魔石買取り
翌日は迷宮に向かい、最短距離で15層に向かう。狼に遭遇するとマルスは一刀両断してから
『狼か、面倒だね』
マルスが微笑む
『素早いから魔法の照準がつけにくいですね』
エミールが苦笑いする
『あ!!エミールに無詠唱のやり方を教えてない!』
マルスが気がついて苦笑いする
『え!忘れていたのですか!!マルス師匠!!』
『すっかり忘れていた!ごめん!メトリシアももう出来るから一緒に覚えてね』
マルスが笑顔で言うとやり方を教えていく
『え!!これだけなのですか!!』
エミールは驚きながら言う
『ファイヤーボール』
狼に向かって魔法を放つと、命中して黒い煙になって消える
『魔力制御の賜物だね』
マルスが笑顔で言うと、メトリシアとエミールが次々と魔法で倒しながら進む
『次は16層だね』
マルスが笑顔で言うと、下へ降りていく。小部屋毎に順番に倒して進むと、大部屋に到着する
『残念です!デカイのいません』
ミリアが言うとみんな微笑みながら
『ファイヤーストーム!!!』
大部屋の中は炎に包まれて焼き尽くされていく
『魔石を拾う方が重労働ですね』
ケニスが微笑みながら言う
『エミールまで加わると、滅多な事が無いと接近されないからね』
『後方だけ警戒していますが、片っ端から殲滅しているので暇ですね』
ケニスが微笑みながら言う
『油断だけはする訳にいかないからね』
マルスが微笑んでいると、みんな魔石を拾い始める。17層に向かうとタイガーと遭遇する
『ファイヤーボール』
ミリアが見付けた瞬間に魔法を放ち、黒い煙になって消えていく
『次はミリアより早く見付けて倒します!』
メトリシアが笑顔で言うと、見付け次第、次々と倒して進む
『マルス様、タイガーが雑魚に見えてきます・・・見た瞬間に消し飛ばすので姿を確認している暇も有りません』
ケニスが苦笑いしている
『このままだと魔石拾い係りかな?』
マルスが苦笑いする
『仕方ないですが、手応えが無さすぎます』
ケニスが苦笑いしていると17層を一周する
『マルス師匠!18層いきますか?』
『魔力制御が大丈夫ならいく?』
マルスが微笑みながら言うと、全員魔力制御を確認してからケニスは闘気を確認する。18層に降りていくと小部屋毎に焼き尽くしていく
『マルス師匠、終わりました!!』
ミリアが笑顔で言うと、エミールが微笑んでいる
『じゃあ荷物も多くなったから帰ろうか?』
『はい!マルス師匠』
笑顔で言うと迷宮出口に向かって歩き出す
『あ!迎えを呼んでおけば良かったね』
マルスが苦笑いする
『あ!重た過ぎます・・・引き取って貰いますか?』
エミールが苦笑いしながら言う
『そうだね・・・15層の分だけ持って帰ろうか?』
『はい!マルス師匠』
ミリアが笑顔で言う
『どうして15層分だけ持って帰るのですか?』
『魔道具を作成する時用に、多少持っておきたいからね』
マルスが笑顔で言うと、みんな微笑んでいる。冒険者ギルドに到着する
『すいません、買取りをお願いしたいのですが・・・』
『え!?列に並んで下さい』
職員が言うと仕方無く列に並ぶ
『あ!マルス様!!お待ちしていました。こちらにどうぞ!』
奥で見ていた職員が急いでやってくると案内をしてくれる
『今日はどのぐらいになりますか?』
職員が微笑みながら言うと、みんなで魔石の袋を積み上げる
『取り敢えずここまで買取りをお願いします、この分は持ち帰りますので』
マルスが微笑みながら言うと、職員が魔石を出して鑑定を始める
『・・・・・この魔石中魔石より大きいですね・・・何層の分ですか?』
職員が苦笑いする
『16層17層18層ですよ』
『やっぱり・・・・ちょっとじっくり見ます』
職員は他の職員に応援を頼むと、職員達が鑑定しながら数え始める
『マルス様、まさか、もう18層まで潜られると思いませんでした』
オイゲルが苦笑いしながら入ってくる
『ミリアが暴走して殲滅していたからですね』
マルスが微笑みながら言う
『え!私ですか!!エミール先輩とメトリシアも早い者勝ちで魔法を使いまくっていましたよね!!』
『ミリア!1番多く倒したのはミリアよ』
エミールが微笑みながら言う
『あ!そうですけど!デカイの出なかったから手応え無かったし・・・・』
『・・・・どこまで凄いのかわかりませんね』
オイゲルが苦笑いして言う
『所で見本と見比べないのですか?』
マルスが疑問に言う
『え?見本?・・・・あ!!連絡が有った魔石の見本!!!』
職員が慌てて奥に行くと、見本を持ってくる。大きさを比べながら別け始める
『こう言うことですね・・・画期的ですね、これなら間違える事は無いですね・・・これだけの数を一気に持ってくる人はいませんからね』
『ちょっと費用が欲しかったので、これで工房の改修が出来ます』
マルスが笑顔で言う
『余り大金だと狙われ易くなりますから、気をつけてください』
『わかりました、気を付けます』
マルスが微笑むと、メトリシアが笑い始める
『ギルドマスター・・・・数がわかりましたがどうしましょう?』
職員の手が震えている
『どうした?』
『16層が235個で17層が204個で18層が254個ですから金貨829枚と銀貨5枚です』
職員が苦笑いして言う
『は?・・・そんなになるのか!!』
『いつも通りですね』
マルスが微笑むとミリアとメトリシアが微笑んでいる
『なるほど!口座が無かったら1日で冒険者ギルドの費用が無くなるな・・・今日は持ち帰りますか?』
『沢山費用が掛かりますので持ち帰ります』
マルスが微笑みながら言う
『準備してきます』
職員が慌てて硬貨を取りに向かうと、金貨の袋を並べて数え始める
『ありがとうございます』
マルスは笑顔で言うと、マルスとケニスが手分けして持って帰ることにする
冒険者ギルドを出ると柄の悪そうな男達が取り囲む
『おい!小僧!!綺麗な女に囲まれてふざけているんじゃねーよ!!ムカつくんだよ!覚悟しろ!!』
男が怒鳴ると殴りかかってくるが、マルスは軽くかわしながら腕を掴み、投げ飛ばすと、男達の後ろまで飛んでいく
『へ!つっ強い!』
男達が驚いている
『動くな!!動いたらこの娘殺すぞ!!!』
男が剣を抜いてミリアに剣を向けている
『これって犯罪確定?』
マルスが微笑む
『喧嘩で済まされませんね』
ケニスが微笑みながら言うと、メトリシアはケニスとエミールの間に立つ
『じゃあミリア、四肢を砕くぐらいなら良いよ』
マルスが微笑みながら言うと、ミリアは杖で腕を殴る
『ギャー~ー!!』
男は腕を押さえながら涙目になる
『バカな!!魔法使いの癖に!!』
『次は誰かな?』
マルスが微笑みながら言うと男達が後退りしている
『じゃあ帰るから道開けてね』
マルスが微笑みながら言って歩き出すと、男達は道を開けて青ざめている