研究室建築
翌朝、ヒストリアが出掛けると、準備が終わった資材を魔法学院に運んでいく
『マルス、これは何ですか?』
リーベルがやってきて驚いている
『建物を作る資材です!暇だから全部作るつもりですよ』
マルスが笑顔で言う
『そうですか・・・マルス、ヴァンパイア倒したのはマルスですね』
リーベルが真剣に聞く
『国家機密です』
マルスが微笑むと、リーベルが苦笑いする
『解りました・・・余り凄いのを見せ付けないでくださいね!ゆっくり建物を作ってください』
リーベルは笑顔で言うと帰っていく
『マルス師匠、これで全部です』
エミールが笑顔で言う
『研究室の地下と基礎を作り始めようか?』
マルスが微笑み、アースコントロールで穴を掘り出すと、棒を次々と打ち込んでいく。石をモデリングで変形させると、下側に紋様魔法と紋章魔法を書き込んでいく。続いて壁と天井を作ると紋章魔法と紋様魔法を次々と書き込んでいく
地下室を作り終える
『マルス師匠、階段は大丈夫そうです!』
メトリシアが笑顔で言う
『地下室完成だね。土を戻して固めようか?』
マルスが笑顔で言うと埋めていき、基礎を作り始める
『マルス師匠、作るのが早くなりましたね』
ミリアが笑顔で言う
『作り続けていたから、馴れたよ』
マルスが微笑んでいると、帰る事にする
『メトリシア様、お帰りなさいませ』
ヒストリアが笑顔で校門で待っている
『待ってなくても大丈夫ですよ』
メトリシアが笑顔で言う
『校門を出た所から護衛をするのが私の仕事になります』
ヒストリアが笑顔で言う
『気にしなくて良いですよ!学校の授業と友達と遊ぶのも大切です』
『え!しかしメトリシア様の護衛も大切です。メトリシア様が授業で疲れて、何か有れば申し訳無いです』
ヒストリアが真剣に言う
『あ!もしかして、何もまだ教えてないね』
マルスが言うと、みんな笑い出す
『ヒストリア、私達は遊んでいるだけですから、疲れた内に入りません!今日も研究室を作っていましたから、授業を受けてないですよ』
『え!何故ですか?』
ヒストリアが驚いている
『誰も私達に教えられる人がいません!学院からは授業免除されています!』
『え!どうして!』
『王国一の師匠以上の魔法使いがいれば連れてきてください』
『え!あ!!マルス様!』
ヒストリアが苦笑いしている
屋敷のリビングにいく
『あ!エミール、渡すものが有った!』
マルスが言うと工房から杖を持ってくる
『エミール専用の杖だよ!大切に使ってね』
マルスが笑顔で言うと手渡す
『え!この凄い杖は!そんな!!私なんかが使える代物で無いです』
エミールが鑑定して青ざめている
『エミールの杖だからエミールしか使う人はいないからね!神様もイタズラしてくれたから、とんでもない杖だけど大切に使ってね』
マルスが笑顔で言う
『はい!マルス師匠!!一生大切に使います!!』
エミールは涙目で言うと大切そうにつえを抱き締めている。エレーヌが微笑んでいる
『ヒストリアさんはどんな武器が得意なのかな?』
『剣と槍を学んでいます』
『じゃあ訓練しようか?』
マルスが笑顔で言うと外に出る。訓練用の剣を持って訓練を開始する
『マルス様!全く当てられませんでした・・・魔法使いに剣を習うとは』
ヒストリアが苦笑いしている
『え!ヒストリア!マルス様の事をまだ解ってないのですか!!あ!マルス様ギルドカードを見せてあげて貰えませんか?』
ケニスが苦笑いして言うとマルスがギルドカードをヒストリアに見せるとヒストリアが見て震えている
『嘘・・・・リベリアの英雄様!!それも大賢者と剣聖!!』
ヒストリアが驚いて震えている
『ヒストリア、マルス様に教えて貰える栄誉、解りましたか?』
ケニスが微笑みながら言う
『はい・・・ケニス様・・・どうして魔法学院に?』
『入ることを決めていたからだよ!魔法学院の基礎を壊す為かな?ヒストリアは騎士学院の基本をぶち壊してね』
マルスが笑顔で言う
『え!ぶち壊す!!』
ヒストリアが驚いている
『ケニス、闘気の基礎をヒストリアに教えてあげてね。才覚が有れば、1年で騎士団長より強くなるからね』
マルスが微笑みながら言うと、ケニスが微笑んでいる
『え!!私がお父様より強くなるなんてあり得ません』
ヒストリアが青ざめている
翌日、魔法学院に行くと
『マルス様、おはようございます』
『ルキア、おはよう』
『今日、授業が無くなったので、研究会の活動をしたいのですが・・・』
『今、建設を始めたから見ていてね!エレーヌ、ルキアの魔力制御を見てあげてね』
マルスが笑顔で言う
『資材が運び込まれたと聞いたので、どの様に作られるのか楽しみです。』
ルキアが笑顔で言う。建設場所に到着すると、マルスは次々とモデリングで資材を変形させて研究室の形を作り始める
ルキアとエレーヌが地下室から出てくる
『え!これが研究室!!こんな短時間で作れるの!!』
ルキアは驚きながらマルスの作業を見つめる
『マルス師匠の魔法建築です』
『凄いです・・・』
『私に手伝える事有りますか?』
ルキアがマルスに言う
『人が入って来ないように見張っていてね』
マルスが笑顔で言うと、大きな資材が浮き上がり、形を変えながら屋根を作り始めている。次は各階の床と壁が出来ていく
『ミリア、エミールと屋敷で準備してあるライトを持ってきて』
マルスが笑顔で言うと、ミリアとエミールは屋敷に向かう
『ルキア、部屋を見て何か指摘が有れば教えてね!後で直すのは難しいからね』
マルスが言うとルキアとメトリシアが仲良く部屋を見て回る
『マルス師匠!大変です!トイレが有りません』
『あ!まだ作ってなかった。あそこに建てるけど、下水道の接続許可が必要なんだよね』
『アリシアお姉さま、まだ来ていません』
メトリシアが言うと、ルキアが驚いている。マルスは紋様魔法と紋章魔法を始めると、エミールとミリアが魔道具を持ってきて取り付けを始める
翌朝、研究室に向かうと、リーベルが青ざめながら立っている
『リーベル様、おはようございます』
マルス達が挨拶をする
『マルス!これは何ですか!!!どうしたら1日で建つのですか!!』
『モデリングで形を変えて作っていますよ。今日は紋様魔法と紋章魔法で外壁と壁と床を完成させます』
『は?・・・・何を!!こんな凄いものを作らないでください!!』
『え?居場所の為の建屋ですので、快適に過ごしたいですからね』
マルスが笑顔で言うと、リーベルは崩れ落ちる
(監視が緩かった・・・もうどうにもならない)
『リーベル様、下水道への接続の件ですが、担当の人に許可を取りたいのですが』
マルスが笑顔で言う
『好きにしなさい・・・』
リーベルが呟くと、マルスは書類にサインをして貰う