食事会
翌日、食事会の準備を始める
『これが空を飛ぶのか!』
ギレリムが笑顔で言うと、カセテイが横で微笑んでいる
『ギレリム、早い!』
『気になって早く見にきたんだ!』
ギレリムが笑顔で言う
『この人、昨日の夜から落ち着かないで、朝から時間ばかり気にして、どうしようもなかったので早くお邪魔しました』
カセテイが笑いながら言うと、ギレリムが赤くなって気空挺の周りを見に行ってしまう
『仕方無いですね。私も聞かされてなくて、いきなり飛び立つから驚きました』
フローネが微笑んで言う
『次はどんな魔道具を作るのかと思っていましたが、まさか空を飛ぶとは思いませんでした』
『そうですね、まさかこんな早く作るとは思いませんでした』
フローネが呟くとリビングに向かい出す
日が暮れる前に全員集まる
『何で時間前に全員集まるかな』
キリシアが苦笑いして言う
『こんなものを見せられたら誰でも飛んでくるぞ!』
ゼダルが言う
『そうだな!乗りたいからな』
ギレリムが笑顔で言う
『ごめんなさい。バイルとゼダルが早く行くと聞かなかったので』
ヘザーネが苦笑いしている
『ヘザーネは良いの!ゆっくり楽しんでね』
キリシアが笑い出すと、全員気空挺に乗る。リベリアを一周する事にする
『本当に飛んでいるぞ!!』
クラウスが大声で騒ぐと、クゼンとシュルトも騒いでいる
『ラーケン、どうしたの?怖いの?』
『これ落ちないよな!本当に堕ちないよな!』
『墜落したらそれまでだ!』
ギレリムが笑うと、カセテイが笑っている
『凄いですな・・・空飛ぶ船を作ってしまうなんて』
バイルが笑顔で言うと、ヘザーネが微笑みながら下を見ている
『こんなのどうしたら・・・・なんて報告を』
ミドルが青ざめていると、ウイントレスとクレシアが笑っている
『ミドル、覚悟しなさい!マルスの本気は解ったでしょ!!国王陛下に報告をしっかりしなさいね』
フローネが言う
『師匠・・・・自信が無いです・・・』
ミドルが泣き始めると、みんな笑い出す
レディナとイリアとレイナとクリスが並んで窓から外をじっくり見ている
『クリスにも友達が出来たみたいだな』
ウイントレスが微笑みながら言う
『身分が違い過ぎますね』
フローネが微笑む
『そうか?気にしないぞ』
『そうですか?レディナは村人でイリアとレイナは孤児ですからね』
『マルスの妹だから村人では無い。英雄の妹だぞ!イリアは英雄の弟子でレイナは名工の娘だぞ』
ウイントレスが笑い出す
『そうなりますね。しかも危害を加えようとするとキリシアとリリシャが怒りますからね』
『それが一番怖いな!!』
ウイントレスが苦笑いすると、フローネが微笑みながら子供達の後ろ姿を見ている
一周して着陸すると食事を始める
『ここだけの話だが!キリシア殿、リリシャ殿、マルス殿は王国名誉伯爵位を受け取った!ミリア殿、アニー殿、リシリア殿、エビリア殿、クレスタ殿、メトリシア殿は王国名誉魔法使いに、ルメイル殿は王国名誉剣士を拝命した!』
ウイントレスが大声で言う
『え!お父様、本当ですか!!』
クレシアが驚いて声をあげると全員笑っている
『リザード討伐の褒美だが、国王陛下は公表しないと約束してやっと受け取ったと言うことだ!』
『そうだろうな!キリシアだから!』
『冒険者で好きにして良いと言われたから仕方なく受け取ったよ』
キリシアが笑顔で言うとみんな笑い出す
『因みにリシリア殿は宮廷魔術師長を断ったそうだ!』
『え!私は半人前なのでそんな大役務まりません。師匠だって魔法学院長を断っていました』
リシリアが笑顔で言うとフローネが微笑んでいる
『リーベルに押し付けました』
フローネが笑顔で言い、リーベルが苦笑いしていると、みんな笑っている
『だから宮廷魔術師長と魔法学院長が空席になっている』
ウイントレスが笑いながら言う
『永久空席ですね』
メトリシアが微笑みながら言う
『因みに宮廷魔術師長の試験で正体不明の魔法使いが魔法を使い、国王陛下がこれ以上の魔法を使える者を宮廷魔術師長にすると言ったそうだ!しかし余りの威力に誰も立候補しなかったそうだ!』
『そんな凄い魔法使いが王都にいるのですか?』
クレシアが驚くとみんな笑っている
『1人しか居ないだろ!一番弟子が王都で遊んでいるだろ!』
『そうですな・・・エミール殿以外にいないな』
バイルが微笑みながら言うと、みんな納得している
『キマイラを一撃で倒した正体不明の魔法使いも多分エミール殿だろう』
ウイントレスが笑顔で言う
『キマイラ?何か有ったの?』
キリシアが聞く
『王都で暴れて被害が出たが、謎の魔法で吹き飛ばされたと噂が流れている』
『エミールなら出来ますね。王都に行ったら聞いてみましょう』
リリシャが嬉しそうに微笑んでいる
楽しく食事会も終わり、翌日の王都への出発の準備を始める