海戦後編
『リリシャそろそろ降伏勧告しない?』
マルスが微笑みながら言う
『えーーー!まだまだ足りないわ』
リリシャが笑顔で言う
『日が暮れたら面倒だから、それに迎えの軍艦も到着したよ』
マルスが笑顔で言う
『もう仕方ないわね』
リリシャが笑いながら言うと、マルスは軍艦を横にアクアコントロールで付けるとキリシアが跳び移る
『降伏しろ!!嫌ならかかってこい!!』
キリシアが大声で言う
『・・・・』
『コラーーー!!返事ぐらいしろ!!』
キリシアが怒鳴ると、槍の石突きを甲板に叩き付ける
『ヒィーーーーーーー!めめっ女神ヴァルキリー様!!お許しを!!』
海兵は震えながら頭を付けて平伏している
『終わりだね』
マルスが呟くと、ヒストリアが驚いている。海兵を急いで船底に閉じ込めると、次々に降伏勧告していく
『マルス、次は!!』
キリシアが言う
『向かいながらゆっくり休憩かな?明け方、残りを潰そう』
マルスが笑顔で言う
『海戦はつまらない!!誰も抵抗しない!!』
キリシアが大声で言うと、みんな笑っている
『えーー!凄く楽しいわよ』
リリシャが笑いながら言う
『リリシャは楽しく船を操作出来るけど私は降伏勧告した瞬間終わりだから!!』
キリシアが苦笑いする
『キリシア師匠、ごめんなさい』
ミリアが目を潤ませて言う
『え!ミリア怒ってないから!』
キリシアが苦笑いすると、メトリシアが笑い始める
翌朝、船団が向かい合っているのを見付ける
『どうしようか?』
『勿論ゆーらゆらします』
リリシャが笑顔で言うとみんな頷いている
『私の取り分は!!』
キリシアが苦笑いしている。近付くと、大型交易船から矢を放ってくるが、結界に当たり、矢は落ちていく
『7隻射程に入ったね』
マルスが微笑みながら言う
『ゆーらゆら~ゆーらゆら~ゆーらゆら~ゆーらゆら~ゆーらゆら~ゆーらゆら~ゆーらゆら~』
リリシャ達が笑顔で歌いながら船を揺らし始める
『女神ヴァルキリー様の天罰だ!!女神ヴァルキリー様!!!』
船員達は大声で叫び出す
『女神様が到着したぞ!!包囲して降伏勧告だ!!』
海軍隊長が大声で言うと、船団が進み出す
『あの船だ!!体当たりしてでも乗り移るぞ!!』
軍艦が反転してマルス達の船に突撃してくる
『あ!ワザワザあっちから来たね』
マルスが微笑みながら言うと、アクアコントロールを使い大きな壁を作り出す。軍艦は水の壁に激突して水が船に流れ込む
『なな何が!!』
軍艦の船員が青ざめていると、船が揺れ出す。船員達は柱やロープに捕まり、耐え始める
『こんな感じでどうかな?』
マルスが微笑みながら呟くと、前後左右に激しく揺れ始める
『女神ヴァルキリー様の神罰が下ったぞ!!女神ヴァルキリー様!!!』
船員達が大声で叫び始める
『あれを見よ!!女神ヴァルキリー様の天罰だ!!降伏しなければお前達も受けるが良い!!』
海軍隊長が大声で叫ぶと、大型交易船は帆をたたみ唖然と見ている
『残りは降伏しました』
船員が言うと、横付けして拘束していく
『あれ?反応が無くなったかな?』
マルスが呟く
『マルス、激しくやり過ぎ!!』
キリシアが笑いながら言う
『じゃあこんなのはどうかな?』
マルスは渦を作りながら船を回し始める
『あ!!面白い』
キリシアが笑いながら言う
『だけど反応が無いね』
マルスが言うと、船を近付ける。キリシアが乗り込む
『コラーーー!!かかってこい!!ボコボコにするぞ!!』
キリシアが大声で叫ぶが、誰1人答えない
『何か言え!!』
キリシアが怒鳴る
『女神ヴァルキリー様!!!!お許しください!!どうかお願いします!!』
