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戴冠式後編

ミリアは後ろに弾き飛ばされ、腹の痛みに顔を歪ませる

(痛い・・・)

宙に浮くヴァンパイアを見ると、警備隊隊員が血を流しながら剣を振り戦っている。ヴァンパイアは警備隊隊員の攻撃をかわしながら警備隊隊員に反撃をしている。そして騎士達は青ざめて動けずにいる

『ミリア!大丈夫?回復魔法を』

エレーヌが慌てて回復魔法を使う

『私なんかでは無理無理無理!!マルス師匠!!』

ミリアは涙目になり叫ぶ

『ミリア!マルス師匠が何て言ったの?思い出して!!』

エレーヌがミリアに言う

『マルス師匠・・・・・』

(ミリア、任せたよ・・・マルス師匠、私なんかで・・・)

ミリアは地面に横たわりながら警備隊隊員が戦う姿を見ると、警備隊隊員はヴァンパイアに弾き飛ばされ血を流しながら立ち上がる

『俺は!ミリア殿達を守る!!絶対に守る!!』

警備隊隊員が叫びながら剣を持ち、ヴァンパイアに立ち向かう

(あんなにボロボロになってまだ戦うの・・・・マルス師匠・・・いつも助けてくれた・・・怪我しても最後は笑顔で・・・キリシア師匠もリリシャ師匠も・・・私は見てるだけ・・・私もやれることをやらないと・・・)

ミリアは立ち上がり

『ヴァンパイアーーーーーー!!』

ミリアが叫ぶと、ミリアの周囲に魔力の淡い光が立ち込める

『小娘!!まだ生きていたか!!』

ヴァンパイアがミリアに突撃してくる

『バリア』

ミリアが魔法を使うとヴァンパイアの爪はバリアに弾かれて止まる

『なんだ!!』

ヴァンパイアが驚いていると、ミリアは杖を使い全力でヴァンパイアを殴り飛ばす

『キリシア師匠の方が数倍速い!!』

ミリアが叫ぶと杖で次々殴る。ヴァンパイアは後ろに弾き飛ばされ結界にぶつかる

『バカな!!魔法使いごときが!!!』

ヴァンパイアが叫ぶ

『シャイニングバースト!!』

ミリアが集めた光を集束させてヴァンパイアを吹き飛ばすと光が消えていくとヴァンパイアは音も無く灰になって消えていく

『ミリア様!!』

カミラとソリナが叫ぶと、周囲にいる騎士達が歓声をあげる


一方マルス達は3つの人影がヴァンパイアに変わり

『血が足りん!!血を寄越せ!!!』

ヴァンパイア達がそれぞれ血を求めて動き出す


国王に向かって接近すると

『バリア』

メトリシアが立ち塞がる

『人間ごときが我が攻撃を防ぐとは!!』

ヴァンパイアが驚いていると、騎士団長が斬りかかる。ヴァンパイアはかわして騎士団長に攻撃を向ける

『シャイニングボール』

エミールの魔法が命中する

『人間ごときが!!!許さん!!』

エミールを睨み、魔法を使おうとする

『シャイニングボール』

メトリシアが魔法を放ちヴァンパイアに命中する

『このーー!』

ヴァンパイアがメトリシアに敵意を向ける

『メトリシア!!』

ケニスが急接近してヴァンパイアを一刀両断するとヴァンパイアは灰になって消えていく


入り口側に向かおうとする2体のヴァンパイアにはマルスが間合いを詰めて剣を振ると、ヴァンパイアはかわしながら伸びた爪でマルスを攻撃するが、マルスは急にスピードをあげてヴァンパイアを剣で一刀両断するとヴァンパイアは灰になって消えていく

『バリアフィールド』

マルスがバリアを張るとヴァンパイアはバリアにぶつかる

『なんだ!!人間め!!』

ヴァンパイアがマルスを睨み付け、激怒してマルスに攻撃を仕掛けるが、マルスはかわしながら横にヴァンパイアを両断する

『人間ごときが・・・・』

ヴァンパイアが何か言おうとするが、マルスは高速でヴァンパイアを斬り裂くとヴァンパイアは灰になって消えていく


『あれがマルス殿か・・・凄い、ヴァンパイア2匹を軽く倒すとは・・・』

新国王は呟く

『これが英雄とその弟子か・・・』

元国王が笑顔で呟く

『凄い・・・・俺はとんでもない事を・・・』

護衛騎士隊長はその場に座り込んでいる


『やっぱり強い!!この目で本当の戦いを確認できたぞ!!』

ウイントレスが嬉しそうに笑顔で言う

『逃げなかったの?』

『マルスがいれば勝てると思っていたからな!!ウルスト、見たな!これが英雄の実力だ!』

ウイントレスが笑顔で言うとウルストが頷く

『面倒になるから秘密だよ!自分はここに居なかったと言うことで!』

マルスが笑顔で言うと、ウイントレスが笑い始める。ウルストが苦笑いしている

(これだから無名なのか・・・・)


