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後片付け

マルス達は書庫で寝ることにすると、翌朝、侍女達と片付けを始める

『マルス師匠、完全に崩れ落ちていますね』

ミリアが苦笑いしている

『マルス様、私達が騙されたせいで申し訳ありません』

侍女が申し訳なさそうに言う

『仕方無いよ。全部騎士団長が悪い!』

マルスが笑いながら言うと、ミリアも笑っている

『こんな状態なのに全く動じないのですね』

『冒険者だから野宿もなれているからね』

マルスが笑顔で言う

『魔物に襲われないだけ良いですね。書庫なら快適です』

『昨夜御一緒させて頂きましたが、本当にライトも有りますから良いですね』

侍女と話しながら厨房跡の場所から鍋と魔法窯を取り出して工房の横に置く

『使えますか?』

『このぐらいでは壊れません。構造強化してありますから、拭けば大丈夫です』

マルスが微笑みながら言うと、侍女が工房から雑巾を持ってきて拭き始め、拭き終わった鍋でお湯を沸かし始める

『これならスープは作れます』

『確か食材は地下でしたか?』

『はい!しかし瓦礫が有りますので・・・』

侍女が見ていると、マルスはレビテーションを使い瓦礫をどかしていく

『え!うそ・・・・』

侍女が呆然としていると、階段を掃除して地下室を覗いて来る

『地下室は大丈夫ですね。スープ作れますか?』

『はい!もちろんです』

侍女が笑顔になると、地下室から食材を持ってきて工房で料理を始める。もう一人がパンを買ってきてくれると食事を一緒にする


『マルス師匠!ただいま!』

メトリシアが元気に馬車を降りる

『メトリシア、おはよう』

『マルス殿、報告は聞きました。まさか護衛が全員呼び出され襲われるとは思いませんでした』

ヘルトが苦笑いしながら言う

『誰が裏切ったのかな?』

『本当に恥ずかしい事ですが・・・近衛兵と宮廷魔術師に裏切り者がいました・・・家の方ですが・・・すぐに再建準備をしますがこの状態ですと半年はかかります』

ヘルトが苦笑いしながら言う

『材料と魔石の粉とマジックポーションか、材料を沢山用意出来ますか?』

『え?どうしてですか?』

『書庫と同じ様に作った方が早そうだからです』

マルスが書庫を見ながら言う

『え!・・・確か無かったですよね?』

『ヘルトお兄様!マルス師匠は魔法で作るつもりです!』

メトリシアが笑顔で言うと、ヘルトを書庫に案内を始める

『あはははは!まさか!あんな凄い建物を!!』

『作るのが楽しいので、集中して作りました』

『酷いですよ!マルス師匠。私が忙しくしている間に完成させて、私には手伝わせなかったです!!酷いでしょ』

『え!まさか数日で作ったのですか?』

『準備に時間かけましたので、作り始めたら早いです』

マルスが笑顔で言う

『やっぱり英雄様は凄いですね』

ヘルトが笑顔で言う

『マルス殿、昨夜は申し訳ない』

副団長が苦笑いしながら言うと、後の騎士達が苦笑いしている

『あ!副団長どうしたの?続きをするのに呼びに来たの?』

『その必要は有りません!もう牢屋から出ません!来たのは手伝わせる為です。調査の結果・・・王都守護の中隊長がケニス殿を遠ざけて騎士の見回りを変更したのが判明しました・・・謝罪の代わりに片付けを手伝わせます』

