ウイントレス来訪
数日後、ウイントレスが青年を連れてくる
『ウイントレス、久しぶりです』
マルスが笑顔で言う
『マルス・・・・この屋敷、魔法で作ったのか!!フローネ師から聞いていたが、こんな早く作れるのか!!』
ウイントレスが笑顔であちこち見ながら言う
『家が無いと大変だからね』
マルスが笑顔で言いながら応接室に案内する
『マルスは戴冠式に参加しないのか?』
『するつもりは無いよ!面倒だから』
『やっぱりそうか・・・だから王太子夫妻から説得を頼まれた』
ウイントレスが苦笑いしながら言う
『そうなんだね。行く気は無いけどね』
マルスが笑いながら言う
『ここに招待状を持ってきたが、無駄だな』
『そうだね。面倒事は断るよ』
マルスが微笑みながら言う
『こう言う事ですね。ヘルト王子が説得に行けば解ると言われたのは・・・』
青年は苦笑いしながら呟く
『キリシア殿が居たら平気で国王陛下からの褒美も断るからな・・・王国名誉伯爵位ですら即答で断ったそうだからな!国王陛下が何とか説得してやっと受け取ったからな』
『アハハハ、だから説得するのが不可能なのですね』
『そうだ!今回も気空挺で送って貰おうとお願いしたが、面倒事になるから行かないと言われてしまった!クレシアも笑いながら留守番すると言う始末だ』
ウイントレスが苦笑いしながら言う
『クレシア姉さんが来なかったのはそう言うことですか・・・』
青年が苦笑いしていると、アリシアとメトリシアが入ってくる
『ウルスト、来ていたのですわね』
アリシアが笑顔で言う
『え!アリシア様、何故こちらに!!』
『この家に居候してますわ』
アリシアが笑顔で言うと、メトリシアが笑っている
『は?居候!!』
『快適な屋敷だからもう王城に帰りたく無いですわ』
アリシアが笑い始めると、ウルストが苦笑いしている
『下手にマルスを脅すとアリシア王女とメトリシア王女を敵に回すから気を付けるのだぞ』
ウイントレスが笑い始める
『だからヘルト王子が手強いから説得不可能と言われたのか・・・』
『説得?』
『マルス殿を戴冠式に招待する事だ』
『不可能ですわ』
アリシアが笑いながら言う
『何故、急にマルス師匠を招待したいのですか?』
メトリシアが聞く
『参加する者が減ったからだな・・・理由は解らないが、半分が参加不可能になったと聞いたが理由は解るか?』
ウイントレスが苦笑いする
『つけ狙われたから、潰したけどそれでかな?』
マルスが笑顔で言う
『そうですね・・・西側ほぼ全部と王都内の貴族に重臣ですかね?』
『そうですわ!この屋敷を襲った馬鹿に宮廷魔術師と魔法研究院長も更迭されてますわ』
アリシアが笑顔で言う
『あ!マルス師匠!宮廷魔術師長に魔法学院院長に魔法研究院長全部いません』
メトリシアが笑顔で言う
『こう言う事か・・・通りで魔法使いが少ないはずだ!魔法に対しての警備がいないとは・・・』
『リーベル様がいるから大丈夫だとは思うけど』
マルスが微笑みながら言う
『そうですわ』
アリシアが微笑むと、ウイントレスが残念そうにしている
『マルス様、騎士団長様が参りましたがどうなさいますか?』
カミラが苦笑いして言う
『もしかして、来るの知っていましたか?』
マルスが微笑みながら言うと、ウイントレスが苦笑いしていると騎士団長が入ってくる
『マルス殿、相談が・・・』
『断ります』
マルスが笑顔で言うと、ロイドが後ろで苦笑いしている
『まだ何も言ってないが』
『戴冠式には出ません』
『そこを何とか!!頼む』
騎士団長が頭を下げるとウルストが苦笑いしている
『騎士団長が始末をつけないから、こうなったんだよね?』
『え!それは・・・そうだが・・・警備が足りない』
『それは団長が悪い』
『頼む!!本当に信用出来る人がいないから!戴冠式の会場の警備を手伝ってくれ!!』
『騎士団も魔法師団も使えないね』
マルスが苦笑いする
『その通りだ!!信用出来る魔法使いは王城に1人もいない!!騎士も少なくなって危険な状況だ!このままだと本当に暗殺もあり得る・・・』
『は?暗殺!!』
ウイントレスが苦笑いする
『その通りだ!捕らえようとして手配したが逃げたものがいる。最悪戴冠式で暗殺を企てると思われている』
騎士団長が言う
『それは本当ですの?』
『本当だ・・・申し訳無い』
騎士団長が頭を下げている
『騎士団長・・・リベリア警備隊は何人連れてきたの?』
マルスがウイントレスに聞く
『4人しか連れてきてない』
『4人か・・・』
マルスが呟くと、ウイントレスが苦笑いしている
『何故、警備隊を気にするんだ?』
ウルストが不思議そうに言う
『騎士団長以上の達人だからだね』
マルスが笑顔で言うと、騎士団長を見る
『もう一騎討ちはしないぞ!!絶対にしない!!』
騎士団長が即答すると、苦笑いしている
『は?本当ですか?』
『お前が継いだら警備隊は宝だぞ!前警備隊隊長の功績は隊員だ!キリシア殿が目標では誰1人鍛練を辞めない!』
ウイントレスが笑顔で言う
『これ以上鍛えないでくれ!!頼む』
騎士団長が言うと、アリシアとメトリシアが笑い始める
『無理だね。キリシアの訓練相手だから』
『あの訓練、真似は出来ない・・・・』
騎士団長が落ち込み始める
『マルス師匠、こうなると本当に危険です』
メトリシアが心配そうに言う
『そうだね。全部騎士団長の責任だね』
『それを言われたら・・・返す言葉もない』
『戴冠式じゃ武器を持ち込めないから、警備も不可能だからね』
マルスが言う
『ケニスと一緒なら問題ない!!騎士も2人、人避けにするから頼む』
『マルス師匠、どうなさいます?』
メトリシアが苦笑いしている
『ミリアは行くことが出来ないから、エレーヌと留守番だけど、エミールも連れていった方が良いね』
マルスが考えながら言う
『あ!そうですわ!エミールも王国名誉魔法使いですから、杖を持っていても問題は無いですわ』
アリシアが笑顔で言う
『エミール殿も居てくれたら助かるが、ミリア殿は何故ダメなんだ?』
騎士団長が聞く
『キリシアにボコボコにされたい?団長!!』
『え!聞かなかったことにしてくれ!!』
騎士団長が苦笑いしていると、ウイントレスとウルストが苦笑いしている
騎士団長と、ウイントレスとウルストが帰った後
『マルス師匠、私が一緒に行けなくてすいません』
ミリアが残念そうに言う
『ミリアには町中を守って欲しい。恨まれているのはこの屋敷も危ないからね』
『あ!そうです!!』
『だからミリアは、屋敷をカミラさんとソリナさんとエレーヌと守ってね。ミリアまかせたよ。』
マルスが笑顔で言う
『はい!マルス師匠!!』
ミリアは笑顔で言う