船員達は泣きながら言うと平伏している
『つまらない!!夕暮れまで受けとけ!!』
『ヒェーーーーーーー!!・・・・』
船員達は叫ぶと気を失い始める
『あれ!終わった?』
マルスが呟くと船員達が乗り込み、船底に閉じ込め始めると証拠を集め始める
『こちらが証拠となります』
船員が持ってくるとキリシアと読み始める
『完全な作戦だね。兵士で正面から戦うと見せ掛けて、後ろから海からの侵攻で一気に王都占領なんて』
マルスが笑顔で言う
『だけど、まだ陸の軍勢、見付かってないよ』
キリシアが苦笑いしている
『ベラゼルドルが馬鹿だから仕方無いね』
マルスが苦笑いしている
『今頃、王都決戦中かな?』
『お手並み拝見だね』
マルスが微笑んでいる
『早く行った方が良いのかな?』
キリシアが言う
『無理だよね。飽きるまで終わらないからね』
マルスはリリシャを見て言うとキリシアが苦笑いしている
夕方になると、7隻全部降伏する。軍艦が曳航して戻ってくる
『キリシア様、ガベラス王国海軍完全降伏です。まさか軍艦15隻と大型交易船20隻も拿捕するとは』
海軍隊長が苦笑いしている
『この船、どうするの?』
キリシアが苦笑いして言う
『え!拿捕していますので持ち帰らないといけませんが、クライドルド王国に降伏ですので国王陛下が決めると思います』
海軍隊長が苦笑いしている
『そうだね。頑張ってね』
キリシアが笑顔で言うと、気空挺が降下してくる。全員気空挺に乗り込み、王城に向かう事にする
『リリシャ、やり過ぎですね』
フローネが微笑みながら言う
『私の分が無かったのですが?』
リシリアが涙目で言う
『え!あ!気空挺からじゃ出来ないからね』
マルスが苦笑いしていると、リリシャが笑っている
『お兄ちゃん!お帰りなさい』
レディナが抱き付きながら言うと、マルスは頭を撫でている
『王城に着いたらどうするのですか?』
『王都が包囲されているから、ベラゼルドルがどうしているかな?』
マルスが考えながら言う
『そうですか?まだ戦争が続いているのですね』
フローネは心配そうに言う
『フローネ先生を悲しませるなんて!!マルス、大将にお仕置きするよ!!』
キリシアが笑顔で言うと、リリシャが同意している
(不幸な兵士が増えなければ良いのですが・・・・)
フローネは不安になっていく
王城に着陸すると、レズオスが慌ててやってくる
『キリシア様、どうすれば!!』
レズオスが慌てて言う
『何で私に言うの?ベラゼルドルが頑張る番だよね』
キリシアが笑顔で言う
『え!・・・・何とか手を貸してください』
レズオスが苦笑いして言う
『何で貸さないといけないのかな?内戦でしょ』
キリシアが言うと、レズオスがうつ向く。ベラゼルドルの所に案内してくれる
『何寛いでいるの?』
キリシアがベラゼルドルの格好を見て言う
『今、全軍で守備を固めさせている。クライドルド王国に対しての降伏勧告だ!』
ベラゼルドルが手紙を見せる
『それで?私達は一度ここを捨てて帰っても良いんだよね』
キリシアが笑いながら言うと、ベラゼルドルが焦り始める
『え!何故だ!!』
『ここの占領なんてどうでも良いからね』
『・・・・どうすれば!!』
『それにこの文章、国王に対してだから、クライドルド王国とは関係ないね。反乱鎮圧に力を貸す必要は無いね』
マルスが読みながら言う
『え!手を貸してくれないのか!!じゃあどうすれば!!』
ベラゼルドルが慌て出す
『頑張って撃退してね』
キリシアが微笑みながら言うと、ベラゼルドルは慌てて軍を招集して出陣していく