買い物
『あ!!』
マルスが声をあげると、メトリシアが驚いている
『どうかしましたか?』
ミリアが驚きながら聞く
『下男雇ったのに!馬房作ってない!!』
『あ!まだ作ってなかったですね』
ミリアが微笑みながら言う
『マルス師匠、今から作りますか?』
メトリシアが笑顔で言う
『マジックポーション、まだ作ってないけど材料が足りない!!すぐに集めないと』
『あ!忘れていました!すぐに買いに行きましょう』
ミリアが笑顔で言う
『後はエリカ達の必要な物を買わないといけないよね』
『あ!はい!』
ミリアが笑顔で言う
『ハロイナさん、クエリスさんは手を離せないと思いますので買い物に付き合って貰っても良いですか?』
『え?買い物ですか?』
『服が必要と思いますので、自分達は道具屋と何でも屋に用が有るので一緒に行けたら良いのですが』
『あ!はい!勿論です』
ハロイナは笑顔で言うと、クエリスに伝えに行く。クエリスが笑顔でこっちを見て頷いている
マルスは金貨の袋を持ってミリアとハロイナと道具屋に向かう
『主人はいますか?』
『少々お待ちください』
店番の女性が笑顔で言うと奥から主人がやってくる
『マルス様、今日は材料ですか?』
『マジックポーションが大量に必要ですので沢山材料が必要です』
『畏まりましたが、どのぐらい必要ですか?』
主人が笑顔で言う
『沢山必要だから、在庫全部でどのぐらい有るのかな?』
『現在、在庫全部で金貨30枚分は有りますがどのぐらい必要ですか?』
『じゃあ全部配達しておいてください』
マルスが笑顔で言うと金貨を積み上げて数え始める
『え!本当によろしいのですか?それも即金とは・・・』
主人が驚いているとハロイナも苦笑いしている
『何回も買いに来るの面倒だからね』
マルスが笑顔で言う
『シュルトから聞いていましたが・・・本当だったとは!』
主人が笑顔で言うと、金貨を数えて確認する。屋敷に送って貰うことにして何でも屋に向かう
『キルエス、いるかな?』
『マルス様、どうかなさいましたか?』
『シュルトから聞いていると思いますが、建物を作る材料が欲しいので、木材と石材が欲しいのですが、手配できますか?』
『はい!勿論です!すぐに手配しますが、どのぐらい必要ですか?』
『納屋と工房を建て替えるので沢山ですね』
『前回シュルトが手配したのと同じぐらいで宜しいですか?』
『あ!そのぐらい有れば良いかな?いくらぐらいかな?』
『金貨20枚で大丈夫ですが、木の質はどうでも良いのですか?』
『材料が有れば、廃材からでも作れるからね』
マルスが笑顔で言うと、ミリアが笑っている
『シュルトも深く考えないで大丈夫と言っていましたね』
キルエスが苦笑いしている
『木と石が細かく砕かれた様な物も有るのかな?』
『え?完全な廃材ですよね?そんな物いくらでもタダで貰えますが欲しいのですか?』
『試してみたいかな?』
『解りました。少し仕入れて配達します』
キルエスが笑顔で言うとマルスは金貨を積み上げて渡す
『集めて届けて置きます』
キルエスに見送られて服を探しに向かう
『ハロイナさん、どこか良いお店知っていますか?』
『はい!案内します』
ハロイナは笑顔で言うと店に入っていく
『この店、安くて良さそうな服が沢山有ります!』
ミリアが笑顔で言う
『昔から私服買う時に使っていました』
ハロイナが笑顔で言う
『ハロイナさん、エリカとサーリンとケーレスとレーゼンの服を選んで貰っても良いですか?後、ハロイナさんとクエリスさんの服もお願いします』
『え?私達の服も?』
『はい!ついでになって申し訳無いのですが、必要な物は選んでください。昨日資金はたっぷり稼いできましたので』
マルスが笑顔で言うと、ミリアが笑い始める
『え?稼いできた?迷宮ですよね?そんなに稼げるのですか?』
ハロイナは驚いている
『聞かない方が良いですよ。ケニスに後で聞くと良いです』
ミリアが笑顔で言う
『さっき買った分と同じぐらいはまだ有りますので気にしないで選んでください』
マルスが笑顔で言うとハロイナは苦笑いしながら服を選び始める
『仕立てとかは出来るのですか?』