『騎士団長もしかして宝物庫に献上した血珠かな?』

マルスが笑顔で騎士団長に言う

『まさか・・・それしか無いか・・・と言う事は後2体!』

騎士団長が青ざめると宝物庫に向かう

『マルス殿、いてくれた事を感謝します』

『面倒だから居なかった事でお願いしますね』

『面倒だから・・・畏まりました』

新国王は苦笑いしている

『パーティー、楽しんできてね。メトリシア』

マルスが微笑みながら言うとエミールが微笑んでいる

『はい!マルス師匠!!だけど師匠と一緒に居たいです』

メトリシアが笑顔で言う


『国王陛下報告します。町中でキマイラが暴れ正体不明の一団に倒されました』

騎士が報告をすると全員マルス達を見て微笑んでいる

(絶対ミリア殿だ!!)


『大変です!マルス殿達の屋敷を襲った賊を捕らえましたが、ヴァンパイアが現れました!!』

騎士が言う

『ヴァンパイアだと!!』

『ミリア殿の活躍により、この通り討伐されました』

騎士が血珠を差し出す

『ミリア殿か!やはり凄いな・・・称えられないとは』

新国王が苦笑いして見ている

『面倒だから帰ろうか?エミール』

『はい!マルス師匠』

エミールが微笑んでいるとケニスが笑い始める

『ちょちょっちょっと待ってください!お願いですからもう少し居てください!』

副団長が慌てて言う

『やること無いから帰りたいな~』

マルスが笑いながら言う

『マルス殿、別室に料理を用意しますので、食事を取りながらゆっくりしてください』

ヘルトが苦笑いしながら言う

『ミリアも心配だからな・・・・』

マルスが苦笑いして言う

『あ!そう言う事ですか・・・・』

ヘルトが苦笑いする

『私の責任でこちらにミリア殿を招待します。秘密の件は守らせます。』

王妃が笑顔で言う

『それなら良いけど・・・ミリアが魔法学院に入学した事を伝えていらっしゃる様ですからね』

マルスが微笑みながら言うと、王妃は苦笑いする

『手出しはさせませんから安心してください』

王妃が真剣に言うと国王と元国王が苦笑いしている

『マルス師匠、どう言う事ですか?』

エミールが不安そうに言う

『国家機密にしてくれると言う事だと思うよ。口の軽い副団長と団長には内緒にしないとね』

マルスが笑顔で言うと、メトリシアが大笑いする

『わわわっ私は口は軽くは無いで・・・・・・すいません口が滑る事が有ります』

副団長が否定しようとすると、みんなに睨まれる

『やっぱり解っていたのですね。口が軽い事!』

マルスが笑い出すと、全員笑い出す

『全て筒抜けですね。リリシャ殿の実家の件も、リリシャ殿からの借金の件も、男爵家の領地分割やリリシャ殿の元許嫁の件も、リベリアの件もすぐに全て教えてくれました。』

王妃が笑いながら言う

『元許嫁・・・・あれは酷かったです』

マルスが苦笑いすると

『あれは有り得ないです。リリシャ様は冒険者になって正解です!』

メトリシアが笑顔で言う

『しかし、リリシャ殿は一切取り立てを行う気が無いのでしょうか?』

『困っていないですからね、稼ごうと思えば、迷宮で稼ぎます。』

マルスが笑顔で言う

『魔法のランプ借りたら、財政が悪化すると思っていましたが、ランプの燃料代が無くなって、逆に安くなりましたが、本当にあの金額で良いのですか?』

王妃が真剣になり言うと、国王が頷いている

『ミドルに任せているから、どうでも良いですね!魔石は迷宮で集めた物です。それにギレリムの外装代しかかかっていません。それにみんなの練習だからね』

『はい!沢山組みました!エビリア先輩とクレスタ先輩も組むのが好きです。』

メトリシアが笑顔で言う

『王都で貸出しはしないのですか?』

『まだ無理かな?警備も整わないからね、ケニス』

マルスが言うと、ケニスが苦笑いしながら説明する。国王が副団長を睨んでいる

『え!』

副団長が黙り込む

『あれ?まさか・・・まだ門番に渡してないの?』

マルスが聞く

『団長の部屋に有ります』

副団長は青ざめながら言うと慌てて取りに向かう



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