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王都の魔獣とエミール

『騎士団長、明日から町中を観光したいんだけど、良いよね』

キリシアが笑顔で言う

『護衛は付けるが好きにしてください。眺めが良いのでゆっくり休んでください』

騎士団長が笑顔で言う

『よろしくね』

キリシアが笑顔で部屋に戻っていく

『やっとお怒りがおさまったようだな・・・』

『本当に1日かからないで落として館に閉じ籠るとは思わなかった』

騎士団長が苦笑いする

『それだけでは無いですね。アーメルドからここまでに軍艦7隻、アジト討伐で5隻完全に制圧しています・・・エリゼトス海軍は全滅です』

海軍隊長が苦笑いしている

『そのぐらいは簡単だろう・・・全部木っ端微塵に吹き飛ばされなかっただけ良かったと思え』

『そうですね・・・完全に遊ばれていました・・・船乗りからしたら地獄の様ですから船員は祈り続けています』

『女神ヴァルキリー様ですか・・・伝承になるのか?』

『そうですね・・・』

海軍隊長が苦笑いしている

『しかし、軍艦が増えすぎたな・・・増員が必要か』

『は?増員?』

『拿捕した軍艦で海軍は増強になるが兵士がいないだろ?』

騎士団長が苦笑いする

『あ!そうです!!まさか全部海軍に?』

『アーメルドの海賊の分はアーメルドに与えるがそれで良いな!!』

『はい!勿論です!!』

『海軍への口止め料だ!!』

騎士団長が笑い出すと、海軍隊長も笑い出す


一方、王都では大きな魔獣が運び込まれていた。そして放たれ、王都は大混乱に陥っていた

『エミール、いますの?』

アリシアが慌てて2年生の教室に来ると、エミールを連れて出ていく

『アリシア様、どうしたのですか?』

エミールが苦笑いしている

『大変です!あなた以外にこの窮地を救える人はいません!!あんな化物を倒せる人は・・・』

アリシアは涙目になって震えている

『化物?何ですか?』

『キマイラ・・・急に現れ、町中は大騒ぎです!お願いします。力を貸してください・・・』

『装備を取りに行きますね』

エミールが笑顔で言うと全力疾走で寮に戻る。エレーヌも付いてくると着替えて町に向かう

『避難しろ!!とにかく逃げろ!!』

兵士が避難誘導をしている中、火の手が上がる方に走っていくと大きなキマイラが暴れている

『なんとしても倒すぞ!!』

副団長が言うと、騎士達は必死に攻撃をしているが、怪我人が増えて逃げ出し始めると最後はデストラが1人戦い、弾き飛ばされる。副団長はデストラを担いで引くことにする


『デカイ!!あんな化物!!勝てないよ』

エレーヌが涙目になる

『エレーヌ、援護してください。私が何とかします』

エミールが真剣になると全魔力を杖に集める

『・・・・・・・ファイヤーキャノン!!!』

巨大な火の玉を作り出して放つとキマイラに当たる。首を吹き飛ばしながら大爆発すると周囲に熱気と爆風が吹き荒れる

『凄すぎます』

アリシアが驚き、目を疑う

『あ!強すぎました・・・ごめんなさい建物まで被害が!!どうしましょう』

エミールが苦笑いしながら焦っている

『え!どうしましょう・・・』

エレーヌも焦っている

『逃げましょう!!見つからないように帰りましょう』

エミールが言うとアリシアを連れて急いで寮に走っていく


後方の爆発に副団長とデストラは吹き飛ばされ気が付くとキマイラは焼けただれ倒れている

『何が起こった!!何故こんな・・・魔法なのか?英雄殿はいないのに・・・・』

副団長が青ざめながら立ち上がるとデストラも唖然と立ち尽くしている

『あんな化物を倒せる人が英雄殿以外にいるのか・・・・』

デストラが涙目になる

『・・・・』

副団長はただ立ち尽くしていると、騎士達が戻ってくる

『副団長、どうしましょうか?』

『取り敢えずは・・・怪我人の救助をしろ・・・』

副団長が言うと、騎士達は怪我人を集めて治療を始める

『副団長!これは!!誰がたおしたのだ!!』

ヘルト王子がやってきて聞く

『解らない!大爆発に巻き込まれて吹き飛ばされた・・・魔法だと思うがこんな魔法使える人は英雄殿以外にいない・・・』

副団長が苦笑いしている

『こんな魔法を使える人なら宮廷魔術師長になって貰いたいが誰だろう・・・英雄殿以外で・・・1人しかいないか!エミール殿しか』

ヘルト王子が言うと副団長が苦笑いしている

『英雄殿の1番弟子がいましたね』

副団長が苦笑いしている


『エミールの魔法、凄いのは解っていましたが、あそこまで威力があるとは思いませんでしたわ・・・』

アリシアが苦笑いしながら言う

『私が未熟なせいで建物まで被害が出てしまいました・・・ごめんなさい』

エミールが涙目で言う

『あのままでしたら、もっと被害が有ったと思います。気にしないでください!エミール』

アリシアが苦笑いしている

『見つかったら怒られます・・・どうしましょう』

『リベリアに帰ります?エミール師匠』

エレーヌが涙目で言う

『そうですね。町中で危険すぎた魔法を使ってしまいました』

エミールが落ち込んでいる


翌日、エミールが昼を食べていると、1人のお爺さんがエミールの食事をしている前に座り

『君がエミールだね。元気が無いようだがどうかしたのか?』

『え!どなたでしょうか?』

エミールが驚き、お爺さんを見る

『気にしないでよいぞ』

お爺さんが微笑みながら言うと、話し込み始める。生徒は全員教室に戻っているがお爺さんの話しは終わらない

『え!お祖父様が何故こちらに!!』

アリシアが驚いている

『え!お祖父様?まさか!!』

エミールが驚いてお爺さんを見る

『お忍びだから、ただのじいさんでよいぞ』

国王が笑うとアリシアも座るように言う

『昨日のキマイラはエミール殿が倒したのだな?』

真剣になり言う

『すいません、魔法で建物に被害を出して、本当にごめんなさい』

エミールが頭を下げる

『は?・・・ワハハハ!そんなことは気にしなくてよいぞ!!』

国王が笑い出す

『町中で最大威力で魔法を使ってしまいました』

『なるほど、だからあの威力か・・・やっぱり宮廷魔術師長にならないか?』

国王が笑いながら言う

『私は半人前なので無理です!すいません』

エミールが頭を下げながら断る

『なるほど!リシリア殿と同じことを言うか、仕方無い。英雄殿の弟子はみな半人前と言うのだな』

国王が苦笑いする

『あの威力で半人前・・・・』

アリシアが苦笑いしながら涙目になる

『アリシア、魔力制御はしているのか?』

『はい!毎日しています』

『エミールから学ぶ事は、見て覚えなさい』

国王が笑顔で言う

『エミール殿、1つ頼みがある。本気の魔法を見せてほしい!実は能力も無いのに権力を欲しがるバカ共に諦めさせたい!!勿論名前はあかさない!それに姿も外套で隠してもらって構わない!頼む』

国王が真剣に言う

『内緒にしてくれるなら・・・』

エミールが呟く

『日時は後でアリシアに伝える。アリシアと一緒に来訪を待っているぞ』

国王が笑顔で言うと帰っていく





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