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トリエスグラザ男爵へ

3日後、侯爵領の騎士の元にトリエスバミラの使者が到着する

『トリエスバミラ子爵家の使いが何の様だ』

騎士が使者に聞く

『こちらはアリシア姫様からの緊急の手紙です。後は国王陛下とリベリア警備隊宛の手紙を預けるようにと預かって急ぎ、参りました』

『は?アリシア姫様から!!』

騎士が受け取り、内容を確認すると、隊長を中心に慌て出す

『御苦労だった!ゆっくり休め』

隊長が言うと使者が出ていく。すぐに騎士を王都への使者に出す

『まさか、リベリアの英雄様が動いているとは・・・副団長がまた青ざめるのか・・・』

騎士が呟くと周囲の騎士達が苦笑いしている

『借りが多すぎます。すぐに向かわせてください』

騎士が笑顔で言う

『2小隊を選抜してすぐに向かってくれ!ここの守りを薄くする訳にもいかないから頼んだぞ』

隊長が真剣に言うと、騎士達が急ぎ出発していく


その頃、キリシア達は発生地点と思われる付近に到着していた

『マルスどう?この付近かな?』

『向こうから来たようだね・・・』

マルスは蜘蛛の通った草木と森を見ながら言う

『やっぱりそうだよね』

リリシャが森を見ながら言う

『森と山だから、面倒だね』

キリシアが苦笑いしている

『ここを真っ直ぐだと隣国に入ってしまいます』

リアクラナが真剣に言う

『隣国に入ったら遺跡とか有るのかな?』

マルスが真剣に聞く

『残念ながら情報は有りません』

リアクラナが言う

『どうする?隣国までいく?』

『隣国に行くとちょっとまずいです』

メトリシアが苦笑いしている

『やっぱりそうだよね』

キリシアが苦笑いしている

『隣国の情報も必要だけど、この事態解っているか解らないからね』

マルスが言う

『北側の男爵家なら、隣国と仲が良いので聞いて見ましょうか?』

リアクラナが笑顔で言う

『被害が出ていれば、協力してくれるかな?』

『祖父に使者を至急出して貰います』

リアクラナが笑顔で言うと、兵士が使いに向かう


マルス達は数日かけて周辺のスパイダーを次々と殲滅しながら待つ事にしている

『男爵領からの使いが来たのですが、状況が更に悪いです』

リアクラナが苦笑いしている

『どうしたの?』

リリシャが聞く

『男爵領もかなりの範囲に蜘蛛が広がり窮地の様です・・・隣国の状況より至急救援を求めています』

リアクラナが苦笑いしながら言う

『自分達だけじゃ無理だね』

キリシアが苦笑いする

『指揮官が居ないのは・・・・まずいね、気空挺警備の警備隊隊員に1人残ってもらって、下がりながらでも、スパイダーをどうにかしないとね』

マルスが苦笑いしながら言う

『トリエスト子爵家の兵士とトリエスバミラ子爵家の兵士では対応は出来ないですね・・・騎士団が来てくれないと・・・』

リアクラナが苦笑いしていると、10騎の馬が後ろから走ってくる

『英雄様!急ぎ状況確認に参りました』

騎士が笑顔で言う

『あ!丁度良かった!』

キリシアが笑顔で言う

『え?・・・』

騎士が苦笑いする

『この付近は大体倒したけど、問題は男爵家領内も半分以上広がっているから、ここの監視よろしく』

キリシアが笑顔で言う

『そんなに広がっているのですか?』

『倒したスパイダーの山を見れば解るでしょ』

キリシアが言うと山積みのスパイダーの場所に案内する

『え!こんなに!!あり得ない!!』

騎士が青ざめている

『どれだけの状況か大体解った?』

『王都から主力が来るまで耐えるしか無いですが、いくらなんでも数が多すぎます』

騎士が真剣に言う

『援軍が来るまで後退しながら、耐えてくれる?男爵領に行って暴れてくるから』

キリシアが笑顔で言う

『はい!全力を尽くします!!』

騎士が真剣に言う

『隣国エレストリアクレイスと外交の連絡は出来ますか?』

メトリシアが真剣に聞く

『はい!侯爵領は接していますので、隣国国境警備隊と連絡は取れます』

騎士が真剣に言う

