
『これなら何とかなる!』
大隊長が笑顔で言うと、横から来たスパイダーに対応が遅れて数人が糸にからめとられると、一気に形勢が逆転していく
『ファイヤーアロー』
クレスタが魔法を使うとルキアとナディアも次々とスパイダーを倒し始める
『騎士は下がってください』
クレスタが微笑みながら言うと、大隊長が撤退の指示を出す
『トルネード』
クレスタが魔法を使うと、森の中のスパイダーを巻き上げていく。カミラとリーベルが炎の魔法で焼き尽くす
『一気に全員でかかれば戦えても、相手は正面から来るとは限らないので、対応が遅れれば全滅します。』
クレスタが微笑みながら言うと、大隊長が苦笑いしている
『それにあれぐらいの大蜘蛛、相手出来ますか?』
クレスタが微笑みながら言うと、大蜘蛛が接近してくる。騎士達が応戦するが、すぐに危機に陥る
『・・・・ファイヤーボール』
ナディアが魔法で吹き飛ばすと、騎士達が一斉にトドメを刺す
『援護が無くては無理です』
大隊長が苦笑いして言う
『無茶をするより、的確に防衛ラインを作りましょう』
クレスタが笑顔で言う
『畏まりました。クレスタ殿!』
大隊長が真剣に言うと、騎士達も頭を下げる
レグロイス達はスパイダーに包囲されて逃げ回りながら、多くの犠牲を出して逃げ帰ってくる
『どけー!』
レグロイスが怒鳴りながら逃げていると、それを追って多くのスパイダーがやってくる
『クレスタ殿レグロイス王子が逃げてきましたが、多くのスパイダーに追われているようです!』
騎士が青ざめて言う
『誘い込んで一掃します!ここに誘導してください』
クレスタが笑顔で言う
『隊員さん、あの後を引き離せますか?』
クレスタが言うと、隊員が笑顔で走っていく。大蜘蛛を一刀両断すると周囲のスパイダーを次々と斬り捨て、スパイダーと距離を取る
『ファイヤーストーム』
クレスタが魔法を使うと炎の柱が現れ、次々と蜘蛛を焼き尽くしていくと、離れた所にいるスパイダーは騎士達が駆除していく
『助かったのか・・・』
レグロイスが呟くと、兵士達は座り込む
『無駄死に何人させたのですか?』
クレスタが微笑みながら言う
『何だと!!お前なんかの力は借りん!』
レグロイスが怒鳴ると、周囲の兵士達はルキアとナディアが回復魔法で治療している
『なら好きにしてくださいね』
クレスタが微笑みながら言うと、回復が終るのを確認してから戻っていく。騎士団も一緒に戻る
『何としても王都まで行くぞ!!』
レグロイスが言うと立ち上がり馬に乗り、行こうとするが、兵士達は誰も立ち上がらない
『何をしている!行くぞ!』
レグロイスが怒鳴る
『我々はあなたの直属の兵士では無いので、砦に戻ります。私達の任務は、砦周辺の警備です』
兵士の隊長が言う
『何だと!!俺の命令が聞けないのか!!』
『国王陛下に確認してから、命令権を貰ってきてください』
『ふざけるな!!』
レグロイスが怒鳴ると兵士達は砦に向かって進み出す