352/1407

クレシアと王妃

『騎士団から報告がある』

国王が苦笑いして言うと騎士団長と副団長とデストラとロイドが入ってくる

『英雄殿、実は、今回の情報が漏れたのは、副団長が漏らしたことが発覚している、騎士団の不手際、申し訳ない』

騎士団長が頭を下げる

『やっぱり口が軽い！本当に使えない！！』

キリシアが笑顔で言う

『そう言う事ですね・・・軽蔑します。』

クレシアが微笑みながら言うと、みんな微笑みながら副団長を見ている

『もももっ申し訳ありません』

副団長が頭を下げて震えている

『そうですね・・・副団長が漏らしたから、１国征服してしまったのですからね、ガベラス王国に責任取りなさいね』

メトリシアが微笑みながら言う

『まさか・・・騎士団が漏らすなんて・・・大変な事ですね』

フローネが微笑みながら言う

『そうですね、副団長解ってますよね！』

リリシャが微笑みながら睨む

(ここっ怖い！あの目はもう終わりだ)

副団長はガクガクしながら、崩れ落ちるとリリシャ達全員微笑みながら見ている

『国内の残りの賊も捕まえていますが、全員捕まえるのは至難の技です・・・証拠隠滅されてしまっています。』

ロイドが苦笑いしている

『そうなの？』

キリシアが苦笑いしている

『仕方ないですね。騎士団長がもっと早く捕まえないからですね』

メトリシアが笑顔で言うと団長を見ている

『騎士団長が呑気だから仕方無い！賊を取り逃がすなんて！！』

キリシアが笑いながら言う

『え！・・・申し訳ありません』

団長が苦笑いして言う

『お兄様もしっかりしてくださいね』

メトリシアが微笑みながら言う

『え！何でここで』

ヘルトが苦笑いしている

『ヘルトお兄様の監視が緩いからです。』

『え！騎士団の監視？いつの間にそんな仕事を！』

『そうですわ！だから許嫁いなくなったのですわ』

アリシアが笑顔で言う

『アリシアもいなくなっただろ！』

ヘルトが真剣に言う

『本当に将来が不安ですね。ヘルトがこれでは』

王妃がニッコリして言う

『え！！お母様まで・・・』

ヘルトが苦笑いしている

『そんなに嫁を貰うのが嫌なのですか？』

『そんな事は・・・・』

『好きな人は？』

『え！！いいいっいないです！！』

『そうですか？私が決めても良いのですか？』

王妃が笑顔になって言うと、クレシアが苦笑いする

『お断りします！！』

クレシアが苦笑いして言うとアリシアが笑い出す

『何故クレシアが？・・・・まさかお母様！』

『クレシアさんの好きにして良いですが、ヘルトに魅力が無いのですね・・・本当に・・・』

王妃が残念そうに言うとウイントレスが入ってくる

『クレシア、もう決めたぞ』

ウイントレスが笑いながら言うと、国王と前国王が笑っている

『え！！！お父様？まさか！！！！』

クレシアが真剣に睨む

『へ？・・・・まさか！！』

ヘルトはクレシアを見て苦笑いする

『フフフ・・・また趣味の料理を作ってくださいね』

王妃が笑顔で言う

『ヘルト、何か言いなさい！！決められてしまいますよ！！』

クレシアがヘルトを見て言う

『お母様、相手は自分で探しますので・・・』

『待ちましたが、全く探さないで、侍女に聞いても手を出してない。本当に探す気も跡継ぎの事も考えてないからですね。真剣に探さないあなたが悪いのですよ！それに、リベリア公爵家はクライドルド王国最大の家ですので、申し分無いですよ！解っていますよね！！ヘルト！！』