副団長が真剣に言うと、ヘルトが苦笑いしている

『じゃあ廃材を木材と金属とそれ以外に別けて貰えるかな?魔道具は拭いたら倉庫に一度しまいたいから』

マルスが言うと、騎士が微笑んでいる

『わかりました。何か必要な物は有りますか?』

『材料が欲しいですね。後は魔道具作成に失敗した金属屑と、後はメトリシアに聞いてください!資金は伯爵に弁償として請求しておいてください』

マルスが笑いながら言うと、副団長も笑い始める

『マルス師匠、魔石は取りに行った方が早いですよね』

ミリアが笑顔で言う


マルスは侍女に必要な物を聞くと、ミリアと相談しながら書庫を作る時に余っていた材料を使い、工房の裏に小屋を作り始める。下水を流すために下水道を探すと穴を掘り始める

『え!!!』

騎士達が驚いて立ち止まっている

『騎士さん、下水道の大きさはどのぐらいが良いのですか?』

『えーと・・・知りません』

騎士が苦笑いしている

『取り敢えずだから適当で良いかな?』

マルスが言うと工房の裏で石を加工し始める。配管を下水道に接続させると、ミリアが魔法で水を流してみる

『完成だな』

マルスが呟くと土で埋めていく


『侍女さんごめんなさい。やっぱり資材が足りなくて厨房とトイレしか作れませんでした』

マルスが苦笑いしている

『まさか本当に作って頂けるなんて思いませんでした!ありがとうございます』

侍女は笑顔で言う

『マルス師匠!この辺りが大きくて持ち上げられません』

ミリアが言うと、マルスはレビテーションで持ち上げて運び出し、魔道具を次々と倉庫に持っていく

『凄い・・・・』

騎士達は驚きながら見つめていると、夕方になり、侍女が食事を作り始めると、綺麗に拭いたライトを地面に置いて点灯させる

『騎士さん達は家に帰らないのですか?』

『副団長から野営の訓練してこいと言われています』

『夜の為にランプを3個貸しておきますね』

マルスが笑顔で言うとランプを持ってくる

『焚き火不要ですね』

騎士が苦笑いする

『まだ片付いて無いですが、工房で寝て貰っても良いですか?自分達は書庫で寝ますので』

マルスが笑顔で言うと、侍女にも書庫で寝るように伝え、マルスは次々と残骸をレビテーションで移動させ、魔道具は書庫の前で綺麗に拭いて貰う


『マルス師匠、これからどうしましょうか?』

ミリアが少し心配そうに言う

『今回の失敗はメトリシアに人員を任せたからだよね。侍女と警備の人を雇うしかないけど、信用のおける人を雇わないとダメかな?』

『そうですよね、誰に相談したら・・・』

『ロイドしかいないね』

マルスが言うとミリアも笑顔になる


翌朝、エミールとエレーヌがやってくる

『マルス師匠、これは!どうしたのですか?』

エミールが驚いている

『エミール、おはよう』

マルスが挨拶した後に説明する

『そんな事に!!酷い!!来週には学校始まるのに!!』

『書庫が有るから大丈夫だけど、早めに仮住まいをどうするか決めないとね』

『そうですよね・・・』

エミールが心配そうに見ていると、一緒に片付けを始める。廃材を全部片付け終わる

『マルス師匠。これからどうしましょうか?』

『買い物するしか無いけど、一緒に行こうか?』

マルスが笑顔で言うと、ミリアもエミールも嬉しそうに笑う

『マルス殿!これはどうしたのですか?』

馬車がやってきて、シュルトが驚きながら言う

『あ!シュルト!!どうしたの?』

『え!クラウスより王都の商人の紹介に来ましたが、この状況だと家も必要ですか?』

『あ!人を紹介して欲しい!!』

『畏まりました』

シュルトが笑顔で言うと、みんなで出掛け、道具屋と何でも屋を紹介して貰うと家に戻ってくる

『あ!マルス師匠!!酷いです!置いて出掛けるなんて!!』

メトリシアがむくれながら言う

『メトリシア、どうかしたの?後の人は?』

『酷いです!!ケニスを私から引き離すなんて!!』

『え!ケニスはどうなるの?』『王宮警備へと辞令がでたそうです!!』

『やっぱり人手は自分達で雇うしか無いよね』

マルスが言う

『そうですよね・・・今回の事でわかりました!!王宮の重臣は自分の事しか考えてないのが!!本当にムカつきます!!』

メトリシアが怒り始めると、後の女性が慌て出す

『そうだね。だから裏切りに気が付かないんだよね』

『その通りです!!』

メトリシアが言うと、みんな苦笑いしている。ロイドがやってくる

『遅くなって済まなかった』

ロイドが苦笑いして言うと、後に騎士団長がいる

『あ!ロイド、久しぶり王都に居たんだね』

『ハッキリ言って信用出来る奴がいなさすぎる!!能力も無いのに権力にしがみついて、本当にダメだ!!王都守護の中隊長候補がロイドしか宛に出来ない!!』

騎士団長が怒りながら言う

『団長、愚痴?』

『愚痴も言いたくなる!!何で裏切者ばかり出るのだ!!重臣のバカは、ロイドを王宮いや自分の護衛にすると言い出す始末だ!!本当に腹が立つ!!』

『ケニスをメトリシアの護衛から外した奴かな?』

マルスが言う

『は?聞いてないぞ!!誰が姫を守るのだ!!ふざけるなよ!!!どこのどいつだ!!』

『え?騎士団長も知らなかったのですか?じゃあ独断?』

メトリシアが苦笑いする

『陛下に確認する!!こんな事許さん!!』

『ん?もしかして、重臣達が誘拐の黒幕?いくら伯爵でも宮廷魔術師と研究院と近衛兵に顔は繋がらないよね』

マルスが言う

『は!!それだ!!伯爵を問い詰めてくるぞ!!』

『伯爵の交友関係から調べた方が良いよね。ロイド』

『そうですね・・・周囲をまず固めてから重臣を責めないと逃げられますね』

『そうだな・・・ロイド調べてくれ!どんな大物でも捕まえるぞ!!』

『所で反乱調査後の始末は誰が判断してどのぐらいの罰を与えたの?』

『え!あ!!!重臣共だ!!』

『黒幕が自分の手足を飼い慣らしているね』

『くそーーー!!これじゃどうにもならん!!』

騎士団長が怒りに震えている

『いくら何でも裏切者の処分が行われていなければ、ダメだね』

マルスが苦笑いすると騎士団長は帰っていく

『ロイド、レイリアさんはどうしているのかな?』

『え?あれは飲み屋で働いていますが何か?』

『侍女にならないかな?給金は低いけど』

マルスが苦笑いする

『え!わかりました伝えておきます』

ロイドが笑顔で言う

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