マルスが店員に聞く
『え?仕立てですか?当店では行っていません。安く作る為に決まったサイズで作っていますので、中々仕立てはやれないです』
『そうですか・・・やはりどこか探しておいた方が良いかな?』
マルスが呟く
『信用出来る人でないと中々引き受けて貰えませんが、誰か知り合いから紹介が必要です』
店員が苦笑いしながら言う
『そうですか・・・職人か・・・あ!聞いてみるかな?』
マルスは微笑みながら呟くと、ミリア達の服選びを眺めている
『マルス師匠、夢中になってしまいました』
ミリアが言うとハロイナが苦笑いしている
『これ全部でいくらですか?』
マルスが笑顔で言う
『え!これ全部ですか?』
店員は数えながら計算を始める
『全部で金貨5枚と銀貨2枚です』
店員が苦笑いしながら言うと、マルスは硬貨を渡す
『またのお越しをお待ちしています』
店員は満面の笑顔で見送ってくれる
『マルス様、大金になって申し訳ありません』
ハロイナが苦笑いをしている
『気にしなくて良いですよ。後、一軒確認したいのですが宜しいですか?服を仕立てる時用に職人を紹介して貰えるか、聞いてみたい店が有りますので』
マルスが微笑みながら言う
『仕立てですか?確かに紹介が無いと中々作って貰えません』
ハロイナが言うと、マルスは路地に入っていく
『すいません。主人はいますか?』
マルスは店に入って声をかける
『なんだ!ん?小僧』
『覚えていますか?』
『ちょっと待っていろ!』
主人が奥に行くと糸を持ってくる
『これは魔力が通るか?』
主人が言うと、糸を置く。マルスは魔力を通して確認する
『ある程度通ります』
マルスが笑顔で言う
『アーメルドのジジイ、本当に魔力の通る糸を送って来たか!』
主人が笑い出す
『アーメルドの爺さん、糸を沢山持っていてローブも革製品も沢山作れました』
マルスが笑顔で言うと主人は笑い始める
『紹介されたと言わないで、イキナリ魔力が通るか確認してダメ出しされたと言っていたぞ!次は容姿と名前教えておけと言われたからな!!ワッハッハッハ』
『キリシアだからね』
『そう言えば1人か?』
『魔法学院に来たのでミリアと2人だね』
『そうか!今日は何の用だ!』
『職人の知り合いに服の仕立てとか鍛冶師いないかな?』
マルスが聞く
『頑固者ならいくらでもいるぞ!』
『試しで色々作る事になるから紹介して欲しいな~』
『魔道具にするのか?』
『鍛冶は魔道具だね。服はメイド服と、革でジャケットを作って欲しい』
マルスはハロイナを見て言う
『ちょっと待っていろ!手紙を書いてやる』
店主は笑顔で手紙を書き始めると、手渡してくれる
『これを持っていけ!』
主人が笑顔で言う
『何か買った方が良いかな?』
『ワハハハ、マルスが欲しそうな物は今は無い!必要になったら言ってくれ、アーメルドの爺さんに頼むからな!』
『ヴライス糸店とレベレス革店かな?』
『そうだ!ん?レベレスも知り合いなのか?』
『2回リベリアに配達して貰ったよ。キリシアの買い方だけど』
『あ!在庫全部か?』
『そうだよ』
『ワハハハ!在庫全部買うのはお前達だけだ!必要になったら言え!爺さんにいくらでも注文してやる!』
主人は笑いながら言うと見送ってくれる
『マルス様、凄い人と知り合いなのですね』
ハロイナが驚いている
『あ!キリシアの買い方だと職人と仲良くなるんだよね』
マルスが言う
『あ!キリシア師匠、言い値で全部買います。アーメルドの革屋さんの時は魔力通る革、在庫全部でいくら?って聞いて言い値で金貨積み上げて終わりにしました!』
『は?在庫全部でいくら?あり得ないですよね』
ハロイナが苦笑いしている
『さっき自分もしたけど、楽だよね』
『あ!道具屋と何でも屋、有無を言わせませんでした!』
ミリアが言うと、ハロイナが思い出して苦笑いしている
『ここか』
マルスが店の前に着くと、ハロイナが驚いている
『マルス様、この店は入ったらダメです。追い返されます』
ハロイナが驚きながら言う
『そうなの?』
『気に入らなきゃ、即帰れと言われます』
『入ってみようか?』
マルスが笑顔で言うと中に入る