『それは・・・クレシアさんは素晴らしい女性ですが・・・』

『決定です！！覚悟を決めて申し込みなさい』

王妃が睨みながら言う

『断ります』

クレシアが微笑みながら言う

『クレシア！！嫌でも貴族の娘なら覚悟有るだろ！』

ウイントレスが睨む

『なら条件があります！時々英雄様と旅に出て美味しい物を食べに行くことです！』

クレシアが笑顔で言う

『そうですね。国内であれば好きに視察しても良いですね。護衛が英雄様で有れば、言う事は無いですね。王城にいるより安全です。』

王妃が笑顔で言う

『え！認めるのですか？！』

ヘルトが驚いている

『仕方無いだろ？押しきられた・・・』

国王が苦笑いしている

『マルス殿の屋敷に時々一緒に泊まりに行きましょうね』

王妃が笑顔で言うと、アリシアが笑い出す

『まさかお母様！！泊まりに出る口実が欲しいのですか？』

メトリシアが笑いながら言う

『何か悪いですか？息抜きは必要です。それにクレシアさんの料理は宮廷料理人より上ですから、美味しい物を食べたいですね』

『え！もしかして・・・嫁にと言うより、クレシアと仲良くしたいと言う事ですか？』

ヘルトが苦笑いする

『もう逃げられないぞ！政略的にも、申し分無い！！お気に入りの上、もう逃がす気も無い！！ヘルト、覚悟を決めて一言言うことだ！』

国王も笑顔で言う

『逃げ道無しか・・・・クレシア・・・えーと・・・そのー私と結婚して欲しい』

ヘルトが苦笑いしながら真っ赤になって言う

『面倒なのでお断りします』

クレシアが笑顔で言う

『え！どうしてだ！！』

『目を見て言わないからです！真剣さが全く感じられません』

クレシアが微笑みながら言う

『え！逃げられないのだから仕方ないだろ』

『身分捨てて料理人になれば良いのですから！逃げ道は有ります！！マルス様の屋敷の専属料理人の方が楽しそうですから！』

クレシアが笑顔で言う

『はぁ？・・・クレシアなら出来るのか・・・羨ましい』

ヘルトが呟く

『ヘ・ル・ト・早く真剣に言いなさい！！』

王妃が笑顔で言う

『そうですわ！！クレシア御姉様になって欲しいですの』

アリシアが笑顔で言う

『ヘルトお兄様、クレシアさんを口説いてください』

メトリシアが笑いながら言うと、みんな見ながら笑っている

『クレシア、この国の民を幸せにする為に、私の支えになって欲しい』

ヘルトがクレシアを見つめながら言う

『もし浮気したら、リリシャ様にお仕置きして貰いますが宜しいですか？』

『え！！解った！』

『仕方ないですね・・・暫くはマルス様の屋敷に居候しますので、ご飯食べに来てくださいね。後、マルス様に厨房と部屋を作って貰う事が絶対条件です！良いですか？』

クレシアが笑顔で言う

『それは良いですね！！ミドルが役に立ちませんので依頼が出しにくいですが、費用は今回たっぷり用意してくれましたから、私の部屋も作ってくださいね』

王妃が笑顔で言う

『あ！！お母様！ズルいですわ！』

『え！条件を先にお母様が・・・それも追加条件まで』

『ヘルト、どうするのですか？断ってくれた方が良いですが！』

クレシアが微笑んでいる

『解りました・・・約束します』

ヘルトが苦笑いして言う

『古い離宮を改装して貰う方が良いな！ついでに我の部屋も頼むぞ！』

前国王が笑顔で言う

『拒否権は無いのだろうか？』

マルスが呟く

『マルス師匠、手伝います！！凄い家を立ててしまいましょう！』

メトリシアが笑顔で言う

『私も全力で手伝います！！』

ミリアが笑顔で言う

『マルス師匠！私も手伝います！！前回は余り手伝わせて貰えませんでしたから！！』

エミールが笑顔で言う

『そうですね。マルス師匠は熱中すると１人で作ってしまいます。後で完成したのを見たら悔しくなります』

メトリシアが笑いながら言う

『じゃあ条件として、魔道具貸出の商会をクレシア様に手伝って貰おうかな？』

マルスが笑顔で言う

『え？手伝う？』

クレシアが苦笑いする

『魔法のランプの貸出代金の徴収と保管と貸出先の選定ですね』

マルスが笑顔で言う

『今のミドルでは役に立ちませんからね。本当に先を見通せなくて困っていますね』

フローネが苦笑いしている

『なるほど・・・王家が貸し出せば、徴収と取り締まりは騎士団に任せられるか・・・良いことだな！！魔道具の種類はクレシアがよく知っている。それにマルス殿と仲良ければ新しい魔道具の試しもさせてくれるか・・・・』

国王が笑顔で考え始めると、王妃が嬉しそうにしている

『クレシアさんに逆らえば、魔道具貸出品を回収してしまえば良いですからね。騎士団が役にたたなければ、全部回収して嫌みも言えますね』

マルスが笑顔で言う

『それだけなら良いですね。打ち合わせで屋敷に遊びに行けますね』

クレシアが微笑んでいる

『余っている人財を集めておこう』

国王が笑顔で言う

『これで魔道具を王城に沢山設置できるな』

前国王が笑顔で言う

『ん？もしかして、俺はおまけか？』

ヘルトが呟く

『クレシアさんがメインですよ』

王妃が笑顔で言うと、みんな笑い出す