魔法学院の授業
翌朝、カミラとソリナは荷物を取りに行くと、マルス達は魔法学院に通学する。教室に上級生達が押し掛けている
『あ!来た!』
上級生達が集まる
『是非研究会にいれて欲しい!!』
次々と入会を求めてくる
『え!何故ですか?』
『実力者がいる研究会に入りたいだろ?』
『あのエミール先輩の研究会だからだ!』
『メトリシア様もいらっしゃる研究会ですから』
次々と理由を言い始める
『お断りします』
マルスが断り教室に入っていくと上級生達も入ってくる。
『何でだ!!頼むから入れてくれ』
上級生達はマルス達を取り囲んでいる
『おい!授業開始だぞ!教室に戻れ』
担任が苦笑いしながら言うと上級生達は帰っていく
『マルス、何とかならないのか?』
『面倒だから目立ちたくないんだけどね』
マルスが真剣に言う
『はぁーーーーー!!』
生徒が全員声をあげる
『存在が目立ちすぎる!!それにエミールさんとエレーヌさんまでいる研究会など誰でも魔法を教わりたいと思うだろ!!』
『そうかな?』
『自覚が無さすぎる』
担任が苦笑いする
魔法史の授業が始まる
『これらの古代語の解読には数百年掛かる。ここに書かれている文字が解るものがいるか?』
担任が言うと、ミリアが読み、メトリシアも意味を言う
『ちょっと待て!!何で解る!!何故だ!!』
『え!暇だったので、古代書の解読していました。ある程度は解ります』
『はぁーーー!あり得ないだろ!!本当か?』
『フローネ先生も解読をしていたので、みんなで解読して楽しんでいました』
『・・・・お前達は古代書の解読を・・・この本は解読できるか?』
本を1冊出すとミリアとメトリシアが読み始める
『この文字は古代の文字だけど字が汚いですね』
『この文は確かフロート魔法の文章だね』
マルスが言うと、ミリアとメトリシアが笑う
『読めるのか?フロートの魔法とはなんだ!!』
『残念ながら既に再現されているので発見では無いですね。フロートの魔法は水に浮く魔法で既に魔道具化されています』
マルスは詳細も詳しく説明する
『は?・・・・・私の10年の研究が!!無駄なのか!』
『他の魔法はまだ再現されてない魔法がある可能性があるから、頑張ってくださいね』
マルスが笑顔で言う
『そんな・・・・どうしてだ!!私の人生をかけた研究が・・・終わりだ!!』
担任は崩れ落ちて泣き始めると、マルスは他のページも読んでみる
『この本は元の魔導書が必要ですね。必要な部分が無くなっているので再現も難しいです。ここはアースコントロール、こっちはウインドコントロールの応用についてだから・・・』
マルスが読みながら言うと
『ここはレビテーションですか?』
ミリアが聞く
『そうだね。残念だけどあの魔導師の本の方が詳しく書いてあるね』
マルスが言うとメトリシアが微笑みながら読み始める
『もう止めてくれ!!何で全部解るんだ!!私の研究が無駄なのか!!』
担任が泣きながら言う
『半年前に私が解読して、意味は覚えています。面白かったです』
ミリアが笑顔で言うと、メトリシアと笑いながら話し始める
『・・・・・お前達はもう授業に出るな!!俺よりも知識が有るならもう授業受けなくても良いだろ!!』
担任は泣きながら言うと教室を出ていく
『あ!やり過ぎたかな?』
マルスが笑顔で言う
『事実だから仕方ないです!ここの文字の写しも間違っていますから』
ミリアが笑顔で言う
『ここも間違っていると思います』
メトリシアも指摘する
『ミリアもメトリシアも授業中だから席に戻った方が良いかな?』
『え!あ!そうでした、ごめんなさい』
ミリアが言うと席に戻る
『だけどこの場合どうするのですか?担任居なくなっちゃったけど』
『え!ミリアどうするの?』
メトリシアが言うと他の生徒は唖然と見ている
『何をしたのですか?』
アリシアが教室に入ってくると生徒達が説明をする
『マルス、解読した魔導書はこれですか?』
『そうですが何か?』
『内容的にどうなのですか?』
『うーん!以前読んだ魔導書の方が詳しく書いてありました!既に解読も終わっていたのでアースコントロールもウインドコントロールもフロートもレビテーションも既にリリシャも使えますから意味ないですね』
マルスが笑顔で言う
『そうですか・・・可哀想にもっと詳しく調べていれば良かったですわ』
アリシアが言う
『最後の魔法はまだ解読されていません、半分しか写されていないので残念です』
マルスが言う
『そうですか・・・残念ですね。どの様な魔法ですか?』
『バリアですが、バリアフィールドと同じで全面に盾を作る魔法だと思います』
『解りました・・・・伝えておきます』
アリシアが苦笑いする
『授業はどうします?』
『無理ですね、今日の授業は古代語が解読不能と説明する筈でしたが目の前で解読されたら意味が有りません・・・皆さんは解読不能と答えを書かないといけませんが、解読されてしまったら解読可能と答える必要が有ります・・・無駄ですね』
アリシアが言うと、生徒達はマルス達を見ている
『え!悪いのは俺ですか?』
『悪いのは解読出来ない人ですね』
アリシアが言うと担任が戻ってくる
『ここは解るか!!』
魔導書を持ってきて言うと、マルスが読み始める。ミリアとメトリシアも読み始める
『古代語の近代に近い文字かな?』
『見たこと無いですね・・・』
『魔法王国時代後期の北の方の文字です』
メトリシアが笑顔で言う
『じゃあまだ解読してないね』
マルスが笑顔で言う
『は?まだ解読出来てないのか!!良かった!!』
担任は笑顔で言う
『あ!この魔方陣は確かバリアフィールドだね。取っ掛かり見付けたから、魔導書の写しを取って解読してみようか?』
マルスが笑顔で言う
『ちょっと待て!!解読はするな!!されたら意味がない!!』
『え!どうしてですか?』
『古代語が解読できないと説明しないといけないからだ!!』
『だけどこの文字は汎用が無い文字ですから、意味有りません!古代語の代表的な文字で無いと!!魔法史の授業になりません』
マルスが言う
『それは・・・・・そうなのだが・・・意味がない』
担任はガックリしている
『あの・・・・先生、私たちはどうしたら良いのですか?』
生徒が言う
『え!あ!授業中だったな・・・・自習だ!』
『初めての授業で自習は宜しいのですか?』
『あ!それはダメだが、どうすれば?』
担任が考え込む
『遅かったですか・・・・』
リーベルが苦笑いしている
『リーベル師、どうすれば?』
『この3人は無視して授業をしてください。この3人は古文書解読を遊び半分でしてしまった常識外の人です。この子らに合わせて授業は不可能です』
リーベルが苦笑いして言う
『ですが・・・それでは正確な魔法史になりません』
『それも不可能です。あなたが理解出来ない事を説明できますか?間違っていても教えるのがあなたの仕事です』
リーベルが真剣に言う
『解りました』
担任は苦笑いして授業を再開する
『マルス、ミリア、メトリシアは図書室で古代書の解読でもして過ごしてください』
リーベルが言うと図書室に案内する