『なんの御用でしょうか?』
『仲間の仕立てを頼みたいんだけど』
マルスが笑顔で言う
『は?辞めておいた方が良いです。怒らせるだけです』
店員が苦笑いして言う
『そうなのですか?』
『不可能ですので、お帰りください』
店員が慌てて言うと奥から男が出てくる
『なんだ!小僧!』
『仲間の革のジャケットを作って欲しいのですが』
『は?なんだ!革でジャケット!ふざけるな!!』
『出来れば、魔力の通る革と糸を使い、魔道具化したいのでよろしくお願いします』
マルスが笑顔で言う
『は?ふざけるな!!小僧!魔道具作れるものなら作って見せろ!!』
『作って持ってきたら仕立てして貰えますか?』
マルスが笑顔で言う
『ワッハハハ、小僧が作れたらな!』
『どんな魔道具が宜しいですか?』
『そうだな!魔法のランプを持ってこい!』
『ん?その程度ですか?屋敷に沢山有ります』
『は?何を言っている!俺のが壊れて良いランプが手に入らないのにか!!』
『え?壊れた?誰の作ったランプですか?』
『フローネ師のランプだ!』
『え?先生の?壊れたランプは有りますか?』
マルスが笑顔で言う
『なんだ!小僧!壊れたランプが有ったら直せるとでも言うのか?』
『魔石が割れたのであれば、交換すれば直りますが、外装の状態を見ないと解りません』
マルスが言うと主人は店員に持って来るように言う
『魔石が割れていますが外装は綺麗ですね。大事に使ってくれていたのですね』
マルスが受け取り、確認する
『直せるのか?』
『今ある材料でやるしかないけど大丈夫だね』
『は?本気か?治るのか?』
『フローネ先生のランプは糸を使っていますが今は無いので代用品で使用出来るようにしますが、宜しいですか?糸でやり直したかったら、言ってくれればリリシャに言って取り寄せます』
マルスが笑顔で言う
『直せるものなら直してみろ!!』
主人が言うと預かって帰ることにする
屋敷に帰ると、マルスはすぐに魔石と革で糸を作り、付与魔法をする。魔石を交換すると点灯させて確認する。再びケニスを連れて店に向かう
『主人はいますか?』
マルスが笑顔で言う
『は?もう戻ってきたのか?』
店員が驚きながら主人を呼ぶ
『これね』
マルスがランプを手渡すと、主人はランプを点灯させる
『本当に直った!!馬鹿な!魔法研究院の馬鹿どもでも直せなかったのを短期間で!何者だ!!』
主人が驚きながらマルスを見ている
『これで仕立てしてくれますよね』
『約束は約束だ!!作ってやる!どんな革のジャケットだ!』
主人が言う
『魔力が通る革で魔力が通る糸を使って作ってね。革はこの革でどうかな?』
マルスは革を袋から出して置くと糸も一緒に置く
『ん?この革は!!ちょっと待て!!最高級品だぞ!!このマークはヴライス糸店だと!!何故持っている!!小僧何者だ!!』
『アーメルドでローブ作った時に知り合いになっただけだよ』
『は?何者だ!!普通用意出来ないぞ!』
主人が詰め寄る
『あ!これを渡し忘れていた』
マルスが手紙を渡すと主人が読んで苦笑いしている
『マルス!!お前!!何故先に出さない!』
『ん?だけど作ってくれるのでしょ』
マルスが笑顔で言う
『ワハハハ、そう言うことか!あの野郎、とんでもない客を回したな!どんなジャケットでも作るぞ!!』
店主が上機嫌で言うとケニスの採寸をする
『魔石はどんなものを使うつもりだ!』
『あ!これを使ってね、細工はしてないけどもう魔石は埋め込んでいるから、ある程度細工してくれて大丈夫だよ』
『これは・・・初めて見るが・・・あ!オルクスの奴が自慢していた魔石と同じだ!!』
『オルクス、知り合いなんだ』
『まさか!!お前がオルクスが言っていたマルスか!後、リリシャとキリシア!!』
『リリシャとキリシアはリベリアにいるから、今はいないよ』
『オルクスの事を先に言え!!あ!聞いてもわからないか・・・ワッハハ!最高のジャケットを作るぞ!!材料が全部有るからな!それも水蜘蛛の生地まで入れて有るからボタンぐらいしか用意するものが無い!!』
『じゃあ出来たら教えてね』
マルスが笑顔で言うと、ケニスが屋敷の場所を教えている