研究室の準備
翌朝、魔法学院に登校する
『おはよう、ルキア』
マルスがルキアに挨拶をする
『マルスさん、おはようございます』
ルキアが笑顔で言うと、隣の女生徒が驚いている
『もう少ししたら研究会の活動場所が出来るから、楽しみにしておいてね』
マルスが笑顔で言う
『本当ですか？嬉しいです』
ルキアが満面の笑顔になる
担任が入ってくるとマルス達を見て
『何でいるんだ！！頼むから秘書でも読んで、自由にしていてください』
担任が青ざめながら言う
『たまには授業に来ただけですよ』
『え！来なくて良いから、頼むから間違いを指摘しないでください』
担任が青ざめている
『授業、始めないのですか？』
ミリアが笑顔で言うと担任は慌てて授業を始める
『マルス、ミリア、メトリシア、ちょっと来てください』
リーベルが迎えに来ると応接室に向かう
『マルス、通学しなくて良いので自由にしていてください』
『リーベル様、例の土地は、もうそろそろ囲いは終わりましたか？』
マルスが笑顔で言う
『終わりました・・・もしかして確認の為に来たのですか？』
『学院内で居場所を作るためにですね』
マルスが笑顔で言うと、リーベルは苦笑いしている。マルス達は確認に向かう
『思ったより広いですね』
ミリアが嬉しそうに言う
『そうだね。下準備と資材搬入の準備を始めようか？』
『はい！マルス師匠』
メトリシアが嬉しそうに言うと、リーベルが苦笑いしている。マルスは地下の状態と下水道の位置を確認する
『資材が集まったら建物を作ろうね。かなり大変だけどね』
マルスが笑顔で言うと、ミリアとメトリシアが嬉しそうに笑っている
マルスは１人で学院内を歩いていると付与魔法の授業を覗く
『え！これが授業！！何やっているだろう？これで上手くいくはずは無いか・・・リリシャが誰にも教えて貰えなかったのはこれだからか・・・』
マルスは呟くと歩いていく。魔法薬を作る授業をやっている教室を覗く
『え！全く魔力が安定してない！これでは作れないよね』
マルスが苦笑いしながら呟くと覗くのをやめて歩いていく
『どこに行っていたのですか？』
『ちょっと散歩していたよ』
マルスが微笑みながら言う
『散歩なら一緒に行きましょう』
ミリアが笑顔で言う
『ミリア達は何していたの？』
『教室に行って覗いてみましたが、詠唱の練習を聞いて見ましたが・・・何をやっているんだろうと思いました』
メトリシアが苦笑いしている
『この学院、要らないね』
マルスが言うとメトリシアが笑い始める
『マルス師匠がやる気になった？』
ミリアが呟く
『全部は無理だね。貴族だから教えろとか言われたら放り出す』
マルスが笑いながら言うとメトリシアが笑い始める
マルス達は屋敷に帰ると資材の下準備を始める。ミリアとメトリシアはマジックポーションの作成を始める。そして、仕立て屋が服を納品に来る
『マルス様、最高の出来上がりです』
仕立て屋が笑顔で言うとジャケットを出してくる。マルスは確認してから
『ケニス、着てみて』
マルスが笑顔で言うとケニスが着心地を確認する
『動き易いです』
ケニスが言うと、仕立て屋が確認をしていく
『ケニス、似合っているね』
マルスが微笑むと、ケニスも微笑む
『マルス様、付与魔法の準備をなさいますか？』
『そうだね。丁度手が空いているから始めようかな？』
マルスが微笑む
『これで失礼します。もし失敗したら何度でも作り直します』
仕立て屋が笑顔で言うと帰っていく。マルスはケニスからジャケットを受け取り、魔力の通りを確認していく
『ボタン以外は魔力の通りが良いね。これなら数日で完成するね』
マルスが言うと魔力制御を始める
『マルス様、革屋が参りました』
『今は手を離せないから、ケニス、受け取っておいて』
マルスが言うと、ケニスが笑顔で受取に向かう。受け取り確認をして納屋に置いて貰っている
『マルス様、まさかこんな豪邸とは知りませんでした』
革屋が笑顔でマルスに言う
『面倒事になるから秘密にしてね』
マルスが笑顔で言う
『え？あ！はい！』
革屋が苦笑いして言うと、マルスは革を確認していく
『また用意しておきますのでご贔屓に』
革屋が笑顔で帰っていく
『素材庫にしまうから手伝ってね』
マルスが笑顔で言うと、ケニスが頷く。マルスはレビテーションで革を浮かせると素材庫に持っていく。棚に種類毎に置いていく
ジャケットに魔力を通す続きをしていると、
『マルス様、鍛冶屋のグラベル様が訪ねてきました』
カミラが笑顔で言う
『応接室に通しておいて、少ししたら行くから』
マルスが言うと、カミラはグラベルを通し、ハロイナが冷たい飲み物を出して待っていて貰う
『遅くなりました。付与魔法の準備をしていましたので』
マルスが笑顔で言う
『何だ！この屋敷は！！マルス！！天井のランプなんて王城でしか見たこと無いぞ！！』
グラベルが興奮気味に言う
『王城・・・あ！数ヵ月前に納品しましたね』
マルスが笑顔で言うと、ケニスが笑い出す
『納品・・・そう言うことか・・・剣はこれだ！』
グラベルが笑顔で言うと剣を置く。マルスは手にとって魔力を流してみる
『中々の出来です。このままでは付与魔法出来ませんが、剣としては中々良い出来です』
マルスが微笑みながら言う
『なんだと！これでも中々の出来だと！』
グラベルが怒り始める
『材料が余り良くありません・・・多少ミスリルが入っていると思いますが、まだまだ改善の余地が有ります』
マルスが笑顔で言うと、グラベルが苦笑いしている
『材料が有れば！もっと良い物を作れるぞ！！』
『ケニス、例の杖を持ってきて』
マルスが笑顔で言うとケニスが笑顔で取りに向かう
『例の杖？』
『杖の彫刻をお願いしたいのが有ります。完成したら弟子達に１人前の証として渡す杖ですので、重大な仕事です。本当はギレリムにお願いするつもりでしたが』
『わかった！！どんな杖でも鍛えてやる！！ギレリムにはやらせるなよ！！』
グラベルが興奮して言うと、ケニスが笑顔で２本の杖を持ってくる
『グラベル様、こちらが杖です。最終的な彫刻をお願いします』
ケニスが言うとグラベルが受け取り確認を始めると震えている
『これは鳥か？目が蒼いとは・・・こっちは猫？』
『完成したら付与魔法をしますのでお願いします』
『なんだ・・・もしかしてミスリルと金か？蒼は・・・』
『銀の杖に金とブルーミスリルを使っています』
マルスが笑顔で言う
『・・・ぶぶブルーミスリル！！どうやって手に入れた！！』
グラベルが震えながら怒鳴る
『やりたくなければ、別の人を探します』
『やる！！やらせてくれ！頼む！！』
グラベルが頭を下げながら言うと、ケニスが微笑んでいる
『どうしようかな？上手く出来るかな？』
マルスが微笑みながら言う
『こんな凄い杖！頼むやらせてくれ』
グラベルは杖を握りしめながら言う
『頼んだね』
マルスが笑顔で言う
『気合い入れてやらさせて貰う！！』
グラベルは笑顔で言うと帰っていく
『マルス様、職人の扱いが上手いですね』
『キリシアの真似だけどね』
マルスが笑顔で言うとケニスが笑い始める