『隣国に蜘蛛の発生源が貴国内か確認をしてください、場合によっては、共同で戦う必要が有ります』

メトリシアが真剣に言う

『メトリシア姫様!すぐに侯爵領から使者を出します』

騎士が笑顔で言う

『え!メトリシア姫様!!』

リアクラナが驚いていると状況を兵士とアリシアに確認して1人が急ぎ侯爵領に戻っていくと騎士と兵士達に対応を任せる事にする


翌朝、気空挺に乗り込み、男爵領に向かって出発すると平原に避難している人を発見する

『この辺りはまだスパイダーは来てない様だね』

『護衛の兵士がいないけど大丈夫かな?』

キリシアが見ながら言う

『マルス師匠!!あれは!!』

ミリアが見付けて言う

『え!デカイ!!近付いて来ている!!』

キリシアが見て言う

『このままじゃあ危ない!!キリシア、降下していたら間に合わない』

『マルス!飛べる?』

『急ごう!』

マルスが真剣に言うと外に出る。キリシアが抱き付いて飛び降りる

『フライ』

魔法を使い飛んで大蜘蛛目掛けて降りていく


『あ!!逃げろ!!』

人々は大蜘蛛を見付けて慌てて逃げ始めると大蜘蛛が糸を吐き出すと1組の母子に当たり転ぶ

『きゃーーー!!』

母親が子供を抱き締めて庇おうとすると

「ドガン!!!」

大きな音がする、そして恐る恐る見ると真っ二つになった大蜘蛛と槍を持った女性が目に入る

『5匹来るよ』

マルスが言うと、マルスが指差している方をキリシアが見て警戒している。5匹のスパイダーが姿を見せる

『キャーーーー!』

母親が悲鳴をあげるとキリシアが走りながら次々とスパイダーを両断していく

『今、糸を斬りますので動かないでください』

マルスが言うと剣で糸を斬る

『怪我は無いですか?』

『ああっありがとうございます』

涙目で頭を下げると急いで逃げていく

『マルス、他は?』

キリシアが笑顔で言う

『取り敢えず感知範囲にはいないかな?』

マルスが笑顔で言う

『どうして逃げているか聞こう』

キリシアが笑顔で言うと避難している人を追いかける


『危ない所をありがとうございます』

さっきの親子が必死に頭を下げている

『確認したいんだけど良いですか?』

キリシアが笑顔で聞くと頷いている

『どこの村から避難してきたのですか?それに兵士の護衛は無いの?』

『え!森の向こう側の村ですが、兵士の方が避難するように言われたので、町まで避難します』

『護衛は無しなのですか?』

『何が起きているのかも解りませんが、まさか大蜘蛛が現れるなんて・・・』

『代表者はいますか?村長とか』

『先頭にいますが、お名前を教えて貰えますか?』

『通りすがりの冒険者です』

キリシアが笑顔で言うと、先頭目指して走っていく


『あなたが村長さん?』

キリシアが聞く

『そうですが・・・何か用ですか?』

村長が緊張した面持ちで言う

『あなた達が聞いている状況を確認したいんだけど』

キリシアが聞くと村長が詳しく話し始める

『まずいね。このままだと騎士団が来る頃には収集がつかなくなるね』

マルスが真剣に言う

『やる気が無いね・・・村長、頼みたいことが有るんだけど』

『私共で出来る事ですか?戦う能力は無いですが・・・』

村長が心配そうに言う

『ここは周囲の監視がやり易いので、監視をお願い出来ませんか?若くて体力のある人なら発見してから逃げても逃げきれますが、老人や子供では難しいですから、もし発見したら焚火で煙が高く上がるようにしてくれれば良いです』

マルスが真剣に言うと村長が考え始める

『村長、やらせてください!!』

若者が真剣な目付きで言う

『しかし・・・何か有ったら』

『誰も監視しなければ、後ろから襲われるだけです!戦わなければ、全員無事に町には着けません』

『解った・・・・無茶はするなよ』

村長が真剣に言うと、若者は数人に声を掛けていく

『キリシア、次を探そう』

マルスが笑顔で言うと森に向かって走っていく

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